古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

宮崎県高鍋町・持田48号墳

2007-11-17 10:00:58 | Weblog
宮崎県児湯郡高鍋町持田東光寺の台地先端にあります。
遠く日向灘を見渡せる眺望のきく所に築造されています。
47号墳同様、前方部が東南を向いています。
持田古墳群の中でいちばん古い古墳と見られていて、宮崎県内でも最も古い前期古墳の一つです。
全長78m、 後円部径50m・高さ7.3m、 前方部幅27m・高さ4m の柄鏡式前方後円墳です。
造り出しはありません。
墳丘には葺き石が施されていました。
埋葬施設は竪穴式石室(既述の計塚古墳と同様のもの)で、木棺が納められていました。
この古墳の内部主体からは3面の鏡が出土したと言われています。
1面は画文帯神獣鏡です。
もう1面は三角縁天王日月獣文帯四神獣鏡(個人蔵)といわれています。
この鏡は京都府山城町にある椿井大塚山古墳(三角縁神獣鏡が30数面発見され畿内でも中心的な大古墳として知られています。)出土の1面と同笵鏡です。ちなみにもう1面、岐阜市の龍門寺1号墳からも出土しています。
残る1面は、景初四年(実際の景初年号は三年まで)銘入り斜縁盤龍鏡(個人蔵)だとされています。
いづれにしても盗掘され、散逸しているためはっきりはしていません。
そのほか直刀・鉄鏃などが出土しています。
現在この古墳のある台地先端部には大師堂があります。
持田古墳群を構成しています。

宮崎県高鍋町・持田47号墳

2007-11-17 09:21:25 | Weblog
宮崎県児湯郡高鍋町持田東光寺の台地端にあります。
全長53.3m、 後円部径30m・高さ4.2m、 前方部幅22m・高さ2.3m の柄鏡式前方後円墳です。
造り出しはありません。
墳丘には葺き石が施されていました。
墳丘の周りには周溝があります。
後円部中央・約1.5m下のところに主軸に並行する石室があります。
石室の構造は、既述の計塚古墳の石室構造と同様のものでした。
底部に7~8cmの川原石を敷き、両側壁に高さ約30cmの自然石を積み上げた竪穴式石室になっています。
出土品としては、硬玉製勾玉1個・管玉10個・直刀1振などがあります。
古墳の築造時期は不明ですが、墳形や石室構造からして古墳時代前期のものと推察します。
持田古墳群を構成しています。