二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

RICOHとPENTAXと「Mr. OLDMAN」(ポエムNO.22)

2011年07月02日 | 俳句・短歌・詩集
価格.comのクチコミ記事から、現在HOYAの傘下にあるペンタックスのカメラ事業部を、リコーが取得(買収)することで、両社が合意に達したということを知った。
譲渡の時期は2011年10月1日。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110701_457679.html

へええ、皆さんもうご存じだったのかな?
こういう記事が突然浮上してくるというのは、デジタルカメラ事業が、顧客にはほとんど見ることができない水面下で、熾烈な競争にさらされている証拠ということだろう。
ペンタックスブランドは子会社としてそのまま残り、むしろリコーは現行のリコーのデジカメを、その子会社へと一本化する腹づもりらしい。

ミラーレス機の登場は、一時期はキヤノン、ニコンの牙城をゆるがすかに見えたが、価格.comその他の「売れ筋ランキング」を参照してみると、保守勢力が依然として大きなシェアをたもっているのがわかる。
日本のカメラはいうまでもなく、世界のカメラ。
ペンタックスをメイン機種として使うつもりはないけれど、やっぱりなくなってほしくはない老舗ブランドなので、正直いってほっとしている。
わたしの独断と偏見によると、ぺンタックスはHOYA と組むより、RICOHと組んだほうが、その真価を発揮することは間違いない。

まもなく発売されるPENTAX Qなどは、その発想のユニークなところは、RICOHそのもの。CX4のヘビーユーザーとしていわせてもらえば、キヤノンやニコンではそんな企画がもちあがっても、絶対に実現できそうにない。個性と“意外性”が、RICOHの持ち味なのだ。
これによって、どんなカメラが市場にお目見えするか、いまから愉しみ、たのしみ・・・。

さてさて。
また一編の詩(ポエム)が生まれてきたので、アップしておこう。
劈頭に掲げた一枚の写真にインスパイアされて、なんとか完成にこぎつけた。



ぼくはいま“Mr. OLDMAN”という下町のカフェでカプチーノを飲んでいる。
鉄とコンクリートの時代がはじまったのはいつからだろう
などとタバコをくわえながら考えたり
いまにも降りだしそうな空模様を心配したりしながら。 
鉄とコンクリート――それらはとても非寛容な素材なのだ。
たとえば 木とくらべて 布とくらべて。
キアゲハが舞い コブナが小川を泳ぐ野原とくらべて。
生まれたばかりの赤ん坊の膚とくらべて。

他のいのちを締めだして
押しあいへしあいひしめき合って
はじき出され滅んでいったものたちから眼をそむけ
鉄とコンクリートがつくり出す砂漠の中で
アメニティーライフなるものを「エンジョイ」している人びと。
むろん ぼくの手も汚れている。
地球を人間本意に改造しようとしすぎたむくい・・・がやってくる日。

なにも変わりはしない。
あの津波や放射能事故のあとでも
復旧といい 復興といい
もとの快適生活を結局は国家に要求している。
失ったのはそれだけなのか?
そこに「大いなる日」がやってくる。
・・・・たとえば 東京大崩壊。
そのとき「おお 神の鉄槌」などと高見の見物などできるだろうか。

もっと寛容にならなければいけない。
クスノキの古木や一千種のゾウムシや
峨々たる岩の崩落やトイレの悪臭や曲がりくねった小径に対して。
そのあたりをおおいつくすクローバーに対して。
大いなる日こそ はじまりの一歩となるだろう。
そこまでは突っ走っていくだろう。
人びとはあやまちを認めなければ生き延びてはいけないから。
大いなる日はかならずやってくるから。

Mr. OLDMAN――この一語から
ずいぶんといろいろな過去の人物が思い出せる ってのがいいな。
気に入ったぞ これからぼくの別名にしようか。

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