二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

今日からあすへ  2023-02(7月1日)

2023年07月05日 | 俳句・短歌・詩集
   (写真は翅の傷みが激しいキタテハ。2021年6月撮影)


定義は他人がするもの。
だから自分が何者であるかはわからない。
鳥も虫も花も
おのれが何かはわからない。

わかったとてどうなる?
生きものは 神さまのまな板の上に身を横たえている。
鳥も虫も花も 皆そうなのさ。
神さまは料理したいように包丁をお使いなさり 塩をふる。

声のない血なまぐさい阿鼻叫喚。
巌頭に押し寄せる波乱万丈の夢の大波。
それらは水晶のような透明な慟哭に似ている。
見えているもの 聞こえているものにじっと堪える。

ここまで生かされてきたのがめっけもの。
そうかんがえながら人間としての70年を振り返る。
翅がぼろぼろになったキタテハのようなものだなあ。
ひらひらと今日からあすへ。

おのれが何者であるか知らないまま。

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