二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

カメラ仙人田中長徳さんがいた

2013年05月31日 | Blog & Photo
日本を、いや世界を代表する亀仙人・・・ではなくて、カメラ仙人といえば、田中長徳さんだろう。35年間で3000台ものカメラとおつきあいしてきたとは、まさにクラシックカメラ界の重鎮であり、NO.1といってもいいすぎではない。この人の言をまったく無視して、たとえばライカを買ったり、つきあおうなどとは思わないほうがいい。1980年代の半ばころからわたしは田中仙人の読者であったので、いったい何冊の著作を読んできたことか。しかし、お若いころは、いまよりも尖っていたから、プロフェッサーの面影が強かった。ところがここへきて、プロフェッサーであるよりは、仙人に似てきた。 . . . 本文を読む
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心やさしき女性たちへのOde

2013年05月29日 | Blog & Photo
人にレンズを向けようとしたとき、子どもと女性は、わたしにとっては最高の被写体となってくれる。「これを撮ってはいけない」といわれたら、どんなに悲しいことだろう。Elegyといい、Odeという。悲歌であり、頌歌であるが、わたしはどちらも「あるものを称える歌」だと考えることにしている。たとえば、後ろ姿だとエレジー、正面からだとオード・・・というふうに。いうまでもなく、こんな定義を考えてから、写真を撮るわけではない。撮影したアルバムの写真を見返しながら、これらのショットに共通する感情がもしあるとしたら、それはなんだろうとおもったとき、エレジーやオードということばが浮かび上がってくるのだ。 . . . 本文を読む
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50ミリレンズ一本勝負

2013年05月28日 | Blog & Photo
このところ、50ミリレンズの出番がとても多い。ニコンD7000には40ミリマイクロ、または35ミリF1.8を、ニコンF3には50ミリF1.4を、キヤノンF-1にはNewFD50ミリF1.4を、オリンパスOM-1には50ミリF1.8を、ほぼつけっぱなし。 以前はそれなりに、いろいろな画角のレンズをとっかえ、ひっかえしていたけれど、単焦点レンズの潔さに、なんといか、痺れているのだ。むろん本来は「今日はこれ、明日はこれ」とレンズ交換するのが、正しい一眼レフの使い方。そのための交換レンズだから。ズームレンズが相棒となることが多いのは、PENデジだけで、あとは、ほぼ50ミリつけっぱなし。28ミリレンズは存在論的、50ミリレンズは人生論的と喝破したのは、かの高梨豊先生。 . . . 本文を読む
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子猫/単焦点レンズ/白いシャクヤク

2013年05月26日 | Blog & Photo
今日は豪華三本立てでいってみよう( ^_^) なるべく短めに。1)子猫はじめはキャンディが産んだ子猫。つぶやきでも書いたけれど、妹の家の半野良キャンディが子猫を四匹産んだのはわかっていたが、彼女が一昨日、はじめてわたしの家の玄関さきに、その子どもをつれてあらわれた。なぜ半野良かというと、母親の承諾を得ずに、息子が勝手につれてきて、飼ってしまったから、家の中に入れてもらえない。普段は仕事なので、キャンディに会うのは、朝と晩だけ。テンちゃんに餌をあたえるとき、キャンディにも、おこぼれをやっているので、彼女はそれを目当てに、「その時間」になると、必ずやってくる。母猫のあとについて子猫がよたよた、ぞろぞろ(笑)。 . . . 本文を読む
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ネガフィルムスキャン新作

2013年05月25日 | Blog & Photo
昨年春から再スタートを切ったフィルム写真。昨年は「足ならし」みたいなものだったけれど、今年は多少は気合が入っている・・・かな(笑)。ネガとポジの両面作戦。・・・と思いつつ、昨日BICカメラへいったら、35�用36枚撮りプロビア100Fは新パッケージとなって、およそ2割値上がり。中身は変わっていないはずだから、他店をさがし、3~4本ストックしておこう。フィルム市場は完全赤字。きびしい状況がつづいているのだ(^^;)このさき、どうなるだろう? 4、5年はだいじょうぶだとしても・・・いやはや。 . . . 本文を読む
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ソシアルランドスケープの新たな可能性

2013年05月24日 | Blog & Photo
Q:このところ、けっこう撮っていますよね。玉石混淆で(笑)。A:森山センセーじゃないけれど、量が質を決めると思ってますからね(^^;) だからセレクトするのが、非常に大事。デジタルだと、ほんとうに気軽に撮ってしまう、撮れてしまうので、迷いの壁がかえって高くなる。Q:それでも、愉しんでるなあ・・・というのは、つたわってきますね。いろんな人から、わりと影響をうけやすいのかな? まあ、写真は写真なんでしょうけれど。A:そうですね。ことばはずいぶん遅れてついてくる。だけど、写真の核心部分はことばにはならないものです。まあ、ブログだとか、記事だとか、日記だとかの挿絵として写真を撮っている方もいるけれど、わたしはそれはちょっと違うだろうと考えています。ことばから離れる努力をしないと、いい写真は撮れないですね。 . . . 本文を読む
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カメラで日常を綴る ~牛腸茂雄に寄り添って

2013年05月22日 | Blog & Photo
牛腸茂雄さんに「SELF AND OTHERS」という写真集があるのをご存じだろうか?そのまま訳せば自己と他者。数日前、ある本屋でこの写真集を立ち読みしながら、涙がこぼれそうになった。音楽ではよくあることだけれど、絵画や写真を見ていて、この種の感動に襲われるのはめずらしい。やや小型の地味で寡黙なモノクローム写真集。これまで図書館で借りてきたりして、2、3回は端から端まで見ている。師の大辻清司さんがこの写真家を世に送り出し、飯沢耕太郎さんがとても高い評価を与えて、「SELF AND OTHERS」は新装版が刊行された。わたしが手にとって、胸を熱くしたのはその新装版。 . . . 本文を読む
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動きの一瞬をつかまえろ!

2013年05月20日 | Blog & Photo
スナップショット、キャンディッドフォトのむずかしさは、動いている人物の動きの一瞬をつかまえ、すくいとることに尽きるかもしれない。一秒前と、一秒後。 いやほんとうは、こういう場合、その十分の一か、それ以上の速さで、被写体もわたしも動き、変化している。秒間何コマという連写機能にまかせるのではなく、ワンショットで、その“瞬間”をつかまえるのは、半分は幸運の女神の微笑みがえられるかどうか・・・そういう写真のおもしろさに、わたしはいつ気がついたのだろう。止まっているもの、非常にゆっくり動いているようなものだって、光や風の変化は、じっさいにその場に立ってみると、かなり速いものである。 . . . 本文を読む
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二眼レフ、ローライでいこう!

2013年05月19日 | Blog & Photo
遅くなってしまったけれど、二眼レフ・ローライフレックス3.5Fで撮った写真のスキャンがようやく終わったので、アップしておこう。中判フィルムカメラは、現在つぎの4機種を所有している。1.アサヒペンタックス645(初代) レンズ2本 2.富士フィルムGS645プロフェッショナル3.ヤシカマット124G4.ローライフレックス3.5F 今年になって使ったのは、いちばんお気に入りの3.5Fばかり。 ほかのカメラがやっかむかなあ(ρ_・). しかし、これを使うと、ちょっとほかのカメラに手がのびなくなるんですね。スナップに、ポートレイトに、連休をはさんで大活躍でした。なぜか人が撮りたかったので、“まとめ撮り”といってもいいくらい、ずいぶんと撮影させていただいた。 . . . 本文を読む
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世界でたった一つのドア

2013年05月17日 | Blog & Photo
最初はきっと量産されたのだろう。しかし、二十年、三十年、あるいはもっと長い歳月が経過するうちに、そのドアは「世界でたった一つのドア」になっていく。街歩きをしていると、さまざまな表情をもった建物と出会う。それら建物には、必ずドアがある。いや、まったくドアのない、シュールな建物だって、ないとはかぎらないが、まあ一種の“都市伝説”の類だろう。1)いまでも人がよく出入りしている2)ほんのときたま、それがドアであったことを思い出した人が出入りする3)数年前まではよく人の出入りがあったが、いまではだれも出入りしていない4)何十年もだれも出入りしていない5)ドアのように見えるが、じつはドアではない どらえもんには「どこでもドア」というドアがあるし(笑)。 . . . 本文を読む
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