二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

吉本隆明「日本近代文学の名作」を読む(新潮文庫)

2024年08月30日 | シャッフル/books
吉本隆明さんが「日本近代文学の名作」(新潮文庫 平成24年刊)という、啓蒙の書に類する本をお書きになっている(*´ω`) 
昔読んだときは「ああ、こんなものか」と、大急ぎで読み飛ばした記憶がある。
二度目はじっくり読ませてもらっている。

視力が弱くなってからの著作のようだ。毎日新聞の編集者が構成し、あらためて著者自身が補筆して出来上がったのだそうである。

一作につき文庫本にして6ページ程度。
近代文学マニアのわたしにとっては、仇や疎かにはできない内容をもっている。
吉本隆明は文芸評論家というより、“思想家”である。
《どんな質問をしても応える人》と、構成者の一人重里さんがあとがきで述べている。

田山花袋の「田舎教師」は、この吉本さんの本で、一躍“名作”の仲間入りしたのではあるまいか!? 
批評家として要所ははずさないところが、一流のあかしだろう。
すばやく読んでも、じっくり読んでもすばらしい♬

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 白いマシュマロみたいなきのこ | トップ | 「さよなら」ってね   ポ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

シャッフル/books」カテゴリの最新記事