二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

江藤淳「夏目漱石」講談社など

2018年08月16日 | 夏目漱石
漱石論は現在でも汗牛充棟どころか、掃いてすてるほど多くの著作がある。 しかし、わたしにとって、漱石とはどんな小説家であったのかを教えてくれたのはこの一冊。 新潮文庫に収録されていたこともあったが、現在は絶版。江藤淳さんといえば、この一冊と「海舟余波」あたりだろう。 漱石論のうち、柄谷行人さんの漱石論も大半は読んでいる。 こちらもすぐれている。他にはたいしたものはない・・・とかんがえている。 わ . . . 本文を読む
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「文鳥・夢十夜」夏目漱石  (新潮文庫)

2010年08月14日 | 夏目漱石
見栄をはっても仕方ないから正直に書こう。 漱石について、である。 本人は夏目漱石を大いに尊敬し、愛読者のひとりのつもりでいるし、そんなことをだれかに話したり、どこかに書いたりしているけれど、じつはたいして読んではいないのである。 新潮文庫の目録でいうと、「虞美人草」「彼岸過迄」「二百十日・野分」は、いっぺんも読んだことはないし、読みたいと思ったことも、ほとんどない。「三四郎」「それから」「門」の三 . . . 本文を読む
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「漱石日記」

2007年12月22日 | 夏目漱石
 漱石のあたらしい読み方を知ったのは、なんといっても江藤淳さんの「夏目漱石」で、いまの「決定版夏目漱石」(新潮社文庫)ではなく、たしか角川文庫から刊行されたものを読み、そのあと講談社の江藤淳著作集でもういちど読んだのではなかったか。  もうずいぶんと古くなって、カビが生えかけた、明治の遺産。    しかし、一方でそういった思いをふっきることができなかった。 要するについ数ヶ月まえまで、漱石に . . . 本文を読む
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漱石先生ぞな、もし

2007年12月21日 | 夏目漱石
 くだけた話口調で、ウイットとユーモアを効かせたつもりのようだが、どういうわけかそれほどおもしろくない。なぜかと考えると、まず、文体がない。文章があちこちで、ぎくしゃくしている。他人さまのことはいえた義理ではないが「こりゃ素人だな」といった印象が最後までつきまとった。  著者の経歴を見るにおよんで、ははあと納得。文藝春秋社の元専務とある。東大出で週刊文春、文藝春秋の編集長などを歴任しているというか . . . 本文を読む
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夏目漱石の現在

2007年12月18日 | 夏目漱石
 文豪といわれて、だれを思い出すだろうか?  漱石、または鴎外をあげる人が多いのではないか。文学に関心のない人のあいだでも、知名度はそうとうに高いはずである。  ・東北大学創立100周年記念  ・朝日新聞入社100年  ・江戸東京博物館開館15周年記念展   会期:2007年9月26日~11月18日  本書はその記念展の「公式ガイドブック」と銘打たれている。「漱石展」が開催されていることは知って . . . 本文を読む
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「漱石ゴシップ」

2007年12月16日 | 夏目漱石
 はじめにいっておくが、この本はおいしいですぞ!漱石に関心のある方なら、ページを繰るのがもどかしいくらい味わい楽しめること請合いである。 一週間のうち、三日か四日は本屋へ散歩に出かける。この本は、その散歩の途中たまたま眼にとめたもので、数ページ立ち読みし、買うことになったのである。読みはじめててすぐ、期待以上のおもしろさだと気がついた。  ゴシップといえば「週刊新潮」や芸能誌がすぐ思い浮かぶ。作 . . . 本文を読む
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吉本隆明「夏目漱石を読む」

2007年12月16日 | 夏目漱石
 吉本隆明といえば、かつてはカリスマ的な思想家、文芸評論家、詩人であった。いや、いまでも、そうなのかも知れないが、そういった知識人ふうの読書生活から長らくはなれていたから、もうよくわからない。  勁草書房から刊行されていた著作集を十数冊持っているが、「共同幻想論」「言語にとって美とは何か」などの代表作は、難解すぎて、当時もいまも、歯が立たない。ネットで検索をかけてみたら、リストはあるが、品切れ、再 . . . 本文を読む
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「漱石のロンドン風景」

2007年12月11日 | 夏目漱石
 散歩の途中ふと眼にとまって、買ってきたなかの一冊。  おもしろくて、一気に読み、かつ見入ってしまった。  巻末に1985年研究社出版刊とある。この中公文庫版は、その改訂新版で、1995年の刊行である。全体のおよそ三分の一が出口さんのエッセイ、あとはアンドリュー・ワッツさんが長年に渡って収集した当時のロンドンの図版、写真という二部構成になっている。出口さんのエッセイもおもしろいが、注目はやっぱり豊 . . . 本文を読む
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漱石の「微笑」

2007年12月02日 | 夏目漱石
ふとした気まぐれで夏目漱石の作品をいくつか読み返したので、 その感想を書いておこう。 読んだのは「文鳥・夢十夜」「坊ちゃん」「硝子戸の中」の三冊。どれも、二十代のころに読んだものばかり。 したがって、ディテールはほとんど忘れてしまっているので、フレッシュな印象を持った。 若い世代を中心に活字ばなれがすすんでいるというが、 近代の作家では、漱石、芥川、太宰などはよく読まれている。BOOK OFFのよ . . . 本文を読む
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