二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

秋色さがし

2012年10月30日 | Blog & Photo
仕事のあいまに、赤城山麓や、利根の河川敷を運動がてら歩いて、秋色をさがしてみた。紅葉前線は、まだ平地までは降りてきていない。 ようやくお天気が安定し、近隣にある県や市の諸施設では、いろいろなイベントが開催され、にぎわっている。混雑が苦手なので、そういう場にはめったに出かけないけれど。朝晩はかなり冷え込みが強まって、一枚余分に体にかけて寝ないと朝方は寒さを感じる。まもなく10月が終る。秋色さがしといっても、草モミジの類。紅葉の名所などへ出かけていくつもりはまったくない。中判カメラと交換レンズを積んで、夜中1時、2時に日光や裏磐梯へ風景写真を撮りにいっていたような覇気はないなあ(^^;) 休暇には朝寝坊がなにより大好き(=_=)秋色ばかりでなく、今日は利根の川原を歩いて、石をひろって愉しんだ。 . . . 本文を読む
コメント

遠くからやってくるもの(ポエムNO.92)

2012年10月28日 | 俳句・短歌・詩集
とてもとても遠い場所からやってきてぼくの傍を通りすぎふたたび遠くへと消えていってしまうものがある。宇宙の果てじゃないのに宇宙の果てほども遠い とおいところからやってきて。サラブレッドのように疾駆していくもの。母にすてられた子どもとなって涙を流しているもの。ぼくの耳たぶをひっ掻いたり裏庭の落ち葉のようにかさこそと動き回ったり・・・そうして ふたたび遠くへと消えてしまう。ああ なんてやさしいんだ。 ああ なんて残酷なんだ。ああ なんて滑稽なんだ。ああ なんてみじめったらしいんだ。ああ なんて愚かしいんだ。ああ なんて麗しいんだ。 . . . 本文を読む
コメント

音楽の感動を詩にする

2012年10月28日 | 音楽(クラシック関連)
音楽からうける感動をことばにするのは、とてもむずかしい。これまでいろいろやってきたけれど、あまりうまくいったためしがない。それはとても困難な翻訳作業である。すくなくともわたしにとっては。いま聞こえているのはジョージ・セルが1970年、来日にさきだって収録したドボルザークの交響曲第8番ト長調。このシンフォニーは、今年の夏、クーベリックがベルリン・フィルと入れたディスクを手にしてから聴きはじめたので、これまであまりなじみがなかった。クーベリックのディスクは第9番ホ短調“新世界より”とのカップリングなので、第8番を聴いてから、第9番を聴く・・・というふうにして、この夏7、8回は聴いている。これまでは第8番なんて、なんだか散漫に感じられて、しまいまで聴いているのがいくらか苦痛だった。ところがどうして、どうして。 . . . 本文を読む
コメント

バス ~第二の職場

2012年10月26日 | Blog & Photo
鉄道ファンには遠くおよばないけれど、こういったマニア人びとが、世の中にはずいぶんいて、関心をもって見はじめると退屈しない。琺瑯看板なんかも、ほんとうにおもしろいけれど。タイトルの「バス ~第二の職場」は、そのまま、バスの第二の人生である(^_-)まだまだ働けるのです。廃車にしてはもったいな~い!はじめの一枚は、先日深谷市からの帰り道にあったラーメン・バス。そしてこちらは、赤城山麓にある「いちご・バス」。 . . . 本文を読む
コメント

ようやく街撮り再開

2012年10月25日 | Blog & Photo
猛暑にめげてしばらく中断していた街撮りをようやく再開!はじめ小江戸・川越へ足をのばそうと考えていたが、雑用の処理に手間どり、出発が遅れたため、深谷再訪と決めた。Bike(自転車)といっても、折りたたみ式のMini Bikeなので、本格的なサイクリングを愉しむためのものではなく、街中の足がわり。とにかく、一生懸命こがなければ動かない(笑)。カメラやカメラバッグを首や肩からぶらさげて走るのは、見た目以上に疲れる。ふだん使わない筋肉も動員しなくちゃならないし・・・。写真を撮りたいときは、被写体を見つけたとき。自転車をその都度邪魔にならないところへ止めなければならないのが、なんだかもどかしい。倍以上足がのびると予想していたが、せいぜい1.5倍くらいかな・・・というのが、今日の、いや昨日の感想。 . . . 本文を読む
コメント

つじつまのあわない、奇妙な、なつかしい光景

2012年10月23日 | Blog & Photo
このところ日記を書くポテンシャルが低下している。気持の切り換えがうまくできず、クラシックにのめりこんでいるせいで、余計にそう感じるのだろう。「書きたいこと」がないわけではないが、くり返しがふえているかもしれない。来年1月で、mixi歴=blog歴5年となる。一ヶ月間、一日もかかさず日記を書いたことがあった。やってみればわかるが、かなりきつい・・・というか、ネタ探しに苦労する。マイミクの皆さんも、日記からはなれ、つぶやきへと移行している人がずいぶんふえた。ところで、gooのblogは編集画面を開くと「昨年のいまごろ、こんな写真をアップしてます」という機能がある。そこで、いわば一年前の“わたし”にご対面することになる。「ふん、つまらない写真を撮っているなあ」「ほほう、こんなものアップしていたか」 . . . 本文を読む
コメント

少しおくれてついてくる(ポエムNO.91)

2012年10月21日 | 俳句・短歌・詩集
免停のためクルマにも乗れず財布の中はカラッピーでぼくは七キロの道をとぼとぼ歩いた。カメラはもっていなかった。すりへったスニーカーと 安物のジーパン。風のない おだやかな秋の午後だった。捨てるに捨てられない夢が少しおくれてついてくる。役にたたない 老いた牛のように。 虚無というのではないがなにか手につかんだものを毀したいという衝動を ぐっとこらえながら ため息をつきつき歩いていた。あれから何年たったのだろう。いまぼくはモーツァルトの弦楽五重奏曲のかたわらにいる。 第4番ト短調 K.516が聞こえている。 . . . 本文を読む
コメント

メンデルスゾーン 交響曲第3番“スコットランド”

2012年10月21日 | 音楽(クラシック関連)
いちばん最初に、メンデルスゾーンの交響曲第3番イ短調を聴いたのはいつだろう。三十代のなかばころ、事務員から住宅業界に転職し、深夜11時12時まで仕事づくめだったきびしい日々が、3年半ほどつづいたことがある。以前より収入がアップしたので、オーディオなるものを買って、LPからCDに移行し、5、60枚のCDをあつめて、ヒマがあるときなど、聴いてすごしたものだが、そのCDの90%はクラシック音楽だった。その中に、廉価版のメンデルスゾーン、第3番第4番のカップリングがあった。演奏はクレンペラー&フィルハーモニア管。だから、推測では、この音楽に魅せられてから、おおよそ25年がたっている。“スコットランド”は、わたしを、ある種の幸福感で満たす。あこがれと、憂愁の音楽とでもいえばいいのか? . . . 本文を読む
コメント

「永遠への触手」としての音楽

2012年10月19日 | 音楽(クラシック関連)
ブルックナーは、複雑怪奇な人物である。「ああ、あの人はこういう人です」とはいえない。奇人変人としての資格を十分有している一方、途轍もなくスケールの大きな天才が、そこに同居している。つぎの一冊は、わたしのブルックナー理解に、決定的な影響を与えた本。■「アントン・ブルックナー 魂の山嶺」田代 櫂(春秋社)2,800円+税※この本の下に置いたのは、このごろどこへいくにも持ち歩いている「新編 名曲名盤300」(音楽之友社)以前県立図書館で借りてきて卒読し、ずいぶんといろいろなことを教えていただいた評伝文学の逸品である。いや“文学臭”はさほど感じられず、うまくエピソードをつないで、ある一人の人間の生涯を、過不足なく、客観的にあぶり出しているところが逸品たるゆえんといってもいいだろう。 . . . 本文を読む
コメント

ホワイトバランスを変えて撮影する

2012年10月17日 | Blog & Photo
会社の近くに県立敷島公園があり、秋バラが見頃を迎えているというので、小一時間散歩してきた。ところが秋のバラは春のバラに比較し、ひどく見劣りする。花数にして1/4~1/5くらいだし、形のととのった綺麗な個体はめったにないからね。時間はお昼ごろで、光は味もそっけもないピーカン^^;そこで色づくにはちとはやいが、葉っぱを狙ってみた。カメラはニコンD80。このカメラはホワイトバラスをAにしておいても、色ころびがよく起こるので「色」に関してあまり信用がおけない。何枚か写し、モニターで確認したけれど、どうも納得できる発色になってくれない。木立のあいだを歩いていると、日陰や日向が目まぐるしく変化する。D80のホワイトバランスのとろさに業を煮やし、意図的にホワイトバランスをいじって遊んだのが、今日の写真。 . . . 本文を読む
コメント