二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

テリーとパピ その他の写真

2011年04月09日 | Blog & Photo
昔と比べて、人物スナップを撮るのがむずかしくなってしまった。
S公園で、三脚を据えた年配の女性カメラマンと立ち話をしたが、彼女もそんなことを嘆いていた。「だから、このごろは、自然の情景ばっかなの」と。
EOS50Dと、サードパーティー製標準ズームをつけて、水辺の一本桜をねらっている。
地元上毛写真連盟のメンバーだが、えらいセンセイたちが、こむずかしいことばかりいうので、最近は例会にはめったに顔を出さないそうである。

じっとカメラを据えて、一本桜の近くに点景人物が入るのを待っている。
小柄なので(身長155cmくらい)、50Dがずいぶんと大きく見えた。
「県の臨時職員なんですよ。A山の観光センターで働いていて、そこの壁があたしのギャラリーなの。好きな写真が飾れるわ」
とてもにこやか。ご自分のことばかり、話したがる。話しかけたのは三毛ネコだが、30分ほど、聞き役に徹した。この女性の姿は、一昨日、しだれ桜のところでも見かけ、挨拶をかわしている。



この公園で撮影した、最近のわたしのお気に入り。
まずはこれ。犬の名前を聞くと「テリーとパピ」だと教えてくれた。小学校の5年生。いとこ同士だそうである。撮影後、安心してもらうため、モニターを見せる。「きゃぁ、よく写ってる!」「データか、サービスプリントで写真を送ろうか?」「ううん、いい。おじさんありがとう」
声をかける間合いをはかるのが、ちょっとむずかしい。



つぎはスナップショット。
この女の子は「カニパン」(カニの形をしたパン)を、鳥に向かって投げあげている。
近くの木の枝に、ツグミだかムクドリだかが数羽いて、空中でそのパンの切れ端をキャッチ! 周りにはジョナサンそっくりのハトたちもエサをねだりに集まっていた。



こちらは美人女子大生。「撮らせて下さ~い」と頼んだら「じゃ、うしろ姿なら・・・」ということでシャッターを押した中の一枚。お仲間がほかに3人いた。彼女の携帯で4人の記念写真を撮ってあげた。
「きゃあ、よく撮れてるぅ。イイよね。これ。あとでメールでみんなに送るから」



つぎは、はじめやや遠くから数枚。それから徐々に間合いをはかって、近づき、さらに数枚。そうしたら、突然の羽音がしたので、シャッターを切った。おしいことに、左側の子どもの顔に、ハトの一羽が重なってしまった(^^;)



これは失敗写真の例。CX4のDRで写したら、こんなもっさりとした奇妙な写真ができあがった。露出はかなりオーバー。レタッチで補正し、コントラストをいじってみたが、これ以上は無理。お気に入りの構図なのになあ(=_=)
DRは動きのある被写体には向かないとカタログに書いてあり、追従性が悪いうえ、メモリへの書き込みにも時間がかかる。いい写真を撮るには、カメラの機能や習性を熟知していなければならない。



さてさて、いよいよわたしの大好きな一枚。子を見つめる母のまなざしは限りなくやさしい。
あー、なんか、いろんなことを思い出すぞ。わたし自身が子どもだったころ。あるいは、娘や息子を育てていたころ。若かったころの母の姿、妻の姿。眼には見えないが、ここには他のなにものに代え難い「きずな」がある。

しだいに雲が厚くなってきて、お天気は下り坂。
携帯電話が鳴ったので、わたしは事務所へともどらねばならなくなった。
ご近所なので、仕事のあいまを見はからって、公園スナップをしばらく継続しよう。
長い冬の終わり。大地震の記憶はまだ生々しい。それに・・・解決のメドがたたない放射能汚染問題。ベンチに憩うご老人たちは、そんな話題に花を咲かせている。
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