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虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

対戦表が意外な人気

2016-03-27 08:19:32 | 日々思うこと 雑感

ユースホステルでそれぞれの子が自分用のニュートリーゴというゲームを

作って遊んだ時のこと。

ニュートリーゴの作り方と遊び方は、

詰め将棋に似たニュートリーゴというゲームの記事に書いています。

ユースでは折り紙を折ってコマを作りました。

 

せっかく大勢の人数が集まっているので、決勝トーナメント方式の

対戦表を作って戦うことにしました。

トーナメント方式で対戦するのはとても新鮮だったようで、子どもたちに大受けでした。

「次はわたしは、どの子と対戦するの?」とたずねてくるので、対戦表を見せながら、

「○ちゃんと○ちゃんの勝負がついたら、勝った方と戦ってね」というと、

必死になった勝負の行方を見守りに行っていました。

 

新年長のAちゃん。ニュートリーコは初めてですが、

お母さんを負かせていました。


即席 カフェ と 即席レストラン

2016-03-26 16:01:49 | 日々思うこと 雑感

ユースホステルの朝食時のこと。

食事中のお母さんたちの席を回って、「コーヒーはいかがですか?」と聞いてまわる

役が子どもたちに大人気でした。

「コーヒーはいらないけど、紅茶なら」という注文もありました。

「ください」と頼まれたら、カップをコーヒーが出てくる機械にセット。

熱いものを運ぶ仕事は、年上の子たちに頼み、危険がないよう

近くで見守っていました。

 

ミルクを入れたり、砂糖を入れたりする仕事もすごく楽しそうでした。

お仕事したい子どもの数に対して、コーヒーや紅茶が飲みたい大人の

数が少なかったのが残念。

そこで、ホットケーキにしぼる形のマーガリンで絵を描いてもらう

仕事を頼むことに。

小さいオムレツにケチャップで絵を描く仕事も頼みました。

 

嬉々として働く子どもたちの姿を見て、

お家でも、飲みものやデザートやサラダを給仕できるよう準備して、

子どもたちが給仕役をする即席カフェや即席レストランを

開かせてあげると楽しいんじゃないかと思いました。

たとえば、トマトやコーンやレタス、きゅうりで

「トマトとレタスときゅうりのサラダをください。ゴマドレッシングをかけて」

といった注文に応えられるようにしてあげるのです。

子どもたちは、「何かご注文はありませんか?」「フォークがありませんね。

少しお待ちください」といった言葉を使いたがるはずですよ。

 

 


忍者屋敷のどんでん返し

2016-03-25 22:32:45 | 通常レッスン

 NHKの大河ドラマの『真田丸』。

子どもたちにも人気があるみたいですね。

教室で大阪城に出かけて以来、歴史に興味を持つようになった子がたくさんいます。

新年中~新年長の子らのレッスンで、(新小3のお姉ちゃんも参加)

忍者屋敷のどんでん返しを作ることになりました。

「大きくて自分たちが通れるのがいい」と言うので、ちょうど

サイズの大きいダンボールをいただいたところなので、子どもたちと

どんでん返し作りにチャレンジすることにしました。

 

自分たちの身体のサイズに合わせて、とびらの四角を切り抜いて、

とびらを半分に分けた位置に伸びるポールを貼ります。

 

回転とびらの横の長さの半分の位置にしるしをつけているところです。

ものさしを使わず、ポリひもを使って半分の位置を測ったのが印象的だったようです。

 

「( ポリきもを)半分に折ればいいのか!」と感動の声。

 

「子どもたちのモノづくりの体験を、これからも応援していきたい」と強く思いました。


完成するまでの試行錯誤 

2016-03-25 14:08:00 | レゴ デュプロ ブロック
上の写真は、小4の☆くんとレゴ デュプロ ブロックで
ポラロイドカメラを作った時のブロックの制作風景です。

からくりを考えるのが得意な☆くんに
スイッチを押すとレンズが動いて
写真が飛び出す仕組みを考えるよううながしました。

課題は 縮小コピーした写真が
いかにカメラらしく飛び出してくるか?


すると ☆くんはさまざまなアイデアで
トライ!!してくれました。

 
☆くんの考え
①輪ゴムを引っ掛けておきレンズを動かすときに
輪ゴムがはずれて 写真が飛び出すようにする。

②レンズの部分を長くして 写真をたおして置いておき
レンズが前に出るときに同時に写真が起き上がるようにする。
(そのために写真を縮小する)

でもどちらもなかなかうまく作動しません。
 
 
なかなかうまくいかないのでゴムを使った
飛び出す仕掛けをあきらめレンズを調節するときに小さなサイズの写真が
レンズの横に作ってある穴から出てくるシンプルな作りにしました。
☆くんは ちょっと不満な様子。もっと派手に動かしたかったのです。
レゴ デュプロはパーツがシンプルすぎて(幼い子用のブロックなので)
算数の図形問題を考えるようによくよく考えを練っていかないと
ものを作り出すのは難しいのです。
 
カーブのあるブロックの突起に写真を乗せておきます。
親指で押さえているレンズの後ろの部分を少し引っ張ると
レンズが奥にスライドし、写真が出てくる仕組みです。
☆くんの不満の原因は
「レンズが奥に引っ込んで写真が出てくるというのはおかしい!
ポラロイドなので すぐに写真が出てこないで
少し間をおいて(ゴム等に一時期引っ掛けておいて)
自動で出てくる仕組みに改良したい。」のだそうです。
 
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次は、自動販売機を作った小2の●くんのブロックの製作風景です。
 
自動販売機を作ろう‥と考えていたものの
なかなかいいアイデアが浮かばなかったのですが
前回 UFOキャッチャーを作ってくれた小2の☆くんが
画期的なアイデアを思いつきました。
「UFOキャッチャーの時に使った移動式の磁石を使って
自動販売機のジュースを取り出し口に持っていく!というアイデア」です。
これはナイス!
でも磁石にブロックのジュースを引っ付けるために
金属製のものをブロックに装着しなくては……。
も セロテープは使いたくない……。

と悩み、私がクリップをはさんでみました。
成功!
 
そして 最後に 取り出し口で磁石にひっついた状態のジュースを
輪ゴムで引っ掛けたブロックで押さえて落とす‥
というひと通りの動きが完成しました!!
取り出し口には 自然にジュースが出てくるように
鳥のくちばしに使用するレゴ デュプロ ブロックを使っています。
 
 
ジュースが マグネットに引っ付いていたブロックを
手で輪ゴムのついたマグネットの棒の端を押して、
ふみきりのように黄色い棒を上げたあとに下げてジュースを
取り出し口に落としたところです。
 
 
正面から見たところです。ジュースが出てきました!

城の宝を守るドラゴンと秘宝が眠る洞窟

2016-03-25 14:07:15 | レゴ デュプロ ブロック

1年生の子らのレッスンで。

その日、何をしてみたいかを話し合う時間に、開口一番、

★くんが「宝!宝!宝探しがいい」と言いました。

☆ちゃんと○ちゃんも、「いいよね」と顔を見合わせてから、

「だったら、ブロックで宝物が隠されているところとか作るのは?」と言いました。

 

宝物を使って遊ぶとなると、必ず子どもたちが出してくる、

ロシアの『聖ワシリイ大聖堂』の3Dパズル。

★くんは塔に赤いドラゴンのぬいぐるみを巻きつけて

お城に向かう通路を作っていました。

 

ドラゴン城のエレベーター。

 

☆ちゃんと○ちゃんは宝が隠されている洞窟作り。

今回、いっしょに参加していた☆ちゃんの3歳の妹ちゃんは、

動物たちの世界を作っていました。

 

部屋を暗くして、洞窟の中に明かりを灯しています。

せっかく作った洞窟を足でひっかけて壊してしまった妹ちゃん。

★くんに厳しく叱られ、どうするのかと見ていると、キュッと唇をひきしめて、

黙々とひとりで作り直し始めました。

でも、なかなかうまくいかなくて何度もブロックが崩れてしまいました。

それでも弱音を吐かずに、再度チャレンジする妹ちゃんを

お姉ちゃんたちが手助けしにいってました。

 

算数タイムにアルゴゲームをしました。

妹ちゃんも「わたしもやりたい」と言って参加することに。

本格的なルールで遊ぶので大丈夫かな……と心配していたのですが、

ルールをしっかり理解して遊んでいました。

妹ちゃんは0歳7ヶ月の時から虹色教室に通ってくれているしっかりさん。

ボードゲームやカードゲームが大好きな子です。

1年生のお兄ちゃんお姉ちゃんと対等にやっていこうとする

強い気持ちが伝わってきて面白かったです。

 

お兄ちゃんお姉ちゃんたちが算数の文章題を解いている間、

妹ちゃんもしずくちゃんのプリントをして参加していました。


忍者の映画作り と 算数の問題

2016-03-25 07:14:01 | 通常レッスン

新1年生のAくん、Bくん、Cくんのレッスンで。

 

「映画館が作りたい」とAくん。

これまでもたびたび映画館ごっこを繰り返してきたAくん。

今回は本格的に「大きい白い布にちゃんと映って、それから音も入るようにして

作りたい」ということでした。

物作りが大好きなBくん、Cくんも、「そうしよう!そうしよう!」と大乗り気でした。

 

3人とも大好きな忍者の映画を作ることに。

最初に決まったのは、音で、

「シャキンシャキンしゅっしゅっしゅっという音が入れたい」とBくん。

「グウォーウワァーオー」といった怪獣映画のような声や

「シャキンシャキン~しゅっしゅっしゅっ」という音を録音していました。

Aくんは、観客席の拍手の音まで吹き込んでいました。

 

いろいろ着せられて、舞台挨拶の準備をするトラさん。

 

 

Bくんが作ったはしご。

はしごをのぼっていくシーンで手が映ってしまうのが嫌だからと、

ひもで引っ張りあげる工夫をしていました。

 

観客席を整えるBくん。Cくんの小さい妹の席にはお寿司が置かれていました。

子どもたちだけで、相談しあったり、自分で考えたりしながら

どんどん作っていました。わたしが手伝ったのは、録音の仕方と、大きな布をかけ方で

相談に乗ったくらいです。

この1年程で、3人ともずいぶん成長したんだな~としみじみ感じました。

 

算数タイムにどらえもんの歴史ゲームとそれにちなんだ算数の問題を解きました。

どらえもんの歴史ゲームのカードに10ポインと20ポインとと書いてあります。

黄色いチップが5ポイント、赤いエネルギーカードが1ポイントとすると

あわせていくらになるか計算しています。

 

カードの得点が60点ならいくらでしょう?

 

 

ジャイアン、どらえもん、しずかちゃんのそれぞれ得たカードの得点を比べ、

1位2位3位はそれぞれ誰か考えています。

その後、しずかちゃんがどらえもんに10ポイントのカードを1枚あげたら

順位はどう変わるかも考えています。 


子どもたち自身が、物事に自分なりの意味を与えることについて 2

2016-03-23 22:26:40 | 日々思うこと 雑感

前回の会話の続きです。

 

息子 「マインクラフトじゃ、シンプルな素材だけの世界で、

自分がイメージして作りだしたものが特別な価値を持つゲームでさ。

最近になって、マインクラフトの人気が高まっているのは、溢れるほどたくさんある

モノに対して食傷気味の人々が自分の欲するものを探し出すより、

自分で1から作ってしまった方が早いし新鮮だって感覚を持ち始めているからかもな。

1万個ある猫のイラストから気に入る猫のイラストを探すより、

自分で描いてしまった方が楽ってこと。

そこには、物事に自分なりの意味を与えるって行為がわかりやすい形で存在するから

どんなに不出来な仕上がりになっても、一定の満足感は得られるだろうし。」

 

わたし 「そうね。今回のユースでそれが……意味を自分で与えるってことが……

子どもたちにとって、いかに新鮮で夢中にさせるものなのかをしみじみと感じたわ。

 

子どもが部屋のドアを乱暴に開け閉めすると危ないんで、開ける際にひと呼吸おくよう

外から「山」と声をかけたら「川」と答えるような合言葉を作るように提案したのよ。

忍者の合言葉を真似て。

ひとりの子が大事にしている2ひきのぬいぐるみの名前を合言葉にして、

「○○!」といえば「○○」と答えることになって盛り上がっていたわ。

途中で、合言葉を見破ろうとして思いつく限りの返事を並べる子が現れたんだけど、

見破ろうとしているわりに、同室の子らが大きい声でやり取りされてい

る「○○!」といえば「○○」を聞いて、

「あ~!○○って返事すればいいのか」と気づいてなかったわ。

自分の身体で初めて何かをする時、当然すぎるほどのことが思いつかなかったり

するのよね。

 

しまいに合言葉がばれると、そこは自分たちで知恵を絞って、

ドアを叩く音がすると、「○○!」と声をかけて、仲間の子は、

「マクラカバーを変えてください」と返すようにしてた。

それだと、合言葉だと思わずに、「もうすぐ食堂に集まって!」とか「部屋の掃除を

しておいてね」なんて声をかけてまわっているように見えるからでしょうね。

 

マクラカバーは、自分たちで考えたからよほどうれしかったみたい。

その部屋の子たちは、幼い妹ちゃんまで、真顔で、

「マクラカバーを変えてください!」と言ってたわ。

やっていることに対して、自分たちで新しい意味を作り出していくことって、

他と比べようがないほど心が浮き立つのよね」

 

自分たちで作ったくじびきに並ぶ子たち

 

息子 「人工知能が発達するにつれて……AIが囲碁でプロ棋士に勝ったり

プロ顔負けの絵を描いたりすることが話題になっているけど……

コンピューターに絶対できないこと……つまり、人が物事に自分で意味を与えようと

することだけど、その重要性を改めて強く感じるようになったよ。

 

競争をあおる教育の問題について、お母さんはよく気にかけているよね。

いろんな面で問題はあるだろうけど、それの何が悪いのかって、本来、子ども自身が

持っているものに、意味を与える教育がなされないことにあるんじゃないかな。

そうしたものに染まりすぎると、親も、自分の子について自分なりに意味を与えようと

しなくなるじゃん。成績とか音楽や運動の能力といった数値化できるものだけで

自分の子を捉えようとする偏った考えの人まで出てくる。

電化製品のレビューを眺めるような感じで。

目の前に存在する自分の子に対して、子どもがどのような子か、

どんな魅力を持っているのか意味づける行為を外部に任せるなんて。

コンピューターと人間を分けている境界線を無視しているようでどうなんだろう?」 


子どもたち自身が、物事に自分なりの意味を与えることについて1

2016-03-22 22:11:57 | 日々思うこと 雑感

ユースホステルからの帰宅後、春休み中の息子とこんな話をしました。

 

息子 「モノが少ないと、少ない中で何とかしようとするから

中身にこだわるようになるよね。昔の雑誌の付録なんかも、モノに頼れない分、

創意工夫を凝らせるところはとことん……って感じだった。

ゲームにしても、技術的にできることが限られている分、

中身の面白さを深いところまで追求しようとしていたな」

 

わたし 「ユースホステルの泊りのレッスンに行くと、毎回、それを実感するわ。

カートに詰めれる荷物はどうがんばってもしれているから……。

モノが少ないと、自分の頭で面白さを作り出さないと面白くないでしょ。

だから、子ども自ら、創意工夫したり、知恵を絞ったりすることになるの。

すると、どの子も、これまで物に目を奪われて真剣にめぐらせたことがなかった

自分の頭を使うことの価値に気づいていくみたい。

といっても、ただ物が少ないだけじゃ、ダメなんだけどね。

頭を上手に使っていく方法を伝えあっていく……文化を継承していくかな?

ができるようになってることが大事なんだけど。

 

アイデアを出したり、難所を創意工夫できりぬけたり、他の子らを言葉で説得したり、

みんなで力を合わせて、自分たちの考えを実現したりするのって、

どんな刺激的なおもちゃにも勝る、高揚した気分を作り出してくれるものよ。

 

今回のユースは、ミステリーの世界をテーマにしてたんだけど……。

何が面白いって、部屋に何にもないし、シンプル過ぎて、

何か隠してもすぐにばれちゃうような構造だから、そこに宝や暗号文を隠そうと思うと、

他の子らの虚を突くようなアイデアをひねりださなくちゃならないって点だったわ。

ベッドのマットの裏やスリッパの裏なんてすぐにばれちゃうわけ。

一方の部屋の子が、2段ベッドと天井との間のわずかな隙間を発見して暗号文を

隠したのを受けて、もう一方の部屋の子はベッドの脇の蛍光灯の傘の裏に隠していたわ。

途中で幼いきょうだいたちのポケットやフードの中も隠し場所として使われていたわ。

暗号も、たぬきの言葉(たを抜いて読む暗号)を中心に、地図風、パズル風、

隠喩を使ったものなど、自分の頭を最大限に使って楽しんでいたのよ」

 

 息子 「モノが少ないと、少ない中で何とかしようと工夫するから中身を

重要視するようになるのは、自然な流れだろうけど、

ぼくはこの頃、モノが多すぎる場合も、モノが少ないのと同様に、

中身に意味を与えること重要視するようになるな~ってことに興味を持っているんだ」

 

わたし 「どういう意味?」

 

息子 「今の時代は溢れるようなモノに囲まれているから、

それはそれで必要なものを探すのに苦労するよね。

それしかないから、その特徴に注目して、その中に意味を見いだそうとするのと同じように、

選べないほど大量にあれば、それはそれで、手にする時には意味に

注目せざるを得ないなと思って。

 

マインクラフトってゲームが流行っているのにしても、

そういう背景があるんじゃないかな?

今のゲームは、隅々まで完成された画像でできがっているものがほとんどだけど、

マインクラフトは、キューブでできている画像の完成度や使える技術からしたら、

ちょっともの足りないくらいの世界がメインなんだ。

そこで、本当に美しい建造物を作ろうとしたら、自分で作らなくてはならないんだ。

自分で意味を見いださなくちゃ、すばらしさを感じることができない」


頭の中でしっかり考えをめぐらせて、自分の力で最後まで意欲的に解ききること

2016-03-22 09:00:35 | 算数

新3、4年生になる子たちのユースホステルでのレッスンの様子です。

算数タイムには、異年齢の子が取り組めるように

『考える力がつく!数と計算のトレーニング』という書籍の、

頭脳パズル風の規則性の問題にチャレンジしました。

 

みんなで夢中になって解いています。

次に4年生になる子たちの熱気に圧倒されて、

下の学年の子たちも算数の問題を解く面白さに目覚めた様子。

 

レベル1は、新1年生になる子~新4年生まで合同で解いた問題。

 

「↑の写真の一番上の図のようにおはじきを並べて正方形を作ります。

一つの辺が50この正方形にするには何個おはじきがいりますか。」

という問い。

 

 

↑の写真は新1年生のAちゃんの計算用紙です。

1辺が7個ずつだった場合を丸を描いてから考えています。

 

新4年生の子たちは、レベル1を解いたとたん

この問題にとても興味が湧いたらしく、すぐにレベル2を解いていました。

 

レベル2は、「おはじきを2れつならべて正方形を作ります。

外側の1辺が70この正方形を作るには、何このおはじきがいりますか?」

という問題。

この問題を解く場合、70こすべての丸を描くわけにはいかないので、

 

「外側の1辺のおはじきが70こなら内側の1辺のおはじきはいくつになるか?

それぞれわかった1辺のおはじきの数から正方形のまわりに置く

おはじきの数を計算できるか?」

 

を追及していく力が要求されます。

 

初めて触れる問題とはいえ、

ねばり強く問題に取り組む姿勢が身についている子たちなので、

試行錯誤しながらなんとか解き切っていました。

 

レベル2が解けたとたん、周囲を圧倒するような熱気が子どもたちを取り巻いていて、

「レベル3が解きたい!」という声が次々にあがっていました。

 

レベル3は、おはじきを3れつに並べて正方形をつくる問題。

「600このおはじきで、外側の1辺が何こになる正方形ができますか?」

という問い。

これはさすがに難しかったようで、

複雑な長文の文章題を難なく解くことができるBちゃんも、苦戦していました。

でも、どの子も自分の中でしっかり考えをめぐらせて、最後まで意欲的に解ききる姿に

感心しました。

 

この問題で、まだ誰も正解していない時に、

これまでじっくり考える問題に対して苦手意識を抱いていたCちゃんが、

少しだけヒントをもらいながらも、自力で正解にこぎつきました。

すると、Cちゃんの中に「算数って面白い」「自分にはできる」という強い思いが

ムクムクと湧きあがってきたようです。

「この問題集を買って、家でももっと解きたい」と目を輝かせて話していました。

 

 


『計算の庭』のアイデアにインスパイアーされて……。

2016-03-21 15:48:33 | 工作 ワークショップ

ユーチューブで『計算の庭』という佐藤雅彦氏と桐山孝司氏の作品を見ました。

「すごいな~」「面白いな~」と感心することしきり。

ちょうど春休みに、もうすぐ小学3、4年生になる女の子たちを中心にした

ユースホステルのレッスンがあったので、

この『計算の庭』のアイデアの一部をいただいて子どもたちと遊んでみました。

すると思った以上の盛況ぶりで、

どんどん大きな数の計算にチャレンジする子らが後を絶ちませんでした。

 

もとの佐藤雅彦氏と桐山孝司氏の『計算の庭』という作品は、計算という「概念操作」を

私たちの身体を通じて体験することができるアートです。

興味のある方は、計算の庭で検索して動画をチェックしてみてくださいね。

体験する人は、数字が書かれているIC付きカードを選んで身につけて

庭の中に入ります。

庭の中には「+5」とか「×7」などの計算式が記されたゲートがあります。

ゲートをくぐることで持っているカードに対して計算が行われます。

無事、身体で計算を完了したらゲートを出ることができます。

ゲートを出るとIC付きカードによってどのゲートをくぐり、

どのような計算をしたか見ることができます。

 

虹色教室の『計算の庭』は、

色画用紙に計算式を書いて、テーブルや押入れ、玄関などの

子どもが潜ったり通り抜けたり探し当てたりして楽しめる手軽なものです。

 

それでもとりあえず、計算の庭の「人間自体がアルゴリズムとなって動く」という部分は、

体験できます。

 

基本のテーブルは「+5」で、細いテーブルは「-9」です。

押入れの上の段を通り抜ける「×4」で、玄関の靴箱にタッチしてくると「÷3」です。

事務の女の子の背後を回ってもどってくると「+2」です。

 

最初に、「21」や「100」や「140」といった数のカードを選んで

「0」のカードにタッチして計算の庭に入ります。

 

参加したのは年中から3年生までの子どもたち。

幼い子たちは、初めは「10」のカードを選び、

「0+5+5=10」にするべく、+5のテーブルを2度くぐって喜んでいました。

次に、「11」や「21」のカードにチャレンジ。

これはとても難しかったようで、部屋をうろうろ歩きまわった挙句、

「どうすればいいの?」と相談してきたので、

少し年上の子らに指南役を任せたところ、教える方も教わる方もはりきって

活動していました。

 

この春3,4年生になる子たちには、

「100」や「140」という数のカードを手渡して、

「できるだけ効率的にまわってきてね」と伝えたのですが……。

「ハァハァ~」息も絶え絶えに戻ってきて、「どうやって計算したの?」とたずねると、

「+5のテーブルの下を10回もぐって、+2のお姉さん(事務の子)の後ろを

50回まわってきた……」と恐ろしいことを口にしていました。

どんだけ力技?それにも関わらず、「もう1回やらせて!もっと大きい数!」と

言うのにはびっくり……!!