虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

机の中に自分の隠し玉を持っておけるような自由闊達な雰囲気作り 

2012-10-27 22:17:16 | 日々思うこと 雑感

NHKスペシャルの <メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ 第1回 岐路に立つ"日の丸家電">

を見ました。

 

リストラを進めるにつれ、どんどん企業としての魅力を失っていくソニーの姿が

放映されて、当時の経営のトップに立っていた方々が「何が間違っていたのか」を語るシーンが

ありました。

 

ソニーがすばらしい製品を次々と世に送り出し、

全世界から脚光を浴びていた頃は、

社員には自由な時間もたっぷりあったそうです。

 

社長に反対されても自分の作りたいものを作り続ける社員がいて、

それを見守る人々に囲まれていたのだとか。

 

のびのびとしたフロー状態が生まれやすい雰囲気があったのですね。

 

また、暇がありますから、自由に他の部署に出入りして

そこで議論をし、そこから思わぬヒット商品が誕生したそうです。

 

ところが、ある時期からリストラが進みだし、

社内からはそうした自由闊達な雰囲気は消えていきました。

 

リストラが続くと、社員同士、関係がぎすぎすして、

他所の部署で議論なんてしている人を見つけると、

「ここで議論する許可は取ったのか?」」と問い詰めるなど

それぞれの社員がきちんと働いているのかが細かいところまで管理してチェックが入るようになっていき、

それは職場から創造的で独創的なアイデアが生れてくるようなチャンスを奪っていきました。

 

社内に時間や考えや行動の自由があった時期には、

それぞれの社員が任されている仕事以外に、自分の机の中に隠し玉を持っていて、

それぞれの社員の自分独自の隠し玉こそが、大ヒットのもととなっていたそうです。

 

それなのに自分の意志で動くと「許可は取ったのか?」と問い詰められるような

ぎすぎすした管理が強い職場の雰囲気の中で、

社員は注意されないように指示を待つことが増え、

社員同士の部署を超えた議論も減っていったため、

個性に彩られた魅力的なものが生れなくなったという話でした。

 

これって教育の場でも子育ての場でも言えるな、と感じました。

 

ちょうど数日前、目にした

『内田樹の研究室』の

人々が「立ち去る」職場について 

のことが思い当たりました。

 

大阪府教委はが、来春採用の公立学校教員採用試験で、平均倍率が4倍で史上2番目

の低さだったことを受けての話題。

中学理科では倍率が2倍を切り、「水準に達する人材が確保できなかった」のだとか。

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雇用条件が全国平均よりはるか低いレベルにまで引き下げられ、

首長や議会や教委がきびしく教育活動を監視し、

保護者たちが教員にクレームをつけることそのものを制度化し、

産業界が要求する「グローバル人材」の効率的な育成をうるさく求められるような職場環境に進んで就職したがる若者がいるだろうか。

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と内田樹氏が問いかけの通り、そんなところに就職したがる若者がほとんど

いないから、今後、「水準に達していない人材」が大阪府の先生になっていくのでしょうか……?


成績こそが先生の全てじゃないと思うけど、

大阪府民として、何だかしっくりこない結果……。

理科が好きなわたしとしては、大阪の中学生たちに

科学の面白さをを伝授してもらえるような先生と出会ってもらいたいです。(なぜ中学理科の倍率が2倍?)


先生にしたって、賃金はカットされるは、監視されるは、クレームつけられるはして働いて、

子どもたちに全身全霊で大切なことを伝えていこう、子どもの中から魅力的なものを引き出そう、

いきいきとした自由闊達とした教室の雰囲気を作り出そうという気になれるのか、

疑問の残るところ。


もう、後は、かつてのソニーじゃないですが、

家庭でひとりひとりの親が、

わが子の机の中に自分の隠し玉をもっておけるような

自由や隙間のある子育てをしていくしかないようですね。

 


高機能自閉症の子に「教えて」と助けを求めて教える力をつけていくべき? 4

2012-10-27 17:25:13 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

高機能自閉症の子に○○式のようなスローステップの系統学習をさせる時、

配慮しておく必要があるな、と思っているのは、

定期的に計算などの「できること」と「その意味」を擦り合わせていくことです。

 

一般的な子は、勉強が苦手な子でも

日常生活では、できていない勉強と同レベルの内容を理解していることが

よくあります。

 

ですから食わず嫌いのような形で勉強嫌いに陥っていても、

「カステラ2本もらってね。1本は冷蔵庫の中。もう1本は4等分したうちの1キレだけ

あったのよ。

食いしん坊の子が、4等分したものを2つも食べたくって、どうしてもどうしても食べたくて

たまらなかったとしたら、どうすればいいんだろうね?」

といった話を絵を描いたり、ねんどの固まりを用意して演じれば、

帯分数のある引き算がわからなかった子も、「それなら冷蔵庫から新しい1本だしてきて、4つに切ればいいんじゃない」

と当たり前だと言わんばかりに答える子が多いです。

 

またそうしてストーリーで説明した内容と、分数の式のつながりを

難なく察することもできる子もよくいます。

 

具体的な物で理解したことを、抽象的な物で理解しなおすことが

それほど難しくないのです。

 

でも高機能自閉症の子にそうしたたとえ話で理解させようとすると、

余計こんがらがったり、

カステラの話は話でわかる、分数の計算は計算でわかる、という状態になっても

そのふたつが同じ意味のことを別の表現で言い表していることに気づかなかったりしがちです。

 

 

話が少し脱線するのですが、

今日、一般的な年少さんの子たちのレッスンであった話を挟ませてください。

 

この子たちは、数ヵ月前から工作の度に、「もういらないでしょ」と親御さんに注意されるほど、

紙コップやストローをたくさん使いたがっていました。

 

「そんなにいるの?」とたずねると、「あれにも3本いるし、これにも3本いるし……」と指を折りながら、

とにかく数が必要なのだと主張していました。

 

ようやく、このところ、その「後、3本いる」「後、4本いる」「後、3個いる」という大騒ぎがやんで

落ち着いて工作をするようになってきたな、と思っていたら、

工作の後でする算数タイムにこんなことがありました。

 

突然、「3人の子どもがひとり2個ずつビー玉を持っていたとしたら、全部でビー玉がいくつになるのかな?」

といった1対多対応の問題に即答できたり、数える手順を踏んできちんと答えを出せるように

なっていたのです。

 

また、どれとどれが仲間か、さまざまな物の名前がわかると同時にそれと同じ種類のものをまとめて

何と呼ぶのかといったことも、

急にしっかり答えるようになっていました。

 

そうしたことをお家でも教室でも

教わったことがあるわけではありません。

つい最近まで、ちんぷんかんぷんの答えを言って、

それが間違っていることにも気づいていなかったのです。

 

そうした姿を見ながら、

教えていないのに体験したことを抽象的な理解にまで高める力が

一般的な子たちには備わっているな、と感じています。

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高機能自閉症の子の場合、皆がそうというわけではないけれど、

そうした生活の中で自然に獲得していく概念にポコッと穴が開いたままに

なっていることがよくあるように思います。

 

スローステップの系統学習では、意味がわからないまま丸暗記して進んでも

いずれ自然に意味を獲得する時期がくると、計算技術と意味がカチッとはまるはず……という

予測のもとに先取りしているところがあります。

それも一理あるし、そうなる子もけっこういます。

 

でも、高機能自閉症の子は、自然に意味を理解していくのが難しかったり、

先に計算だけできていると、かえって、説明しても「知っているから」と理解する努力を遮断してしまうことも

あります。

また、意味を知らないことに違和感を感じないというか、気にしないところもあるのです。

理由なんかわからなくても、どんどん暗記して、暗記した通りにしてしまうのです。

 

でもやはり意味を理解していなければ、じっくり考えていくことはできません。

自分が何をしているのかわかっていないのに、応用していくのは

難しいのです。

 

次回に続きます。

 


幼児期に体験しておくと将来算数が得意になること

2012-10-27 12:32:30 | 算数
幼児期、ある遊びをした経験の量で、4年生以降の算数を解く力が全然
違ってくるな~と感じています。

その遊び……しっかりしている子は、
小学校低学年であっても、高学年の問題も、自分でひらめいて解いていくことが
多いです。

どんな遊び??

と気になりますよね。

ままごとの延長線上にある分ける遊びです。
それも大人に教わりながら、分けるのでなく、ただ皿があるから、
あっちやりこっちやり、ジャラジャラ……大玉ビーズや豆やどんぐりやビー球を本能的に、感触を楽しんで分ける行為です。

外では砂や小石もいいですよね。

おやつの時間にはお菓子を分ける。
そこでも教えるというより、自分でいろいろやってみることが大事で、
何か大人が教えよう気づかせようとフォーカスすると、
体感してわかることが減ってしまいます。

この「分ける」遊び、どのような先の学習に結びついているのか
小学校で習うことと、中学入試の問題から例をあげていきますね。

たとえば、「平均」を出す問題。

平均とはつまり、↑の写真のように、

皿にいくつかずつ入ってて、

いったん、ごちゃっと集めて、

もとの皿に同じ数ずつ分けなおす

という行為です。
それが、85点とか70点で計算するわけですから、

どんぐりが85個とか70個とか、い~っぱいあるというだけで、
あとは上と同じ作業をすればいいのです……

もちろん、教えるときに何十個もどんぐりは必要ないのですが、
それより、
「分ける」「集める」「分けなおす」
といった算数の大きな枠になる部分がピンとくるかどうか……は、幼児期の
体感にかかっている気がするのです。

教室では、幼いうちから、計算プリントをしてきた子たちが
体感が抜けているために、
中学の計算もできるのに
幼児がささっとわかることがいつまでもわからない~
新しい文章題になるたびに、公式の暗記で解いていくので、
応用がきかない~
という問題にぶつかるのを良く見かけます。

この算数に必要な体感というのは、
たとえば、高いところから飛び降りたことがあるかどうか……の感覚にています。
目でみれば、あの高さならいける!
あの高さはひざにひびく~
あの高さは危険……ということが、
体験がたくさんの人にはわかりますよね。

でも何センチが飛べて~とプリントで習うと、
地面が傾いていて危険なところで飛んでしまったり、
メジャーがないから飛べないと思ったりするのではないでしょうか?
 
平均算だけでなく、
算数のほとんどの文章題が、皿に分けるという感覚をベースにしている
といって過言ではありません。

割合の問題

1000円の3割は?

つまり、1000個のどんぐり(数)を10の並んだ皿に同じ数ずつ分ける

その3皿ですね。


1200円の40パーセントは?

つまり1200個のどんぐり(数)を100個並んだ皿に同じ数ずつ分ける

その40皿分ですね。


時速も同じ

時速5キロは 分速何キロメートル?

5キロをまず、5000メートルになおして……

5000個のどんぐりを1時間は60分だから、60個並んだ
皿に分けた1つ分ですね。


今日は4歳児さんたちのグループレッスン。
女の子3人組さん、毎回、頬が緩みっぱなしのかわいらしさです。
このごろ、少しだけお菓子を持参しているので、
いっしょにお菓子を分け合う時間は、すごく楽しくて
大事な学習時間です。
3枚のおかしを「★ちゃん、☆ちゃん、私でわけるのよ」と
○ちゃんが言ったので、
「4枚だったら、どうしよう?」とたずねると、
「★ちゃん、☆ちゃん、私、先生」と答えます。
「先生はいらないから、3つに割って★ちゃん、☆ちゃん、○ちゃんにあげるね。ひとり、1と3分の1ずつになるね」と言うと、
「そう、1つと、3つに割ったのの1個ずつ」とうなずきました。
お菓子を食べながら、それそれのお母さんやお父さんお留守番の赤ちゃんにも
みんなお菓子を配ったらいくつになるんだろう?」という話で
盛り上がりました。
キャッキャと笑いながら計算してくれました。
 
兄は10歳 弟の2倍の年齢です。
弟は何歳?

兄は9歳 来年になると、弟の2倍の年になります。
今、弟は何歳?


といった文章題も

「分ける」感性で見てみると、
写真の通り。

2倍の2皿側が10個なら、1皿はいくつ?

で解けますね。

下のものも、皿に1個ずつどんぐり増やすと、写真のような2倍の状態になったと
考えられますね。

子どもにたっぷり遊ばせて、感性をにぶらせないことが
とても大切です。
 
集合の問題は
こんな風に分けます。

高機能自閉症の子に「教えて」と助けを求めて教える力をつけていくべき? 3

2012-10-27 05:49:21 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

高機能自閉症の子に「教えて」と助けを求めて教える力をつけていくべき? 2

の続きです。

高機能自閉症の子だけでなくアスペルガー症候群やグレーゾーンの子も含めて

自閉症スペクトラムの子にどうすればじっくり考えることを身につける

手助けができるのか、わたしが関わった子らとの体験に基づいて説明しますね。

 

このタイプの子でも、熟考できる範囲が限定されているのですが(その子が好む分野の好む部分)

熟考ができる子がいます。

論理的に筋道を立てて考えを追っていくことができるのです。

もともとIQが高めで、算数や数学、理科といった学習に『こだわり』を

持っているように見える子です。

数理パズルがすごく好きだったり、プラモデルの組み立てなどが好きだったりすると、

そうした知的な遊びへの執着が、学習の場面への思考につながることはよくあります。

また幼児期の数の敏感期に見られるような

秩序に基づいて、規則性のある物の並べ方を好んだり、数にこだわったりする姿が

幼児期を超えて小学校に入っても遊びの中で何度も再現される場合、

それがじっくり思考する力の基盤となっていくのもよく見ます。

見たところ、とても幼い遊びのように感じられても、そうした遊びに没頭する時間を

十分与えてあげることが大事なのだと思います。

ただこうした子も、他人から学ぶのが苦手だったり、好きな分野以外の常識的な判断が危かったり、

わからない時に即座に切り捨てる癖がついていたりすると、

問題が自分好みのものでなくなったり、難易度が上がってお手上げになると、

思考を続けていくのが難しくなります。

そのための対応を、発達障がいはあるけれど学校の成績は良い子の注意点と伸ばし方 1

発達障がいはあるけれど学校の成績は良い子の注意点と伸ばし方 2 に書きました。(また次回にこれについて

もう少しくわしく書く予定)

 

発達障がいがある子は、たいてい、「目に見えない」イメージを扱うことが苦手です。

(もっともADHDの子のなかには、抽象概念等がとても得意な子もいると思います。また

アスペルガー症候群の子の中で言葉の世界にこだわる子の場合、抽象的な言葉を取り扱う熟考を好む子もいると思います。)

 

特に苦手なのは、人の心が判断するあいまいな「目に見えない」イメージです。

 次に紹介するのは、アスペルガー症候群の子に3ケタ÷2ケタの計算を教えているところです。

 

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4年生の☆ちゃんのレッスンです。

3ケタ÷2ケタの計算で、少し困惑している模様。

お金を使って、だいたいこれくらいの数で割れるかな~という

おおよその数を設定する練習をしています。

アスペルガー症候群の☆ちゃんは、

「318円がだいたい300円くらいで、

こういうものが買えそうだ」という日常で把握している数の感性が

無に等しいです。

「312円が318円になっても、たいしてうれしくないけど、

312円が381円になるのなら、

50円1枚分は得しているな」とピンとくる感性です。

そのため、割り算のケタ数が増えてくると、

混乱することが多くなってきたのです。

 

☆ちゃんに、「割られる数の上から2つの数と、2ケタの割る数見比べて、

割れなかったら、3つめの数も入れて、とりあえず最初の数だけ残して後を0にして、

5×1=5 5×2=10 としていけば解けるのよ」

と手順だけを訓練していって

できるようにさせることは可能なのです。

そのように、学校で学んできた算数は

意味がわからないまま丸暗記を積み重ねて、

これまできているのです。

このまま、電話番号を暗記するように

形だけ暗記してできるようになっていく危険を感じて、

根本的な数の感性の弱さを克服する形の

アプローチも大事だと感じています。

 

◆ お金を見た時に、だいたいがわかる感性、

(「325円って、だいたい何百円なのか。

389円て、だいたい何百円なのか。

82円あるとき、20円のガムがいくつ買えるのかなど)

 

◆ 指1本を10円として、9の指を90円と考え、

目で手を見ながら、90÷30ができる感性

 

などを育てていくことが大事だと考えています。

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 自閉症スペクトラムの子たちの学習を見ていると、

計算はできるようになっている場合でも、ルールを形式的に覚えているだけで

極端なほどに意味を把握していないことがよくあります。

 

たとえば分数の計算がかなり複雑なものまで解けるようになっている時でも、

「3分の1を3つ足すと1になるね。」と1つのカステラを3等分して見せて、

それを見せながら、「どうして3つに切ったものを3つ合わせると1になるんだろう?」といった質問をすると、

「わからない」と言う、といった具合です。

 

先に計算等でできていることに関して、意味としてわからせるために

具体物を使って理解度を確かめようとすると、

「あっそうか」と腑に落ちるのではなくて、

計算の世界とは全く異物を見るように心そこにあらずで、「知らない」と言ったり、

めちゃくちゃな答えを言い続けたり、「わからないわからない」と大騒ぎしたりすることがあります。

 

小数点の計算がしっかりできる子に、ものさしの1mmの目盛を指して、

「何センチに当たると思う?小数点を使って、言える?」とたずねると、

キョトンとしていたりするのです。

 

次回に続きます。

 


ワンコイン(500円)のお店屋さんセット (制作時間 5分ほど)

2012-10-26 23:50:32 | 工作 ワークショップ

100円ショップにビー玉を買い出しに行ったついでに、

「そういえば、ままごと遊びをする時にお店屋さんごっこをしたがる子たちがけっこういたな」と

思い出して、ブーツ用の縦長の箱等を買ってきました。

 

そしてさっそくお店作り。

制作費用500円(お店内の小物は教室にもともとあった100円グッズを飾っています)

5分でできました。

工作に慣れていない方でも10分あればできますよ。

物差し等も必要ありません。

材料 

ブーツ用の段ボール箱 3つ  100円×3

伸縮するポール          100円

小さなカーテン          100円

 

子どもたちは、「開店」「閉店」をはっきりさせるのが好きですから、

カーテンも取り付けてあります。

カーテンは、半分に切って、縁取りのあるきれいな部分が見えるところにくるようにしています。

 

簡単にコンパクトにたためて、高さ調節が子どもでも簡単にできるように

しました。

ブーツの箱は引き出しのようになっています。

その引き出しを面棒をストッパーにすることで、高さ調整ができるようにしています。

 

箱の向きや組み合わせ方を変えると好みのお店が作れます。

 

ダンボールは安定して立っていますが、子どもが乱暴に扱って倒すのが心配な場合、

水を入れたペットボトルなどを箱の底に入れておくとしっかりします。

 

 


ブロック講座の追加募集に来ていただく方々です。(幼稚園児、小学生)

2012-10-26 20:23:43 | 連絡事項

北米在住のまゆママさんからお問い合わせいただいていますが、もし12月26日でもよければいらしてください。連絡をいただいたら加えさせていただきます。

 

12月21日(木)2時~4時

はすきっちゃん しましまさん ジャスミンさん  かおりんさん(双子ちゃん)

 

12月22日(金)10時~12時

たっくんさん るーままさん まさやんさん けいとさん くじらさん

 

12月23日(日)10時~12時

ひなママさん ikkoさん YUYUさん クウガさん なかさん

 

12月25日(火)2時~4時

サトママさん みかんさん 432さん らっちゃんさん chimaさん

 

12月26日(水)2時~4時

cclefさん とうこさん ののさん りんごさん

 

12月28日(金)2時~4時

たまはるさん りょうこママさん ほかははさん すみえもんさん こーぶーさん

 

12月29日(土)10時~12時

エノモトさん リンダさん はなママさん ななちゃんさん

 

12月30日(日)10時~12時

ゆきママさん cocoronさん ブルーミニィさん ぐうたらおかんさん cherryさん

 

1月4日(金)2時~4時

おにまんさん ともあやママさん(双子ちゃん) KOYAMAさん connさん

 

1月5日(土)2時~4時

じゅこりんさん しょうくんママさん あゆママさん サクサクさん ソラサヨパパさん

 

1月6日(日)2時~4時

はなゆうまママさん ユニコさん ぽんりんママさん ワーキングマザーさん

 

1月7日(月)2時~4時

くみさん にこにこママさん タイママさん マイッチングさん

 


ブロック講座の追加募集に来ていただく方々です。(未就園児)

2012-10-26 20:06:41 | レゴ デュプロ ブロック

ブロック講座の追加募集に来ていただく方々です。

次のハンドルネームの方々はコメント欄にメールのアドレスと電話番号を書いて申し込んでください。

非公開で見させていただいて、連絡事項をメールで送らせていただきます。

11月12日(月)10時~12時

ゆめかなさん じゅんこさん ユニコさん chimaさん

11月13日(火)10時~12時

akiさん モコさん あいけんさん あけむさん

11月19日(月)10時~12時

honさん kohaさん くみさん リカママさん

11月27日(火)10時~12時

ゆーころさん 8たろう ぽんみかんさん

11月29日(木)10時~12時

ゆうゆうさん はすきっちゃん 青緑さん ikuちゃん

11月30日(金)10時~12時

ピルエットさん  andoさん みのりん太さん べっくさん

 


ブロック講座 3日目 乗り物好きくん ピタゴラスイッチ大好きさん の ブロックで動きを作りだす遊び

2012-10-26 13:20:55 | レゴ デュプロ ブロック

3日目のブロック講座には、1歳10ヶ月~2歳5ヶ月までの4人の子が参加してくれました。乗り物好きの男の子たち3人と、

ピタゴラスイッチのようなビー玉を使った遊びが大好きな女の子。

そこで、親御さんたちに基本の動かし方を学んでいただく傍ら、

乗り物遊びやピタゴラスイッチ遊びの際に動きを作りだすコツを学んでいただきました。

 

写真は運転している気分を味わうための『ブレーキ』です。

大人が左横のような枠を作っておいて、子どもにレバー部分を作らせてあげるといいかもしれません。

(ただ、長い棒のようなものを作るだけでもレバーになります。)

右のレバーは、前後にスライドさせて操作するようになっています。

いっしょに参加していただいていたパパさんの作品です。

ブロックの裏のつるっとした面同士をひっつくようにして

スライドさせます。

 

乗り物好きくんのために、親御さんたちに

ふみきりや開閉するドアの作り方なども学んでいただきました。

 

また、トラックの作り方を勉強した後で、工事現場にトラックで運んだ資材をおろして

クレーンで持ち上げたり、滑車で動かしたりする方法を体験していただきました。

写真は小学生の子らがペットボトルをつないで作ってくれた長いトンネルです。

近未来的な美しい駅を作る時や、ガラス張りのエレベーターを作りたい時に大活躍。写真では、ハムスターをそりに乗せて

滑らせています。

 

今回はビー玉の重さで車を動かす仕組みに夢中になっていた2歳1ヶ月の☆ちゃんが、

ビー玉を転がす時の滑り台代わりに使っていました。

滑り台の先には、円錐状の受ける道具を置いています。

円錐状ですから滑ってきたビー玉が自然にくるくると回転を続けるのです。

科学館などでよく展示されている仕組みです。

 

昨日に引き続き、遠心力の働きでくるくる回るハムスターは

まだ2歳前後の子たちにも目を見開かせ、ため息をつかせるような動きでした。

 

子どもが線路と電車で遊びはじめた時、

「何か作って発展させてあげたい」と思っても、

トンネルとか、駅を作ったら、それ以上思いつかない……という方が多いのではないでしょうか。

そんな時は、子どもの目線で、電車に乗った体験を振り返ってみると、

作ったら面白いものが見つかるかもしれません。

 

子どもによって、車窓の向こうで次々風景が流れていくことに心を打たれる子もいますよね。

そんな場合、窓枠を作って、その向こうに紙を敷いた上で家や木を作って、枠の中の

風景の方が動いていく様子を再現してあげると喜ぶかもしれません。

また、どうして風景が動くのか、自分の考えを告げるようになるかもしれません。

 

乗り物のワイパーに興味が行く子もあれば、地下に降りていく時の階段にぞくぞくするものを感じる子もいるでしょう。

ワイパーでしたら、曲がるストローをブロックに取り付けてみるのもいいですね。

地下への階段でしたら、子ども椅子などから階段が下に繋がっていくようにして、

「下に行こう、下に降りたら、電車が来るよ。地下鉄だよ」と降りていく瞬間のドキドキ感を

遊びに取り入れることもできます。

 

工夫次第で遊びは無限大。

ビー玉を転がす先に押すとめくれるのれんのような障害物をつけるのもいいし、

ティッシュなどを破って進む仕組みをつけるのも面白いです。

そうしたちょっとしたひと手間をかけることで、

子どもは遊びのなかから、科学の世界のエッセンスや

試行錯誤の仕方、論理的に考える方法などを学んでいきます。

 

 火山噴火で遊んだ後で、青い発泡入浴剤を使って海を作りました。

火山は海に浮かぶ島になりました。


高機能自閉症の子に「教えて」と助けを求めて教える力をつけていくべき? 2

2012-10-25 22:19:14 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

高機能自閉症の子に「教えて」と助けを求める力をつけていくべき

の記事に次のような質問をいただきました。

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こんにちは。大分前になるかと思いますが、このようなお子さん達には、公文式のようなものも合っているといったような記事があったと記憶しております。(見つけ出せませんでした、すみません)

あまり深く考慮しなくても計算能力が獲得できるシステムが合っているといったような記事だったかと思います。間違えていたらすみません。

それが心に引っかかっていたもので、今回の
>他人の説明で理解することが極端に苦手な場合がよくあります
>自分で学んだり、自分で分からないものを調べたり、自分で問題を解決したりする方法をしっかり身につけさせてあげる必要がある

といった内容に少し混乱しています。

どちらも確かにそうだと、うなずきながら読みましたが、公文式のような自分でどんどん進んでいけるものと、じっくり考えなくてはいけない問題との兼ね合いや、どうチャレンジさせていくのが良いのかなどについて、悩んでおります。

安易な「教えてスイッチ」をつくらないようにすることは理解できました。

正解にたどり着くために試行錯誤する体験を持つことと、それを励ましていくことが大事だということでしょうか。

どうぞ宜しくお願いします。

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「高機能自閉症にはこういう学習法」

とイコールで結ばれるような単純なものではなく

その子その子の能力や個性によって

適切な学習法や指導法が異なるように思っています。

 

ただどの子も「他人から教わるのが苦手」という点は共通しているかもしれません。

 

このタイプの子に、よく「きちんと先生の話を聞きなさい」と注意する方がいますが、

一部始終聞き漏らさないほど真剣に聞いたところで、

「やっぱりわからない」という子が多いような気がします。

 

教えている人と同じ意味で言葉を理解していないこともよくありますし、

相手の説明に気持ちを沿わせたり、

相手が指摘している部分や指さしているもの、重要だと思って強調している部分に気づきにく

かったりしますから。

また、推理が苦手なので、教えている側は意味もセットで教えているつもりなのに、

形だけの丸暗記で終わりがちです。

 

それでも障害特性による苦手は、一朝一夕に直せませんから、

たとえ「形だけの丸暗記」でもたくさん蓄積して、とにかくできることを増やして

正しい理解に至るための足がかりにすることも必要です。

 

といっても、人を介して教えていたのでは、「形だけの丸暗記」でも

たくさんこなすことはできないはずです。

 

そこで○○式のようにスローステップなので、人に教わらなくても

どんどん学んでいける系統学習が合っている子もいると思っています。

 

コメントをくださった方は、それとじっくり考えなくてはならない問題の兼ね合いについて

混乱しておられるのでしたね。

 

高機能自閉症の子にじっくり考えていく力をつけていこうと思ったら、

単に即座に教えずに自分で考える時間を与えるだけでは難しい気がしています。

 

一般的な子に時間を与えるのは、

頭を柔軟にして別の視点から眺めなおしたり、

問われていることを自分で冷静に租借する時間を与えるためで、

そうして時間を与えることで「わかった」となる子が多いです。

 

でもこのタイプの子の場合、時間だけ与えても

最初に陥っているシングルフォーカスの状態にますます固執したり、

問題の解決とは全く関係のない目についた作業に熱中しだしたりするだけで、

(問題文を書き移し始めたり、色を塗って答える問題だと、自分がきれいだと思う好きなところに色を塗るなど)

「熟考」を身につけることにはつながりにくいはずです。

 

シングルフォーカスについては、以前、記事にしたことがあります。

シングルフォーカスの特性を持つ子への指導の仕方

 

それでは、どうすればじっくり考えることを身につける

手助けができるでしょう?

 

 次回に続きます。

 

 

 

 

 

 


1歳後半の子たちのけんか  どう関わればいいの?

2012-10-25 18:27:24 | 幼児教育の基本
 過去記事から
昨日は、おそらく外向直観思考寄り(外向思考直観寄りかも)と思われる1歳9か月の☆くんと

外向直観感情寄り(外向感情直観寄りかも)と思われる1歳10か月の★くんのレッスンがありました。

写真は工作をする☆くんと★くんです。

どちらも身体能力が発達していて、頭の回転の良い子らです。
今は椅子のような抱え込むようなものを運ぶこと、
ジャンプすること、
物を投げること(キャッチボールでもするように器用にボールを投げます)がマイブーム。

探索活動をさかんです。

このふたり、とてもよく似た雰囲気の子ですが、
いろいろな面で、ものの見方や考え方の違いが感じられました。

問題にぶつかったときには、

☆くんは手を使って対象の物を動かして解決し、

★くんは自分の身体全体を使って、動くことで解決していました。

たとえば、椅子と椅子の間に線路の長い棒状のエッジというものを渡して
遊んでいたときに、向こう側に行きたくなったとき、☆くんは、エッジを手でどけて移動し、
★くんは、ぐるっと遠回りしてエッジの端まで行って移動していました。

★くんは体格がよくて、力が強く、感情表現が豊かな子です。

激しく泣いたり、怒ったり、全身でぶつかっていったりした結果、
自分の都合のいいように事が進むことに味を占めていて、
いつも自信に満ちた表情をしていて、相手に対して強く自己主張します。

★くんは、前回のレッスンでアンパンマンの電車で遊んだことを覚えていて、
教室に着くなり、「アンパンマン!電車!」と主張し、
それを手にしてからは、これは自分のおもちゃだから、絶対☆くんに貸さないぞという構えになりました。

教室のショッピングカートも気にいって、
カートの中にアンパンマン電車を入れて、
「このふたつはぼくのだから、触っちゃダメ!」とでも言いたげな遊び方になりました。

それで、☆くんがアンパンマン電車を取り上げようとするたびに、
激しいバトルになって、★くんが激しく泣き叫び、
☆くんのお母さんがなだめてアンパンマンの電車を返してあげるということや、

★くんが他の遊びをしていたので、
☆くんがショッピングカートを押し始めると、
★くんが、それは自分のだから返してと主張するような素振りをして、
返してもらえないとなると、
激しいかんしゃくを起こしました。

すると、☆くんのお母さんが、「★くんに、ハイしようね」と☆くんからカートを取り上げる姿がありました。

☆くんは、カートを取り上げられた瞬間は、
どういう流れで話が進んでいくのかわからない様子でおとなしく譲るものの、
もやもやと納得できない気持ちがくすぶるらしく、
後からいきなり固い電車のおもちゃを床に向かって投げつけました。

☆くんのお母さんの話では、素直に言うことを聞くものだから、☆くんに我慢させることが多く、
普段はおだやかで攻撃的なところは少しもないのに、
そうさせて我慢させた直後に、物を投げつけたり、かみついたりすることがあるということでした。

☆くんのお母さんも、★くんのお母さんも、
まだ2歳にならない子どもたちの小競り合いに
どう対応したらいいものか、
毎回、困惑しきっている様子でした。
 
幼児を育てている親御さんの相談を受けていると、
「子育て観が同じようなお母さんたちとなら
けんかを見守ることもできるのですが、
いろいろな考えの方がいらっしゃるので、子どもが理不尽だと感じるような
強制的な解決法に頼ってしまうことが多いです」
と、おっしゃる方が多いです。

親同士の関係を大事にするあまり、
子どもの気持ちは二の次になるのはやむえない……

でも、そのせいで、子どもに統一したルールが示せないので、
子どものわがままがひどくなっている気がする……

気になるけれど、どう解決したらいいかわからない……

という悩みの中をぐるぐるめぐりながら
子育てしているそうなのです。

私が、そうした相談を受けつつ、
子どもたちと接していると、
子ども同士の揉めごとを解決する鍵は、
親御さんがおっしゃっている他の親御さんに遠慮しなくてはならない場面ではなく、
親御さんがひとりでコントロールできる
子どもと親御さんがふたりだけで過ごしているときにあることがよくあります。

たとえば、前回の記事の★くんと☆くんのおもちゃの取りあいの場合、
この揉め事のポイントを整理すると、

★くんが、アンパンマンの電車もショッピングカートもどちらも自分のものだと主張して、

「どちらかひとつ」大事な方を選べないということに、
けんかがおさまらない理由がありました。

まだ2歳前の子ですから、いったん言いだしたことを曲げさせて、
「どちらか貸してあげなさい」と叱ったところで、
聞く耳を持たないでしょう。

ただ、こうしたトラブルから、親が、

普段から、「どっちがいい?」とふたつの物から
気にiったひとつを選ばせる練習を積ませておこう……

ということを学びとるようにすると、
すぐには無理でも、いずれ、
「★くん、アンパンマンとショッピングカート、好きなんだね。今、どっちで遊んでいるの?
大事、大事をひとつ選んでね。今、遊ばないのを、☆くんに貸してね」といった言葉で、
心をひとつの物を選ぶ行為に集中させて、納得するようになってきます。

決断力や潔さを選ばせる行為で育むのです。

このけんかの原因のもうひとつは、

「これぼくの!」「これ私の!」という所有権に気付き始める時期なので、
貸す貸さないに関して、より敏感になっている

という点がありました。

これは、親切さとか、優しさとかいうのとは別の意味で、
子どもが知恵をつけていく大事な過程ですから、
強圧的に「貸してあげなさい」と無理やり取り上げて、相手に渡せばいいわけでもありません。

私は、1歳前後の子であっても、ベビー用おせんべいなどを途中で与える際には、
「レッスン中だからね、お友だちにも分けてあげようね」と、
自分のものをお友だちに分ける体験をさせています。
また、私が持っているものを、お友だちと自分に分ける作業なども
1歳前半くらいから自然にする機会を与えています。

それと同時に、「ぼくの!」「私の!」という気持ちが芽生えてきたら、
それをとても大切にするようにもしています。


◆ 「分ける」楽しさを身を持って知っていること

◆ 「自分の物」「他人の物」に敏感になる心を大事に扱ってもらうこと

◆ 「どっちにする?」と聞かれて、ひとつが選べること

の3つを大切にされていると、物の取りあいのトラブルは激減していくし、
2歳半ばくらいになると、自分たちで解決しようとする態度も現れてきます。

大人の態度として次のようなことも大事です。

◆ 「ここのおもちゃは先生のおもちゃ。みんなで使って、帰りに先生に返してね」ということを、
1歳の子であっても、説明してもらっていること

◆ その子の個性に対応した言葉をかけてもらうこと

◆ 0歳児であっても、一対一での対話(「あーあー」「あ~!」という なん語でOK)や心のキャッチボールを長く続けられるようになっていること

◆ 子どもに人間関係を勘違いさせるような対応を繰り返されてないこと
 

歩くのが上手になって、とにかく忙しく動き回る1歳後半の子たちの世話をしていると、
その気はなくても、
ドッグランに犬を放すような雰囲気で、子どもを見ていることも多くなりがちです。
本当は、そのくらいのゆるゆる育児が、
子どもの健康上にも、親の精神衛生上にもいいくらいなのでしょうが、
2歳前後の子というのは、言語と、世の中のルールを急速な勢いで吸収している時期でもありますから、
急所、急所では、きちんと子どもの発するものを受け止めて、
きちんと対応することも必要になってきます。