2歳くらいから字を書いている子でえんぴつの握り方に
悪い癖が残る子がいるようです。
けれどもなぐり書きなどで、握って絵を描いていた子には
そうした悪い癖は残っていません。
(といって私の見聞きした範囲のことですし、
二人目ちゃんで観察力や身体の発達が良い子ですと、
2歳過ぎにはきちんとしたえんぴつの握り方ができている子もいます。)
このことについて少し書いてみようと思います。
2歳くらいの子と会ったとき、私はまず子どもの指の動き、
手首の動き、腕の使い方を観察します。手を使っているときの目の動き、
注意の動き方、手以外の身体の動かし方にも気をつけています。
このくらいの年ですと、
まだ5本の指はきちんと動かず、
自分の自由になる指だけをつかったり、手の平全体で物をつかもうとしていたり
しています。
まだ手先の信号が脳にきちんと届いていない状態なのです。
ですからこの時期に字の書き方を教えようとしたり、
線にそって書かせようとしていると、
使えない部分は放置したまま
使える部位の指に負担がかかります。
スポーツでも、身体の一部をしばって、不自由な走り方を続けていたり、
基礎体力作りの時期に特殊な○○打法といったものの練習ばかり
していると、
オールマイティーに活躍していく選手になることは難しいと思います。
2歳くらいの子がなぐりがきをする場合、
自発的にしているので、負担がかかることは避けているはずですし、
自然はいらなくなった能力を次の能力を会得するために捨てていく
いさぎよさを持っています。
けれども親が字を教える場合、
親に褒められたい、好かれたい、認められたい
という思いまで刷り込まれて、
たとえ最初に覚えたのが指の一部に力をこめる
誤った握り方でも、子どもはそのやり方をなかなか変えようとはしなかったりします。
2歳でしたら、手指のコントロールのために、
つまむ、引っ張る、入れる、はがす、シールを貼る、にぎる、ひねる、押す、持ち上げる、手遊びをする、こねる、
などの作業を本人の要求にしたがって存分にさせると、
書く準備が整ってきます。
文字だけでなく、計算にしても2歳、3歳の時期に
繰り返しするプリントで、
2+1 3+1 4+1…
と覚えこませたあとで、
2+3も 3+3も
数唱して答えを書きこませるような訓練をすると、
3+3とは2×3でもあり12÷2でもある
というおはじきをオセロの盤に並べると
子どもが瞬間的に察するよう数のルールがわかる力
が阻害され、
足し算は足し算、引き算は引き算でお互いには高い壁ができてしまいます。
先日の記事に次のような内容のコメントをいただきました。
いつもこちらのブログには本当に勉強をさせてもらっています。
先の記事を読む前に、うちの子供(三歳十ヶ月)のお絵書きが三歳前から書いていたものとレベルが上がらず(丸に目と鼻と口があり、手や足などありません)、紙に向かいあっても何を書いてよいかわからないようで三角、四角という形はわかっていても書けないということが気になっていました。
他に書くものといえば一歳台の子が書くようなぐちゃぐちゃのラクガキのようなものです。
記事を読み、ちょうど三歳を過ぎた頃に
・子供に線の通りに鉛筆でなぞる。平仮名の読み書き練習等のプリント学習の強要
・子供の自由にラクガキさせない(あれ描いて、描いた物に何それ??などいってしまいました。
子供の興味にそぐわない親の強要が与える影響はこんなにも大きいものとは思いませんでした。
また子供はあまり周囲の事への疑問もなく、(なんで?どうして?は聞いた事はありません)こちらが逆にどうしてそんな事をしたの?等の質問をしても、訳の分からないことを言ったりと、言葉の理解ができていないように思います。
まさに先生が記事で心配ですといった早期教育、というよりも私が間違った接し方をした事により、子供の伸びようとする発達に障害を作ってしまったように思います。
親の顔色をうかがう子なのでいきなり好きなようにしてもいいよと言ってもとまどい何もできないかもしれません。
これから子供が自発的にやりたい事の芽をつぶさないように、今はプリント等はせず、子供が自分に向き合える空白の時間をつくり、私は見守るような環境を作っていきたいと思います。
他に親が気を付けるような事のアドバイスをいただけたらとても参考になります。これ以上気付くのが遅すぎたら、今でも問題ありでしょうが修復不可能だったかもしれません。
3歳10ヶ月の今、そうしたことに気づかれたのなら、
幼児の脳の発達はすばらしいですから、
その1年後、2年後の、数倍の速度で、
問題は解決すると思います。
やはりどんなことでも良いので子どもに自信をつけることが
大切かと思います。
特に物を作ったり、絵を描いたりするするのは、
ある程度成長すると、自分で他の子とくらべて、
自分は下手だ、恥ずかしい、できない、やりたくない…
とますます書くことを嫌がるようになったりするのです。
そんなときは、お風呂でカップに水を移し変える作業や
新聞をびりびりやぶって、ふくろにつめてボールをつくるなど、
できあがりに上手下手を意識させないもので、
手先の巧緻性や手指をコントロールする能力を高めていく
遊びを
たくさんさせるとよいかもしれません。
また、中心となる自分という核ができあがるように、
子どもから発信する小さなサインも
しっかり受け止めてあげると良いかと思います。
web拍手を送る
悪い癖が残る子がいるようです。
けれどもなぐり書きなどで、握って絵を描いていた子には
そうした悪い癖は残っていません。
(といって私の見聞きした範囲のことですし、
二人目ちゃんで観察力や身体の発達が良い子ですと、
2歳過ぎにはきちんとしたえんぴつの握り方ができている子もいます。)
このことについて少し書いてみようと思います。
2歳くらいの子と会ったとき、私はまず子どもの指の動き、
手首の動き、腕の使い方を観察します。手を使っているときの目の動き、
注意の動き方、手以外の身体の動かし方にも気をつけています。
このくらいの年ですと、
まだ5本の指はきちんと動かず、
自分の自由になる指だけをつかったり、手の平全体で物をつかもうとしていたり
しています。
まだ手先の信号が脳にきちんと届いていない状態なのです。
ですからこの時期に字の書き方を教えようとしたり、
線にそって書かせようとしていると、
使えない部分は放置したまま
使える部位の指に負担がかかります。
スポーツでも、身体の一部をしばって、不自由な走り方を続けていたり、
基礎体力作りの時期に特殊な○○打法といったものの練習ばかり
していると、
オールマイティーに活躍していく選手になることは難しいと思います。
2歳くらいの子がなぐりがきをする場合、
自発的にしているので、負担がかかることは避けているはずですし、
自然はいらなくなった能力を次の能力を会得するために捨てていく
いさぎよさを持っています。
けれども親が字を教える場合、
親に褒められたい、好かれたい、認められたい
という思いまで刷り込まれて、
たとえ最初に覚えたのが指の一部に力をこめる
誤った握り方でも、子どもはそのやり方をなかなか変えようとはしなかったりします。
2歳でしたら、手指のコントロールのために、
つまむ、引っ張る、入れる、はがす、シールを貼る、にぎる、ひねる、押す、持ち上げる、手遊びをする、こねる、
などの作業を本人の要求にしたがって存分にさせると、
書く準備が整ってきます。
文字だけでなく、計算にしても2歳、3歳の時期に
繰り返しするプリントで、
2+1 3+1 4+1…
と覚えこませたあとで、
2+3も 3+3も
数唱して答えを書きこませるような訓練をすると、
3+3とは2×3でもあり12÷2でもある
というおはじきをオセロの盤に並べると
子どもが瞬間的に察するよう数のルールがわかる力
が阻害され、
足し算は足し算、引き算は引き算でお互いには高い壁ができてしまいます。
先日の記事に次のような内容のコメントをいただきました。
いつもこちらのブログには本当に勉強をさせてもらっています。
先の記事を読む前に、うちの子供(三歳十ヶ月)のお絵書きが三歳前から書いていたものとレベルが上がらず(丸に目と鼻と口があり、手や足などありません)、紙に向かいあっても何を書いてよいかわからないようで三角、四角という形はわかっていても書けないということが気になっていました。
他に書くものといえば一歳台の子が書くようなぐちゃぐちゃのラクガキのようなものです。
記事を読み、ちょうど三歳を過ぎた頃に
・子供に線の通りに鉛筆でなぞる。平仮名の読み書き練習等のプリント学習の強要
・子供の自由にラクガキさせない(あれ描いて、描いた物に何それ??などいってしまいました。
子供の興味にそぐわない親の強要が与える影響はこんなにも大きいものとは思いませんでした。
また子供はあまり周囲の事への疑問もなく、(なんで?どうして?は聞いた事はありません)こちらが逆にどうしてそんな事をしたの?等の質問をしても、訳の分からないことを言ったりと、言葉の理解ができていないように思います。
まさに先生が記事で心配ですといった早期教育、というよりも私が間違った接し方をした事により、子供の伸びようとする発達に障害を作ってしまったように思います。
親の顔色をうかがう子なのでいきなり好きなようにしてもいいよと言ってもとまどい何もできないかもしれません。
これから子供が自発的にやりたい事の芽をつぶさないように、今はプリント等はせず、子供が自分に向き合える空白の時間をつくり、私は見守るような環境を作っていきたいと思います。
他に親が気を付けるような事のアドバイスをいただけたらとても参考になります。これ以上気付くのが遅すぎたら、今でも問題ありでしょうが修復不可能だったかもしれません。
3歳10ヶ月の今、そうしたことに気づかれたのなら、
幼児の脳の発達はすばらしいですから、
その1年後、2年後の、数倍の速度で、
問題は解決すると思います。
やはりどんなことでも良いので子どもに自信をつけることが
大切かと思います。
特に物を作ったり、絵を描いたりするするのは、
ある程度成長すると、自分で他の子とくらべて、
自分は下手だ、恥ずかしい、できない、やりたくない…
とますます書くことを嫌がるようになったりするのです。
そんなときは、お風呂でカップに水を移し変える作業や
新聞をびりびりやぶって、ふくろにつめてボールをつくるなど、
できあがりに上手下手を意識させないもので、
手先の巧緻性や手指をコントロールする能力を高めていく
遊びを
たくさんさせるとよいかもしれません。
また、中心となる自分という核ができあがるように、
子どもから発信する小さなサインも
しっかり受け止めてあげると良いかと思います。
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