虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

立案型の子をどう伸ばす? 2

2009-01-25 09:07:09 | 子どもの個性と学習タイプ
すいません。お客さんが早めにいらしたので、あわててパソコンを切ったら、
中途半端な内容のままアップされていました。すいません~

前回の記事だと
集団に従わないわがままな子=立案型の子
と感じられた方もいるでしょうが、
経験不足や軽度発達障害等で、集団の暗黙のルールがわかりにくかったり、
反抗期で何でもイヤイヤ言う子を
即、立案型の子ととらえるのは
注意が必要です。
そうした「ちゃんとできないように見える部分」からだけ眺めるのではなく、
長所に目をやるようにすると
わかりやすいかもしれません。

立案型の子が得意とする能力のひとつは、
拡散的思考という
正解が無数にあるものを探す能力です。
また独創性や問題解決能力も高いです。
幼い頃のTくんの遊び方から、拡散的思考の能力の高さが
どのようにあらわれるのか分かるかと思います。

立案型の子の能力が生かせるのは、学校を卒業して社会に出てからの
場合が多いと思います。
立案型の子は平等の名の下で、その能力をつぶされやすいのです。

学校という枠を出ると、世の中は決して平等ではありません。
毎日、朝から晩まで劣悪な環境で真面目に働く人々が
貧しい生活をし、
ちょっとしたアイデア商品でヒットを飛ばした人
意外なアイデアで注目を集めた会社
購買者のニーズや不満に気づきやすくて、(つまり自分もちょっとしたことに敏感で過剰反応してしまう人でしょうが…)
会社の業績を飛躍的に伸ばす人
が、大金を手にして悠々自適な暮らしを送っていることがよくあるものです。

なぜそんなことが起こるのでしょうか?

それは、
立案型の子の持ち味である
「拡散的思考」も「創造性」も「独創性」も
それ自体で、「勤勉」や「知能の高さ」と同じように価値があるから
だと思います。。

うちの息子も立案型の子なので、小中高と学校内で本人の能力は
ほとんど発揮できていません。
でも、「独創性」があるということは、
科学や工作のコンテストなどでは
これまで何度も高い評価をいただいてきました。
また、将来を自分で創り出していく力や
自分にとって大事なことを見抜いて、そこに力を注いで育てる能力は
学校生活という枠の中でトップを続けている子たちより
持っている気もします。

立案型の子の、自分の頭で考え、
それまで誰も考えなかったアイデアを実行しようとしていく力は
今の日本の教育では
生かせるようになっていません。
また家庭も、アイデアを生み出す力を磨く方法や
発想の質を上げる方法を立案型の子に与えよう
と考えていないように思います。


息子が
小学校高学年や中学生の頃は、
写真のような
アイデアや考えを洗練させる本を与えたり、
さまざまなコンテストに応募させたりしました。
得意なことも磨かなければ、
本当に自分に役立つものにならないからです。
(もしこれが順守型の子なら、ソロバンやスポーツなどの級を取っていく
ことを喜ぶかもしれません。評価型の子なら大人扱いして、いろんな議論をするとよいかもしれません。)
幼い立案型の子への対応は次回書かせていただきます♪

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立案型の子をどう伸ばす? 1

2009-01-23 23:33:00 | 通常レッスン
3つの学習スタイルについて、それぞれひとつずつ取り上げて
その伸ばし方について考えてみようと思います。

まず立案型の子からです。

何か決めるときは、いつも自分の考え方や自分なりのやり方で決める。
自分のやり方を試してみて、どれだけうまくいくかを試めそうとする。
自分なりの解決方法を試すことができる問題は好きだ。
何か課題に取り組むときは、まず自分の考えから始めようとする。
何を、どのように行なうかを自分自身で決めることができる仕事のほうが満足できる。
自分の考えや自分なりのやり方を通すことができる状況は好きだ。

という特徴があります。ひとことで言うと、アイデアマン。
自分の頭で考えて判断する子です。
立案型の子といえば、5歳の3トリオのTくんが何度か登場していますが、
うちの息子も私もそのまんま立案型。
娘は順守型と立案型、評価型が3分の1ずつ混ざった子です。常識的に動きつつ、物と物を比べて評価しながら考えていき、自分で決断する子です。

また勝手に引用させていただいて悪いのですが、
ブログ同士仲良く交流させていただいている
抹茶母さんのところの抹茶ちゃん、
ブンハハさんのところのブンちゃんもたぶん立案型の子だろうと思っています。

自分の考えや自分なりのやり方を通すことができる状況は好きだ。」
をわがままと言ってしまえば元も子もないのが、このタイプの子!
順守型の子に「自分で考えろ!人まねでないアイデアを出せ!」と言っても無意味なのと同じように、
立案型の子に、「自分勝手にせずに、先生のするとおりにきちんとしなさい」
としかっても、
「他の子は、みんなと同じように型の上にシール貼りをしてるのに、うちの子は、でたらめに貼ってばかり…」と悩んでも、ただ意欲をそぐばかりです。

このタイプの子には、かっちり組まれたカリキュラムは合いません。

もし親の好みで、そうした習い事なり、集団遊びの場に連れて行くなら、

参加する意欲が見えず、周りの子のようにできないことが多くても…

そのいい加減極まりない状態そのまんまで、

たくさん刺激を受けとっていて、アイデアを持ち帰り
自分を大きく広げていることを認めてあげる必要があると思います。

虹色教室に来る2歳の立案型の☆ちゃんは、
本人がしたがったゲームも、箱を開けてセットしたとたん、
興味が次に移っています。
工作もちょっとすると終わり。
それで面白くなかったのかと思えば…
お母さんの話では、帰宅してから、私が見せたアイデアを自分で応用させて
何度も熱心に遊んでいたり
一ヶ月間、ふたを開けて終わったゲームの話題を繰り返して
「今度、●でするの~!」と言ってたりするのだそうです。

ちなみに子どもたちは私のことをいろんな呼び名で呼んでいます。

おもちゃ先生
ベロベロバー先生(工作でオバケを作って以来この呼び名です)
虹色先生
○さん(苗字)
おばちゃん(近所の生徒)
ナオミ先生

いろいろ面白いですね。
立案型の子についての話はもう1回続きます。

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100円ショップの時計で学習(小学生のレッスンから 2)

2009-01-23 22:25:29 | 通常レッスン
時計の学習がむずかしくなって
少し混乱していた2年生のふたり。

100円ショップの時計のカバーをはずしたもので
学習しました。
時計の学習用のおもちゃの時計は、
時計の読み方を学ぶ時にはよくても、
小学生の時計学習にはあまり向いていません。

その点、100円ショップの時計のカバーをはずしたものは、
大活躍します。

午前10時45分から、午後3時15分までは
何時間何分ですか?

といった問題を解いています。

まず、10時45分を作って
あと何分で11時か

といった問題を即答できるようにすることが、
こうした問題が得意になるコツです。

2人ともよく理解できました

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たくさんの正三角形 (小学生のレッスンから 1)

2009-01-23 22:12:44 | 算数
小学校低学年の女の子たちのレッスンです。
今、学校で正三角形や直角三角形について学んでいる
そうです。

そこで、今回のレッスンで正三角形の折り方を教えました。
すると最近レッスンに参加するようになった☆ちゃんが、
とても気に入って、同じクラスの(学校の)お友だちの分も作りたい!
と言いました。

そこで、手分けして大量の正三角形を折りました。
自分で考えた事を実行に移すときはとても物覚えがよくなっています。

2年生ではまだ習わない正三角形の角度のことや、
できた正三角形を使って、六角形や大きな三角形を作る方法なども学びました。

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新規の親子レッスン募集についてのお知らせ

2009-01-23 15:56:18 | 通常レッスン
いつもとてもたくさんの方からの親子レッスンへのお申し込み
ありがとうございます。

非常に申し訳ないのですが、
今回の親子レッスンへのお申し込みは、去年申し込んだものの
募集の枠からもれてしまったという方のみとなります。
長い間待っていたという方すいません。

これまでにこちらのコメント欄で問い合わせたものの断られたという方、
メールで申し込んだけど返事がなかったという方、
1月の枠に…とお約束していた方、
コメント欄の常連さん、こちらのブログと交流のあるブログをされている方、
以前一度でも親子レッスンにきたことがあるという方は
別枠の時間を設けていますので、どうぞよろしかったら申し込んでください。

せっかくお礼のメールをいただいても、きちんとお返事ができていない状態
なのですが…レッスンにきてくださった方々がとても喜んで
帰ってくださること、また来たい!と言ってくださることを
うれしく感じています。

一度でもレッスンいらした方から優先して、予約を受け付けますので、
メールをくださいね。


今年の3月以降の都合の良い日、曜日などをお書きください。
お子さんのお名前、年齢、住所、電話番号も書き添えてください。

いつもたくさんの方にレッスンのお申し込みをいただいていて、
とてもありがたいのですが…
かなりお待ちいただくかもしれません。

メールのお返事は、1週間以内(メールが殺到するため時間がかかっています。お待たせしてすいません)にする予定です。
もし1週間を過ぎても返事がない場合、
届いていないと判断して、もう一度送りなおしてくださいね。


親子レッスンは、個人レッスンです。
費用は2時間で、3000円で、入会金や教材費はかかりません。
きょうだい2人レッスンの場合、2人で4000円です。
風邪や用事で急なキャンセルがあっても、
キャンセル料はいただいていませんので、
気にせずお休みして、落ち着いてから次のレッスンの予約を
取ってください。


平日の午前か午後1時~3時のレッスンとなります。
土日のレッスンの空きはほとんどありません。
園や学校のあるお子さんの場合、
冬休み、春休み、夏休みに予約をとっていただくと助かります。


みなさんとお会いする日を楽しみにしています。

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機関車トーマスできました~!! 2

2009-01-23 14:58:17 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
ダンボールに入り口や窓をくりぬいたものを用意し、
子ども達があとはガムテープをペタペタしてお家を作りました。
とってもステキです。

別にもいくつか作品ができていましたよ♪

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機関車トーマスできました~!!

2009-01-23 14:40:00 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
虹色教室の親子レッスンの新規募集についてのお知らせは、
今日の晩に書く予定です。

子育て支援の方々に招待されて
工作の指導に行ってきました。

どんなメンバーがいるか、どんなニーズがあるのか
わからない状態で、ペンキやガムテープ、切る道具類
などを適当にカバンに詰めて、いざ子育て支援会場へ…

1時間半程度で完成にこぎつけて、
大人も子どももこの時間を楽しめて、
今後、支援の場で使えるおもちゃ作り…

をテーマにあとは行き当たりばったり、
現場での自己判断にまかせました。

子どもの年齢が、2歳前後と幼いので、
支援の会場をふたつのスペースにくぎって、
片方を保育と子供も一緒に楽しめるダンボール工作のコーナー。

もう片方にダンボールを敷いてペンキ塗りをしてくれる大人のコーナーに
分けました。

どちらも大成功♪

写真はペンキ塗りの方々と作ったトーマスと仲間達と、
ふみきりと切符売り場のついている駅の建物です。
トーマスたちは、移動可能。踏み切りは、上下に動きます。

できあがりに子どもたちは大喜び♪
子育て支援の地域住民の方々は、トーマスたちに乗ってする
小さな運動会を計画していました。

次回は子ども達の作品の写真を載せますね。
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3人の個性と国語の読解問題 (5歳児3トリオのレッスン一通り 6)

2009-01-22 21:24:47 | その他
小学2年生の雑誌を切り抜いて惑星の絵本を作ったついでに
雑誌についていたテストを
学習しやすいように切り抜いて
問題を出しました。
3人とも読むことは得意なので(書くのはまだちょっと苦手です)
はりきって解いてくれました。
特に読解問題をしっかり理解していたのはTくんです。

実はTくんは惑星の本作りの時は、SくんやYくんのように熱心ではありませんでした。
惑星のことより、マンガを切り抜くことに夢中だったんです。
マンガのストーリーやギャグがTくんのつぼにはまった模様

Tくんは言語の理解力が高く、社会の仕組みがよくわかっている子です。星の世界や世界の地理よりも、身の回りの社会の動きに関心が高い子です。
まだ、Tくんが3歳か4歳だった頃、Tくんのお母さんがくわしく教えたわけでもないのに、駅の緊急停止ボタンは、どのような事態になったとき使うのか、
知らないおじさんに説明していたというエピソードがあります。

の3人の興味の方向の違い、学習のスタイルのちがいは、見ていてとても面白いです。
みんなで民博に出かけた時もこんなことがありました。

3人はうれしくてたまらず、大人たちよりずいぶん先を歩いていました。
みんなをリードしてどんどん先に進んでいたのはYくんです。

Yくんは、寒さも疲れもものともしないエネルギッシュな子です。
とにかく何でも「すること」が楽しい子。
教わった型はきちんと覚えます。
最近は、お家で本将棋とチェスを覚えてお兄ちゃんと遊んでいるようです。

そのYくん、前に進むことに夢中で、
途中でまちがった方向に進み出し、大人が呼び戻しても聞こえておらず、
とにかく歩くのが楽しい、お出かけが楽しい、といった調子で
進んでました。

それを追いかけるSくんは、大好きなYくんがそっちに行くなら…と少々不安になりながらも必死で追いかけます。

2人とも間違った方向に行ってるぞ、何とか呼び戻さなきゃ…
と考えるのはTくん。
「おーい!」と呼びかけたり、「「あいたたた~」とどこか痛いふりをして自分の方に興味を惹きつけたり…

この時の3人の姿…日頃のレッスンでも
いつも見られます。

四の五の言わず、心を無にして目の前の課題に全力投球するYくん。

周囲が目指しているものを察したら、その範囲の中で、頭を使って、速さでも量でも的確さでも一番になろうとするSくん。

周囲が目指しているもの自体の価値を問い直しながら、
全体を見渡して自分のすることを決めるTくん。

それぞれに比べようのない良さを持ってるんですが、
学校のような場では、Yくん、Sくんの学びのスタイルばかりが評価されて、Tくんタイプの子の「最終目的に合った最善の道筋を発見できる」というものの見方や考え方が、無視されるか邪魔扱いばかりされているように感じます。

集団の場にそうしたことを期待するのが難しいなら、
せめて家庭は学校での教育のコピーとならないように
気をつけなくてはならないですね。
子どもはそれぞれ個性的なすばらしさを持っているのですから…。

この日、3人と別の読解問題をいろいろ解きました。
3人ともとてもよくできました。
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