虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

いくつになっても夢は夢 1

2011-10-07 06:21:38 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

今日は知人といっしょに美術館に行ってきます。晩ごろ、レッスン記事をアップする予定です。

 

このところ、「自分の心の深海部に沈んでいた夢」が、

海上の空気のあるところ……

つまり意識の領域まで引き上げられるような出来事が

繰り返しありました。

 

まあ、どれも出来事というほど、たいしたことではないのです。

娘、息子、事務Kちゃんが、それぞれ自分の将来について本気で思い悩んでいる時期で、

そうした相談に乗ることが続いていたということもひとつ。

つい熱くなって言い合っていたら、息子の「ぼくは物作りが命だから。ぼくが生きている意味は作品作りにあるから!」という

強い言葉にぶつかったり、娘の「何かひとつ自分にはこれっと思えるもの、本気になれるものが欲しい」というつぶやきを聞いたり、

事務Kちゃんの未来に向けていろいろ情報収集する姿を見たりするにつけ、

知らない間に、自分自身が揺さぶられていました。

 

一方、数日前から「断捨離」をはじめていたので、

捨てる本を選別していたこともあります。

高価な本もさっぱりと手放せるものもあるし、ただの紙切れのようなものも

捨てられないものもありました。

そうした作業を続けるうちに、関心が高いもの順に並べている本棚に「飛ぶ教室」(児童文学の雑誌)が

復活していました。

 

押し入れの整理中に見つけた『ドーン』という絵本・児童文学研究センターが出している

2005年度の冊子に、

ファンタジー大賞の選後評が載っていて、選考委員の河合隼雄氏が次のような嘆きが

目にとまりました。

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期待を持って作品を読ませていただくのだが、今回も大賞はなかった。

と言うよりも、もっと失望の念が大きかった。毎回同じことを言っているようだが、皆さんが

「ファンタジー作品」というのを誤解しているのではないか、と思う。

エンターテイメントとしてのファンタジー作品というのもあるらしいが、

そんなものに少し目を通すだけでも、こんなことで

エンターテイメントされる人は、よほどの暇人なのだろうと思う。

こんなのを読むぐらいなら新幹線の車窓から景色を

ぼうっと見ている方がはるかに楽しいと思う。

一言で言えば、ファンタジーは人間のたましいから生みだされてくるものであって、

頭でつくりだすものではない。

                  (『DAWN 13号』より)

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数年前にこの文章を読んだ時、

「わたしは子どもの頃からいいファンタジー作品にたくさん出会ってきたから、

河合氏のおっしゃる人間のたましいから生み出されてくるファンタジーというのが、

どのようなものなのかはわかる。

わたしのたましいのなかには、将来、ファンタジー作品へと成長してくれそうな

お話の種もたくさんある。

でも、わたしには、それを紡ぎだすだけの言葉がない。

自分の考えを表現していくだけの文章力がない。

最後まで書きあげるだけのパワーもない。

でも、何年かかっても河合氏が認めてくれるほどのファンタジーを書きあげたい。

お話の書き手になることが、幼稚園のころからの私の夢だったから。

とにかく書いて、書いて書くことを身体になじませたい。取りあえず、

書くことに苦痛を感じない自分を作ることを目標にして、

日々の出来事を綴っていこう」

と強く心に決めたのでした。

そうして2年ほどは、家族の出来事をエッセイ風に書きとめていき、

2007年からブログをはじめて、教室でのした取り組みや気づいたことなどを、

毎日、文字にして打ち込んできました。

 

さすがに、毎日書いていると、書くことへの抵抗は薄れてきます。

質はどうであれ書きたい言葉はよどみなく出てくるし、

言葉が自分が本当に表現したい内容に近づいてもきます。

といっても、今、書いているのは実際体験した出来事で、

それを見聞きして、その場で思い浮かんだことを書き写すだけですむ作業ですが、

ファンタジーを書くとなると、見えない世界の物語を紡ぎだしていかなければなりません。

年を追うごとに教室の仕事がたまらなく楽しくなってきて、

自分の日々に満足している今、

「いざ、ファンタジー作品を書き始めよう」と思うと

二の足を踏んでいる自分がいました。

 

次回に続きます。

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