小学3年生の子たちのレッスンで。
算数タイムに『商売』をして、それぞれ儲けを出してもらうことにしました。
「店をつぶしちゃだめだよ!」と喝を入れるわたし。
「やったやった!こういう算数大好き!」と子どもたち。
まず、教室の中から気に入った物をひとつ選んできて、
いくらで仕入れたかを『原価』の欄に書き込んで、
いくらで売りたいかを『定価』の欄に書き込みます。
それから、いくらもうかるかを『利益』の欄に書きます。
「あれれ?」という答えを書き込む子続出。
その度に、みんなでどこがおかしいのか意見を出し合って検討するのですが、
他の子らから間違いを指摘された際の子どもたちの態度に、
大きな成長を感じました。
以前なら間違えたショックのあまり、「わからない」「できない」と
考えるのをやめてしまう子や間違えたら答えを教えてもらえばいいと
気楽に訂正しておしまいとしてしまう子がいたのです。
でも、今回は、ミスした子を筆頭に、「どこが間違っているのか」を指摘し、
「なぜそのような間違いが起こったのか」理由をみんなで分析するのを
楽しんでいました。
最初は、原価より定価を安くして、「商売で大損」をしてしまう子も出ましたが、
じきにどの子も上手に原価、定価、利益が書けるようになりました。
そこで、少しレベルアップ。
『原価の1割のもうけを見込んで定価をつけること』というルールを加えました。
割合に初めて触れる子どもたち。
10個のパーツに分けた帯を書いて、
10分の1つ分が1割にあたることを説明しました。
いろいろな数字の1割にあたる数を当ててみます。
みんなすぐにマスターしました。
とはいえ、実際に1割のもうけを見込んで定価を書く段になると、
微妙な間違いがまたまた続出。
自信満々で「原価950円、定価1000円、利益50円」なんて書いてしまうのです。
間違いの答案を前にして、「ここがちがう」「きっと、こう考えたから間違ったんだ」
と言い合ううちに、全員しっかりと理解していました。
このごろ仕事が忙しいお父さんに、感謝の気持ちを伝えるカードを作ったAちゃん。
教室にあったゲームからヒントを得て、回転する板を取りつけて、
言葉が出てくるしかけを作っていました。
ずっと前から教室にあるからくりおもちゃです。
が、この日、急にみんなの注目を集めていました。
「ええーっ!これ面白い。こういうふうになって動いてたんや。
どうやって動くのかわかる」とBちゃん。
他の子らも、「わたしもわかった。これ、丸の中心じゃないところに棒がささってる
から、あがったりさがったりするんだぁ」とはしゃいだ声をあげていました。