虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

その子独自の「こんなことしたい」から膨らむ活動

2016-12-08 21:55:18 | 理科 科学クラブ

4歳4ヵ月のAくんのレッスンで。(前日の記事もたまたま同じ月齢の子でしたが、別の男の子です)

教室に着いたAくんは、あれこれおもちゃを出してきて触りながらのんびりしていました。

「今日、どんなことがしたい?工作や実験やゲームができるよ」と誘うと、「先にまず遊んでから……」といって、次のおもちゃを探しにいきました。

 

Aくんは好奇心旺盛でがんばり屋の男の子です。

一度何かを始めると、最後までじっくり取り組みます。

そんなAくんですから、Aくんの気持ちのスイッチが入るまでもう少し待つことにしました。

そうした後で、「時計の長い針が4のところに来たら、今日することを工作か実験かゲームのどれをしたいか選んでね。でも、今日はもうちょっとゆっくりしてから決まった活動がしたいなら、長い針が6のところまで遊んでいてもいいよ。」

そう告げると、Aくんは、にこっと笑って、

「もう工作したい」と言いました。

最近、教室では、ビー玉を使ったコリントゲーム風のおもちゃ作りが流行っています。

わたしが簡単な見本を作ってみせると、

「それもいいけど、ぼくがしたいのはそれじゃないな」という顔で、「ふうーん」とのぞきこんでいたAくんが、急に思いついたように、

「海の中の恐竜を作りたいよ。住んでいるところが本物みたいに海の中とか外とかが本当のやつみたいなのを作りたい」と言いました。

水色の色画用紙を切り抜いて海を作り、落とし穴がある山を作ったところで、大好きな海の恐竜の絵を描いて切り取りました。

 

この海の中の恐竜は、前回のレッスンでも描いて、磁石を使った魚釣りゲーム作りに発展したのでした。

「Aくん、前は魚釣りしたけど、他のグループの子は海の中の生き物でよく影絵をして遊んでいるよ。影絵のスタジオの作り方を教えてあげようか?」とたずねると、喜んでうなずきました。

海を表現するために、透き通った青い色水を作って懐中電灯を当ててみたらどうかとたずねると、

Aくんの目がたちまち輝いて、「色水作りたいよ。いろんな色のが作りたい!!」と言いました。

 

ペットボトルの中の水に絵の具を溶かしてみると、半透明で光を通しませんでした。

そこで、これまで他のグループでよくやっていた水性マジックでティッシュペーパーに点を打ってから水につける手の込んだ色水作りをすることにしました。

すると、それまでは、たんたんと工作していたAくんが声が裏返るほど喜んで活動に参加しはじめました。

自分がやりたいと思ったことに対する子どもの熱心さは格別ですね。

 

影絵遊びが楽しくてたまらないAくん。

影絵の恐竜に取っ組み合いをさせたり、Aくんの影が天井まで届くよう調節したりして遊びました。

Aくんは、お母さんの影が大きくなってエアコンに頭をぶつけたのにおなかを抱えて笑っていました。

 

いらないDVDを使って虹を作りました。

 

Aくんの心のスイッチが入ったのは「色水作りたい」という思いでしたが、それ以降は、ゲームも算数も、大乗り気で目を輝かせて取り組んでいました。

 

始めて遊んだストラテゴ。

 

算数タイムでは、数のボードを使ってたし算やひき算をしました。



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