虹色教室では、同じゲームや頭脳パズルを1、2歳児の子らから小学校高学年の子たちまで
使い回すことがよくあります。
年齢や能力によって
楽しいと感じるポイントも理解できるルールも取り組ませたい課題も
異なります。
そうしたさまざまな年齢や能力の子たちが、ルールを理解して
楽しく遊べるように教室でしている工夫について、「イロトリドリ」という
ナンプレゲームを例に挙げて紹介しますね。
「ナンプレをしたことがない」「ナンプレを家で教えてもらったけど、苦手。きらい。」と
いう子たちも、これで遊ぶうちに
推理の仕方をマスターして
ナンプレ好きになっていきます。
ナンプレとは、盤面に配置されているヒント数字をもとに、
空いているマスに数字を埋めていくパズルです。
1~9の数字を一度ずつ使い、同じタテ、ヨコの列、3x3の各Boxに配置し、
盤面上のマスがすべて埋めていきます。
イロトリドリの場合、この1~9が色になっていますが、後はナンプレと同じルールです。
小4くらいの算数やパズルが好きな子たちは、このイロトリドリについている問題集通りに
写真のようにコマを置いて解いていく、という従来の遊び方で
真剣に遊んでいます。
「算数やパズルは苦手。ナンプレはしたことがない」という子には
まず、答えの絵図を見ながら
コマを置いていく遊びをしてもらいます。
そうして答え通りに置きおわったら、横一列のコマのうちひとつだけを
はずして、「この1列にない色のコマがここよ。何かわかる?」
といった問題を出しながらルールを学んでもらいます。
最初に全て置いた状態から
何個か取り除く方法だと、それぞの子が楽しめるレベルの
問題が簡単に作れます。
100円ショップの粘土で
お家に持って帰るためのイロトリドリのゲームを作ったところです。
この後、9×9マスも作りました。
幼い子や発達に凹凸のある子たちの場合、
写真のように9つのマスを使って、
「それぞれ違う色のコマを置くとすると空いたマスに入るのはどれ?」
という問題が楽しいかもしれません。
写真のような折り紙の9マスのシートを2枚作れば、
1枚のシートには課題としてコマを置いておき、
もう一枚に子どもが位置と色を合わせて置いていくという問題になります。
年長さんくらいだと、鏡に写ったところを推理して
コマを置いていくのも楽しめます。
上の写真は算数タイムにイロトリドリを教具代わりに使っているところです。
「何人かの子どもが公園で遊んでいました。夕方になったので、
3人の子がお家に帰っていきました。
今、公園に残っているのは、5人です。最初に公園で遊んでいたのは
何人でしょう?」という問題を考えています。