工作をするだけで、算数が得意な子になっていく方法に続いて、
工作をするだけで国語が得意な子になっていく方法を紹介します。
作品がどんな出来栄えでも、ただめちゃくちゃになぐり書きをしただけでも、
何を作ったのか言う時、子どもはとてもうれしそうです。
「ドレッサー」とか「お友だちの顔」とか「小鳥と私」とか「宇宙船」など
タイトルを漢字やカタカナまじりで紙に書いて、作品を飾るときに添えてあげます。
作品についての説明を子どもからよく聞いて、短い文章にして書いて、
いっしょに添えてあげるのもいいです。
子どもは自分の作品を捨てたがらず(どんなにゴミくずのような作品でも……)
タイトルを何度も読んでもらいたがったり、自分でも読もうとします。
子どもは勉強にために文字を学び始めるよりも、
誰かに思いを伝える手紙やメッセージカードや自分の作品につけるタイトルや
その日の出来事を書いた日記などで文字と親しんでいくことを好みます。
工作をするとき、このように文字や文章とも親しめるようにしておくと、
遊ぶ時や、能動的に創造的に活動する時に、文章を書くことを積極的に
取り入れるようになってきます。
工作をするとき、
身近な大人が「最初に」とか「だから」とか「それから」といった接続詞を使って、
ていねいに説明するようにすると、文章を組み立てるのが上手になってきます。
どうして工作をするとき……なのかというと、工作中はお手本を見せて解説することが
多いからなんです。
たとえば、ティッシュ箱で自動販売機を作るとしますね。
「まず、はじめにティッシュ箱の一番、面積が小さな面を下にして、立てるわね。
ほら、これ、ちっちゃいでしょ。こっちはでかい。小さな面が下よ。
それから、上にある同じように面積が小さい面に穴を開けます。
ここからジュースを入れるの。最後に、ジュースが出てくる穴を作らなきゃね。
どこに開けたらいいと思う?」
のように、「はじめに」「それから」「最後に」を使って、
何段階かの手順に分けて説明すると、こうした表現に慣れていきますよね。
工作というのは、子どもと素材とのコミュニケーションとも言えるし、
子どもとイメージの世界のコミュニケーションとも言えます。
上手な作品を作るということに縛られず、物作りを通して満たされる
自分の内面を外の世界にアウトプットしながら
それに形や言葉を与えていく過程を親子で楽しんでくださいね。