「THE BEE」

2012-06-01 22:49:06 | 舞台
素晴らしい野田演出!

お帰りなさい、野田さん&りえちゃん!

野田さんが、東京芸術劇場の芸術監督に就任してから全然関西で公演してくれへんねんもん!観たい作品たくさんあったのに…。WOWOWにも加入してないから全く観れずじまいでした。ほんと今日の日を首を長くして待ってました。帰って来てくれてありがとうございます!

野田さんは、松たか子さんの「贋作、罪と罰」以来。りえちゃんは、舞台デビュー作品「ジプシー」以来です。ほんとお久しぶりです!!!

やっぱり野田さんは凄い!

初めて見た野田さんの狂気の姿と、映画やドラマでは見たことないりえちゃんのエキセントリックな演技。いや~二人とも化けものでした!

えげつない内容ではありましたが、人間の本質を浮き彫りにした人間の深層心理をえぐった脚本演出にホント度肝抜かれました。

蜂と主人公の関係を考えましたが、まさに人間って極限状態に陥ったら二種類のパターンに分かれますよね…?

母親のように子を守る…?いや、鬱のような殻に閉じこもる防衛本能と、蜂のように攻撃本能の二種類。

野田さん演じるパパはまさに攻撃本能を持った蜂でした。やられたらやり返す、攻めてくるもんならとことと息の根を止めるまで闘う蜂。本能のままに日常の営みを繰り返し、もはや理性を失った生き物。

たまたま、宝塚星組公演でも、“本能”がキーワードになっていたけど、宝塚はどちらかというと魂の赴くままの意味の本能って感じだけど、野田さんのはまさに動物的本能やったね。

あえてメッセージって何だったんだろうと思うけど、しつこいけど、理性の大事さだと思う。そしてその理性を助けるのは、やはり想像力だと思う。まさに美輪さんがいつも口に出してることです。

野田演出はまさに想像力を掻き立てる演出やもんね。見事な小道具使い。鉛筆が箸となり指となり、ポキポキ音を立てる。舞台の床から壁まで一枚の紙が見事な空間を作り出し、野田演出と紙は切っても切れない関係なので、今回も大活躍!小道具の一つ一つが本来の使用目的以外に化けるなんて、ほんとお見事な演出でした!ほんと紙が生きてたもんね!

久しぶりの野田作品で、私が知る野田作品からは想像を絶するグロい内容でしたか、いろんな意味で圧倒されっぱなしの濃い75分でした。

りえちゃん、ホンマええ舞台女優さんになったね!まさか野田さんの狂気姿が見れるなんて思ってなかった。さすが、隠れた才能を引き出す演出家だけあります。

たった四人であの緊迫した空間を作り上げるなんて、ほんと恐るべし野田秀樹!さんです。

野田さん、また関西でも公演しに来て!!!下さいm(__)m

今日のまとめ:今日は映画の日で、この公演の観劇のために休みをもらったので、実は、「THE BEE」を観る前に2本映画を観てきました。感想は後ほどUpします。

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