「アレルヤ」

2019-07-18 00:06:20 | シアターライヴ
実は、最初の15分、完全に寝てました…(汗)

それでも、日本語字幕が素晴らしかったので、置いてきぼり感はなかったです。

今のイギリスの医療問題?高齢化社会の問題を浮き彫りにした素晴らしい作品でした!

これは、イギリスに限らず日本にもあてはまる深刻なテーマです。

この作品に関しては、国営の病院で、日本でいうとこの療養型の病院が舞台になっている。

普通、入院となると長くても二、三ヶ月で退院、または転院になる。療養型の病院は、長期的に医療を必要とされる患者さんが対象になる。介護度の高い高齢者が多い。入院期間も長期、または数年で退院または転院。昔は、入院基準が厳しくなかった。

「アレルヤ」の舞台となる病院は、ひと昔の日本と同じ、医療よりむしろ介護を必要とされる患者さんが入院している。

行き場のない高齢者の病人を抱えた病院の経営問題を背景に、病院の存続の危機、介護看護問題、命の尊厳、人権問題、人種問題、移民問題、相続問題、性的マイノリティ…と向き合う登場人物の姿を描いた秀作でした。

ありとあらゆる問題を浮き彫りにしてるのに、全く重たく感じさせない。脚本を書いたアラン・ベネットもさることながら、「ミス・サイゴン」の演出家として有名なニコラス・ハイトナーの演出は、素晴らしいと思いました。


ありとあらゆる深刻な問題を決してドロドロせず、ミュージカル要素を加えて、シニカルかつコミカルにブラックユーモアを交えて仕上げていて途中からはめちゃ面白く観ました。

本当は元気じゃないんだけど、元気なおじいちゃんおばあちゃんのダンスや歌が最高に良かった!演出の妙ですな。

起承転結がはっきりしていたので、最初の10分見てなくても大丈夫でした。

本当は、この作品の核となっている‘死’について書きたいのですが、問題発言になってしまうので、気になった方は、是非ともご覧下さい!

していいこと、してはならないこと、ただそれだけで問題解決になるのだろうか???







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