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「逆鱗」2回目

2016-03-03 10:51:07 | 舞台
もう東京公演千秋楽間近だし、大阪公演と北九州公演を残すだけなので、もうネタバレ込みで書きます。ネタバレしても全然問題ないと思う。2回観ても全然楽しめたからね。

初日に比べたら、数段とテンポUPしていて、更に迫力が増してなかなかの進化ぶりでした!前半はコメディ要素満載で、後半は一転してシリアス要素に変換されてメリハリ効果抜群で、ラストは泣けました。

成志さんのはっちゃけぷり。もう、成志さんはやはり、私には、ばってん不知火にしか見えなかった(笑)時事ネタを取り入れたアドリブが冴えてた!大爆笑!(笑)

阿部ちゃんの、最初から最後まで手を抜かない迫力ある威勢ぷりも素晴らしかった!

満島君の天然ぷり。後半の純粋さを引き立つ要素になってた。

真央ちゃんの更なる魔性ぷりに磨きがかかりなかなかの悪女っぷりでした。声を潰したのか、発声に更に磨きがかかり、なかなかの舞台女優の声に変化してましたね。

野田さんの、…(笑)あれ、誰のモネマネやったんやろ…?

銀蝶粉さんの年齢不詳ぷり。後半の認知症ぷりがこの作品のメッセージ性を担ってましたね。

瑛太氏の真面目ぷり。ラストは超涙モンでした!本人も感極まってた様子。あれが理想!

そして、松っちゃんのメリハリぷり。あれが完成形かもね。ホントはね、オーディションシーンで、「私、唄歌えます!」と言って名曲♪レリゴー♪の触りを歌うくらいのアドリブが欲しかったけどね…。ま、それは良しとして…。役柄的には、人間の妄想が作りあげた人魚だけに俯瞰する役柄でもあり、人魚同一性障害だけに、地上と海底での人格障害ぷり。そして、心の声。なかなかの複雑な役割を担っていたので、あれが限界かもね…と思った。アドリブは難しいか…と思った。

そして、アンサンブルの迫力。特にラストの四十七士を担っていた男性陣の声が素晴らしかった!蜷川演劇とは違う、野田演劇の魂の叫び声、感極まるモノがありました!

回数を重ねることで、各々の役割が明確になってきて、後半の悲劇性がめちゃ引き立ってました。泣けた!ま、席が神席だったこともありますが…(笑)オペラが要らない席だったから、ミーハーになって観てた部分もなきにしもあらず(笑)

銀蝶粉さんの役割がこの作品の1番のメッセージだと思うんですよ。戦争を経験した方々がすべて亡くなったら、再び戦争が起こるかもしれない危険性がある。次戦争が起これば、若者男子だけでなく女子も、中年も、ひょっとしたらお年寄りも出撃しないといけないかもしれない。本当にそんな世の中になっていいのか?武器商人が儲かる戦争に巻き込まれていいのか?マジふざけるな!と言いたい。

それを象徴するように役割を担っていたのが、満島君の純粋さ、瑛太氏のありのままの人間味、そして、阿部ちゃんの葛藤だと思うんですよ。それらを俯瞰する役割として、心の声として、過去の魂の声として松っちゃんが存在していると思うんよね。ラストの展開は、さすが野田さん!だと思った。

戦争は何がなんでもアカンねん!!!日本は戦争反対をずっとずっと訴え続けないといけない国やねん。愛の力で戦争を止める役割を担ってるねん。人類愛が、戦後の日本の美しき象徴だったのに…。それを失いつつある、いや、失った政治家が多くなってきたことが本当に情けない!

私が知ってる野田戯曲で、戦争をテーマにした「パンドラの鐘」「オイル」「MIWA」「エッグ」そして本作も、どれもマジ秀逸です!まだ演劇として上演出来る内は、平和な世の中だと言える。これらが上演出来なくなった時こそ、悲惨な世の中になってると思う。そんな世の中にしたらアカンねん!目を背けたらアカンねん!野田さんの、tabooに対する勇気ある挑戦は本当に素晴らしいと思う。

残念なのか、逆に良かったのか、大阪公演のチケットが取れなかったので、東京まで、しかも2回も来ちゃいましたが、ホント、芸劇プレイハウス最高!を味あわせてもらいました。劇場を褒めた甲斐あって、初日はオマケでしたが、2回目は神席のチケットが取れてマジ幸せでした!

今日のまとめ:東京のお客さんはマナーがいいね。でもクール。関西は、マナーは悪いけど、情熱的。関西公演は連日カーテンコールはスタンディングだと思う。

北九州公演まで、皆さん頑張ってください!

オマケ写メ↓
ここは何処でしょう?今回は花園神社に行かず、ここに寄ってから東宝に向かいました。珍しく晴天やったわ(笑)
東京大神宮でございます。東京ドームシティにあるTENQ宇宙ミュージアムに行ったついでに寄りました。もちろん電車で一駅乗ったよ。

さっき余計なこと書いたからバチが当たった…。小指の怪我&メダカ鉢のひび割れ(涙)

春やね、よく見たらこんな鳥が…