唐組「海星(ひとで)」

2012-04-29 23:06:01 | 舞台
ここ十数年、観たい観たいと思いつついつも見逃していた唐組。通称“紅テント”。大阪城公園太陽の広場に行ってきました。

ほぼ毎年春に大阪や神戸に公演に来ていたのは知っていたけど、仕事等で観れなかったのでホント念願の紅テント観劇です。19時開演なので仕事終わりでも十分間に合う。ありがたや。


で、初紅テントの感想…、

まったくもって、何のこっちゃ抹茶に紅茶!?訳分からん(笑)でも面白かった。

アングラ演劇ってエログロナンセンスなイメージが強いけど、唐さんのお芝居はザ・昭和。“スカイツリー”や“ネット”などの現代用語が使われていたけどね。エログロではなく下ネタやったね。小劇場ならよくあるネタ。そんな過激じゃないよ。といって下ネタはほんのわずかです。

ストーリーはまったくもって意味不明やけど、テント内の雰囲気は古き良き時代の懐かしさがあって全く退屈しなかった。大阪城が見える公園でやるだけの演出もあり、普通に楽しめました。


いや~、それにしても、唐さんはもはや生きる化石やね。あの年齢であんな格好出来るの唐さんぐらいやで(笑)ま、蜷川さんがやったら怖いけど…。唐さんが登場するだけでそれだけで客席(関係者以外は蓙の上に地べた)は爆笑。ちょこっとだけやけど、そば屋のネギさん、最高やった(笑)あんなお茶目な…おじちゃん?おばちゃん?おらんで(笑)人間国宝は…やけど、特別天然記念人物には指定できそうな勢いがある(笑)失礼しましたm(__)m

また来年も大阪に来てくれるようなので、唐さん見たさにまた行こうかな…?(笑)

あ、そうそう、あの格好で公園内走るなんて…、陽が沈んだからいいものの、日中やったら逮捕もんやで(笑)ホンマ、唐さん最高!でした。

今日のまとめ:唐組といえば、かつてはアングラ四天王の一つ“状況劇場”の名前で世間を轟かせたことで有名な演劇集団。もちろん私はリアルタイムで観たことないですが、同じ四天王の寺山修司氏(天井桟敷)や鈴木忠志氏(早稲田小劇場・現SCOT)の芝居は大好き(黒テントの佐藤信氏の作品は未見)なので、やっと唐十郎氏の芝居をしかも紅テントで観れてホント今年はラッキーでした。

どうでもいいこと:ついでに書くと、実は、寺山氏より鈴木さんに傾倒してた時期があって、鈴木さんの芝居を観に静岡まで通ってた時期がありました。静岡の劇場がまた素晴らしい!んですよ。日本平(確か)にある劇場もめちゃ自然とマッチしていて超魅力的。鈴木さんの「リア王」と「シラノ・ド・ベルジュラック」の芝居を観て初めて身も心も溶けてしまうくらい鈴木ワールドにはまってしまい…。よく考えたら、後にも先にもあんなに身も心もとろけた作品や演出家はいないな…。今は静岡か富山でしか鈴木さんの作品は観れないようですが、是非ともまた関西でもやって欲しい!紅テントのお陰でとうに忘れていたもう1つの私の青春時代を思い出させてくれました。懐かしい思い出です。

ちなみに鈴木メソッドの魅力…能と現代劇を融合した感じで幽玄な世界観が漂ってるところですね。静かな狂気が一番の魅力かな。今観たらなんて思うのかな…?久々に鈴木さんのお芝居が観たくなった!