花組 新人公演

2012-01-18 11:19:42 | TAKARAZUKA
「ヒミズ」の感想を書いた後なので、なんか変な気分ですが…忘れないうちに書きます。

率直な感想…、

めちゃくちゃ良かった!レベルが高い!

鳳真由さん上手い!本役のマユさんとは違う役作りがとても良かった。「小さな~」を観たときに芸達者やな~と密かに注目してたんですが、これほどまでネフリュードフを自分のものにするとは想像もしてませんでした。あなたに泣かされました。本当に良かった。

本役のマユさんは、贖罪と愛の狭間で苦しみ、自分でもどちらか分からないような曖昧さを見事なさじ加減で演じていましたが、鳳真由はひたすら真っ直ぐに一途に演じていてこれはこれでとても良かった。逆にマユさんが熱血に演じるとウザいキャラになりそうなので、マユさんの演じ方はあれはあれで正解だと思った。

カチューシャを演じたミリオンちゃんは、演技は上手いんだけど、やはりカチューシャは本役の蘭ちゃんが演じたような乙女の部分と荒んだ部分のギャップが一つの見所的な役なので、ミリオンちゃんにはそれがなかったのが残念。声質の問題だけやと思うけど、本役さんの上手さを改めて感じる役でしたね。

シェンボックの大河凜さんは後半の演技が冴えてた。

正直どの役が誰なのか役名が分からないのですが、カチューシャに罪を着せた女役の方がとてもいい目をしてた。眼力があった。

天真みちるさんも芸達者で笑いをとってたね。

ネフリュードフのお姉さん役も力演されてた。

訂正:お姉さんじゃないんや…。じゃあ、誰っ、結婚観を語ってる方は!?

書ききれないですが、芸達者な方が多くて、チョイ役なのにとても演技に説得力もあって、改めて石田先生の脚本の良さを感じました。でも、やはり石田テイスト的な台詞は新人公演にはちょっと毒が強いように思えた。

いずれにせよ、本当にレベルの高い新人公演だったと思います。

今日のまとめ:改めて蘭ちゃんのカチューシャがもう一度観たいと思った。やはり音楽がいい!私の前世はロシア人かな…?って思った(笑)


マジっすか!?:「サンセット大通り」大阪でもやってくれるんですか!!!???

絶対行きます!

正直演出は期待してません。ロンドンで観た時もイマイチだったから。セリ上がりならぬ床上がりには驚いたけど…。

そんなことより、瞳子さんで「As If We Never Say Goodbye」が聴けたらそれでいいのです。可能なら生オケで、サロメはオリジナルのキンキラキンの衣装なら嬉しんだけど…。

「ヒミズ」

2012-01-18 03:50:51 | 映画
17年前に阪神淡路大震災が起きた昨日観てきました。東北の被災地で撮影された作品。

この映画を観て感じたことは…、

自分が一番不幸だと思うな!自分が一番不幸だと思うなら、一番幸せな人間になってみろ、自分の力で!

大丈夫、お前を分かってる奴はいる。分かる奴には分かるねん。ちゃんとお前を見てる奴もいる。同じ痛みを持つ人間にしか分からない匂いがあるねん。ちゃんとお前のSOSに気付いてくれる人間もいるから、死ぬな!自殺するなよ!

です。

映像的に間違いなく賛否が分かれる作品だと思いますが、私は好きです。正直、感動しました。主役二人がマジ体当たりで熱演されていてラストは涙が止まりませんでした。

確かに暴力描写は多いですが、私には許せる範囲です。許せる理由は、決して暴力がテーマじゃないから。決して悲惨なラストではありません。暴力描写が多いから怖い映画だと思われていたら、それは間違ってますと断言して言えます。

マンガの「めぞん一刻」に出てくるようなアパート(荘)の住民みたいな浮浪者が癒しの存在となっていたりと(神楽坂さんの笑顔がとても輝いて見えた)、園子温監督の「恋の罪」「冷たい熱帯魚」のようなエロさが全くなかったのが好感が持てました。

正直、自分と重なる部分もあって昔を思い出しました。

こんなこと書くのもなんですが、私自身が中学の時に父親に対して大反抗期があり、映画ほどではないですが、恨んだ時期がありました。母親に対しては「産んでくれなんて頼んでないっ!」って言って反抗してましたね。

暴力が絶えない家庭に育ったので、ホント主人公・彼の気持ちがよく分かる。今なら主人公・彼女の気持ちも痛いほど分かる。普段笑ってる人ほど、実は笑顔の仮面の裏では泣いている人が多いもんね。

青春感動作のようで実はそれだけでない、分かる人には分かる見えない絆と生きる勇気や希望を与えてくれる大人のための映画でもあり、被災者の方へのエールでもありました。頑張れ!は時には酷い言葉になるけど、あれだけ頑張れ!言われたら励みになる。

我々はヒミズではなく、太陽の光が必要な生き物だから、明るい未来を想像して生きて行きましょう!

園監督の前作の「恋の罪」同様、この作品でも詩が大きな役割を果たしていたし、バーバーの弦楽のためのアダージョも効果的だったし(もう1つクラシックがあったんですが、モーツァルトだったかな…?誰の曲か忘れた。モーツァルトの「レクイエム」でした。←忘れるなんて最低!)、主人公二人のガチ演技には本当感動したし、これで園監督のスタイル確立ならば次回作も無条件で観たいです。っていうか観ます。

今日のまとめ:大好きな時もあったけど大嫌いだった時が多かった親父。親父の入院生活で立場が逆転し、自分が子供の世話をしてる感覚でした。この父親じゃないと学べなかったことも多々ありましたが、亡くなる最期の一年間、親父の生き様に過去の全てを許せる気持ちが持てました。そして、こんなダメ息子を育てるためにたくさん苦労かけてごめんなさい、そしてありがとう!本心で親父・オカンの子供で良かったとはまだ思えないけど、その日がくるまでは頑張って生きるよ!←来なくても生きますよ。寿命を全うします。

実は、花組の新人公演を観た後の映画鑑賞でした。

全く別の世界だけど、どちらもメッセージ色が強い作品でしたね。

今、注文した「サンセット大通り」のCDを聴いているんですが、やっぱキャストがイマイチ(涙)