●『少年の森の物語』
第二次世界大戦のさなか、長野市の郊外で混血の母を持つクォーターの少年が、その容姿から外国人のようだとクラスでいじめを受け不登校となるが、独学で中学卒業の資格を得て、幼い頃受けた昆虫への熱い思いからやがて大学を経て生物学者までになるという実話を下にしたお話。
ラストの部分がやや性急な感がして、もう少しじっくり描いてほしかった気もする。
●『悲しすぎる夏』
第二次大戦中の軽井沢を舞台に繰り広げられる、ぼく(誠)とユダヤ系ドイツ人の少年ハンスとの友情、加えてアメリカ人とのハーフの少女エリとの交流を描いた、美しくも悲しい友情の物語。
本当に悲しすぎて、なんともいえない気分になってしまった。
で、この話に救いがあるのか、といったら、やはりあるのだ、と思いたかった。
ふふふ。ついに読み終えましたよ、借りてあった和田登作品、全部♪
ページをめくるたびにする、かすかなカビのにおいが、この本を愛し、長い間大切に保管してきたのだという所有者の思いが伝わってきて、かえって心地よかった。
こんな大切な、貴重なものを快く貸してくれた友人に感謝です。
色々読んでみて思ったのは、どの作品も作者の強い思い(動機)と、執拗なほど念密な取材力、そしてどこまでが本当の話なんだろうか?と思わせる卓越した想像力とに裏打ちされている。
ああ、和田先生はやはりすごいな、かなわないな、と思わせるものがあった。
「幸せだったら、文学なんて書けないよ」
先日和田先生を囲んで皆で飲んだときの、先生のおっしゃったひと言が忘れられない。
「災い転じて、福となす」。
私の現在の困難を、乗り越えて、文学に結実させることのできる日が、いつか来ることがあるのだろうか。
そうあることを信じたい。
勇気を与えてくれる「和田文学」の数々であった。
第二次世界大戦のさなか、長野市の郊外で混血の母を持つクォーターの少年が、その容姿から外国人のようだとクラスでいじめを受け不登校となるが、独学で中学卒業の資格を得て、幼い頃受けた昆虫への熱い思いからやがて大学を経て生物学者までになるという実話を下にしたお話。
ラストの部分がやや性急な感がして、もう少しじっくり描いてほしかった気もする。
●『悲しすぎる夏』
第二次大戦中の軽井沢を舞台に繰り広げられる、ぼく(誠)とユダヤ系ドイツ人の少年ハンスとの友情、加えてアメリカ人とのハーフの少女エリとの交流を描いた、美しくも悲しい友情の物語。
本当に悲しすぎて、なんともいえない気分になってしまった。
で、この話に救いがあるのか、といったら、やはりあるのだ、と思いたかった。
ふふふ。ついに読み終えましたよ、借りてあった和田登作品、全部♪
ページをめくるたびにする、かすかなカビのにおいが、この本を愛し、長い間大切に保管してきたのだという所有者の思いが伝わってきて、かえって心地よかった。
こんな大切な、貴重なものを快く貸してくれた友人に感謝です。
色々読んでみて思ったのは、どの作品も作者の強い思い(動機)と、執拗なほど念密な取材力、そしてどこまでが本当の話なんだろうか?と思わせる卓越した想像力とに裏打ちされている。
ああ、和田先生はやはりすごいな、かなわないな、と思わせるものがあった。
「幸せだったら、文学なんて書けないよ」
先日和田先生を囲んで皆で飲んだときの、先生のおっしゃったひと言が忘れられない。
「災い転じて、福となす」。
私の現在の困難を、乗り越えて、文学に結実させることのできる日が、いつか来ることがあるのだろうか。
そうあることを信じたい。
勇気を与えてくれる「和田文学」の数々であった。
「勇気を与えてくれる和田文学」というのがまさに今の時期に読むべくして手元に届いたのでしょう。縁ね~