「山下公園まで、歩いていけますか?」
荷物を預けたあと、ホテルの人に聞いてみる。
ここをとにかくまっすぐ行くと中華街へ出るから、そこをひたすらまっすぐ行くと山下公園だという。
25分もあればつくと言うことだった。
地図を見せてもらったら、公園を海岸沿いに歩いていけば赤レンガパークの方へも出られそうだった。
なんだ、やっぱ近いじゃん。
荷物はない。
だが、慣れないサンダルと、この炎天下である。
自信はなかったが、まぁ、行くだけ行ってみよう。
時間はあるし、昨日時間がギリギリで買えなかったイベントグッズを買いたいとも思った。
こんなに近いなら、最初から荷物預けて山下公園のほうへ行けばよかった、と後悔したけど、足取りも軽く、いざしゅっぱぁつ!
はたして、ほどなく中華街にさしかかる。
イズミ時代、Nの実家が横浜で、NとT子と3人で泊めてもらって次の日、山下公園まで行ったのだ。
そのときは中華街を横目で見て中は通らずに違うところでお昼を食べたように記憶している。
中華街は人々が多く行きかい、活気に満ちていた。
街頭には中国人があふれ、物売りと客引きに懸命だった。さすが、中国人!
肉まん、食べたいなぁーと思いつつ、とにかく荷物を増やさまいと、帰りに買おうと決め、山下公園を目指す。
中華街を抜けると、そこは、海風が吹いていた。
もう目の前が山下公園。
遠く横浜港が見える。
横浜には母の従姉妹(祖母の妹の子。祖母の実家は平塚である。)が住んでいて、小さい頃、山下公園で皆でお昼を食べたことがある。
最初に来たのは幼稚園のときで、そのとき横浜とそこでの暮らしに生まれて初めてカルチャーショックを受けた。
なので山下公園は、とてもハイカラな場所だと思ったものだ。
その後、Nたちと一度たづね、今オットになっている人物と、最初にデート?らしきものをしたのも山下公園。
もちろん、私が行きたいと言ったのだ。
↑ 小さい頃、この水がめを持っている女の人の像のそばでお弁当のおいなりさんを広げた。
そのころ、噴水があったかどうか、周りが芝生だったかは記憶にない。
赤い靴の像を探して、海沿いを歩いてみる。
どこにあったか忘れてしまい、みつけられなかった。
変わらずにある「氷川丸」↑ と
「マリンタワー」
マリンタワーは2006年に灯台としての機能を停止したが、2009年、横浜開港150周年記念としてリニューアルオープンしたもよう。
建設は1961年だというので、私が初めて行ったころは横浜の新名所として脚光を浴びていた頃だったのではないか。
海のない長野県人は、海を見ると必ず「海だ!」と叫んで興奮する、と県民性を書いた本に出ていたが、まさしくその通り。
都会の風と海の香りは、幼い私の心を充分ときめかせてくれた。
そういえば、Kに戻ってからも一度来たことがあって、そのときはシーバスに乗って横浜湾船旅を楽しんだものだ。
が、時間を見たら出航直後だったのであきらめる。
海岸沿いを歩く。
遠く正面に夏みかんをくし型に切ってさしたようなコンチネンタルホテルが見える。
柴犬を連れたカップルがいた。
写真に撮りたかったけど動き物なので撮れず。
旅行客から散歩らしき人まで、日曜のせいか家族連れが目立ち、にぎわっている。
いいなぁ~、こんなところに住みたいな、とか思う。
赤レンガパークが近づいてくる。
港の向こう、左手がコンチネンタルホテル、真ん中が赤レンガ倉庫、その右手に見える銀色の鉄骨がアルフィー夏イベのステージの裏側である。
ギターをチューニングする音が潮風に乗って聞こえてくる。
ああ、あそこで夕べ夢のようなコンサートがあったのだ。
そして、今日もファイナルのコンサートがここである。
胸の高鳴りを覚えながら、きのうのコンサートの余韻にどっぷりつかりながら、ひたすら赤レンガパークを目指して、歩いていく。
ああ、やっと赤レンガパークが目の前だ。
イベントグッズは2時からの発売なので、まだ時間がある。
ふと見ると 『ALFEEイベントグッズ売り場
』 と書いた立て看板を持っている人がいる。
その人に売り場の場所を聞いて、ワールドポーターズへお昼を食べに行った。
緑色のパスタのクリームソースと昼ビールする。暑かったのと時間があったので2杯飲む。
イベントグッズは会場の外で販売しているというので、チケットがなくても買えるのだ。
ら、売り場に行って驚いた。もんっのすごい、長蛇の列。
こんなのが、一列ではない。ジグザグになって幾重にも続いているのだ。
ひょえ~っ!
ツアーのグッズ売り場の、二階まで続く列の比ではない。
ビールを2杯も飲んでギリギリまで時間をつぶしていたことを悔やんだ。
いったい何分くらい並ぶのかしら?
余裕があるとばかり思っていたのに、もしも帰りの高速バスの出発に、間にあいそうになくなったら、どーしよ?と思ったが、ええいっ、ままよ。
せっかくここまで歩いてきたんだから、並ぶだけ並んでみろ!
とばかりに、最後尾につきました。
40分くらい並んだかなぁ。
もう暑さでビールのほろ酔いも冷め、汗に流れたころ、やっとグッズ売り場のテントが見えた。
と、テントから下がる垂れ幕の中に赤い文字が。
嫌な予感がして近づくとやっぱり 「SOLD OUT」。
しかも第一のお目当ての、たかみーデザイン、ダイヤ付きシリアルナンバー入り限定発売のトリニティーペンダントであった。
がっくし。
それでも気を取り直して、DVDパンフレット、イベントパンフレット、35周年記念ベースボール型シャツ、お菓子を二つと、たかみーのソロツアー写真集を買った。
スーパーバックとかに入れてくれず荷物が多い人はみな、1000円のイベントバックを買って持ち帰っているようだったが、イベントバックも売り切れ。
仕方ないので写真集の袋と手さげポーチにむりやり買ったものを押し込んだ。
グッズを買い余裕ができたので、贈られてきた数々のフラワースタンドを記念にパチリ。
たかみーとは30年来の友達の古館伊知郎は会社と個人と二つも、たかみーが楽曲を提供した元宝塚の真琴つばさ、『堂本』で共演のえなりかずきら。
たかみーと親交がありソロアルバムに歌詞を提供したつんく♂、堂本で共演のkinki kidsらの花束。
たかみーのラジオ番組TBS『ロックばん』、日本テレビなど。
フラワースタンドの列は入場口の向こうまで連なり、アプローチを華やかに彩る。
タクシーでホテルまで行くことも考えないではなかったが、中華街で肉まんを買って帰らなくちゃ、との強い思いから、また、痛い足を引きずってもと来た道を。
荷物で膨らんだポーチなどをかかえて、へぇへぇ言いながら岐路を急ぐ。
このままホテルに戻り荷物を持って、新宿まで出て、高速バスの時間までに間にあうかが心配される。
だが、シルバーペンダントこそなかったが、並んで、初めてお目当てのグッズをやっとの思いでゲットした喜びは大きく、痛む足と暑さも和らぐ気分だった。
山下公園方面から中華街門を望む。
道にところどころ立っている竜のアーチ。
肉まんや中華ちまき、餃子などをお土産に買い、さらに荷物を増やして、ようやくホテルにたどり着いた。
その後新宿に出て小田急のデパ地下でおみやげの弁当他を買って、発車5分前というぎりちょんでバスターミナルに着いたのであった。
あー、いそがしかった。やきもきした。疲れた・・・。
まにあって、よかったぁー。
それにしても、歩き疲れで足は痛いし、なによりたった半日日に当たっただけで、帽子かぶってたのに顔から腕、足と、見えてるところは全部日に焼けてまっかっか。
熱もって暑いし、痛いのなんのって。
ふだん日に当たってないからなぁー、すぐ日焼けするのよ。
とほほ。
ああ、ヨコハマは暑かった。
帰ったら、Kの涼しさがまるで天国のようだったわぁ。
PS.
もぅ、位置関係、バッチリです。覚えたから、目をつぶってもあのあたり歩けます・笑。
でも、せっかく覚えたのに、もう、来年から夏イベやらないのよねぇー。
つまらん。