もともと、手作り石鹸のバイブルであり1999年に発売して以来(私は2001年の第7刷めを購入)、根強いファンを持つロングセラー前田京子さんの 『お風呂の愉しみ』(飛鳥新社刊) の愛読者である。
この本で手作り石鹸の密かなファンが全国に広まり、材料が手に入りにくいとの読者の声から材料から関連書籍、ボトルやラッピング材料まで広く取り扱う “ジュリー・フィッシュ” という 「お風呂の愉しみネットストア」 までできてしまった ( ← ストア自体は存在するが、今現在は前田さんは監修から手を引かれているようです) という、前田京子さんはまさに手作り石鹸の教祖である。
私は偶然にも彼女推薦の 「林真一郎さんのアロマテラピー関連の本」 を2冊とも持っていたが、
彼女の石鹸に関する本は総て持っている。
その彼女の最新刊が、去年同社から発売された 『シンプルスキンケア』、 手作りスキンケア用品の本である。
もう何年も前の話だが、石鹸は、一度だけオリーブオイル100パーセントのものを作ってみたら成功したので、バレンタインに、お世話になっていて尊敬している大好きな方々にお贈りして喜んでいただいた。と、思う。
自分でも使ってみて、まあまあの使い心地だったが、何しろ、作るのが面倒なのだ。
温度を測ったり、タネをボウルに流しいれてから20分もあわ立て器でかくはんしたり、その後も保温して一晩寝かせ、数日後型から取り出して切り分けたら、風通しの良い場所で1ヶ月くらい熟成させなければならない。時間もかかる。
なにより、オイルをけん化 (固まらせること) させるのに使う 「苛性ソーダ」 というものが、薬局ではんこを押して購入しなければならないほどの “劇薬” で、さわるとやけどするという非常にキケンなものなので、扱うのにヒヤヒヤもんなのである。
なので、今度はエッセンシャルオイルで香り付けをしたり、色付けした石鹸も作ってみたいな、とか、オリーブ100パーよりもっとあわ立ちのいい、 「マルセイユ石鹸」 や、 「最高に贅沢な石鹸」(前田さん命名) を作ってみたいものだと思い、後者のブレンドオイルまで買っていたのに、色んな理由でそれを作る機会がなかった。
まぁ、石鹸作りは面白いので、お肌のためというよりは、パンやお料理を楽しむ感覚で作ってみたいとは思っていたが、
それほど肌トラブルを抱えているわけでもなし、パスソルトやスキンケアやシャンプー、歯磨きまで手作りするつもりはないわ、と思っていたのだが、
あるとき新聞に前田京子さんの 「シンプルスキンケア」 の本の紹介とともに、ラベンダーウォーターの作り方たが載っていた。
作り方は、精製水にグリセリンとラベンダーの精油(エッセンシャルオイル)をたらして混ぜるだけ、と至って簡単ではないか!
で、買いました。 『シンプルスキンケア』 の本を。
コンタクトなので精製水は買いだめしてどっさりもっている。グリセリンは以前雑誌に載ってた手作り化粧水を作ったときに買ってある。(ついでに「尿素」も持っているが、前田さんのレシピでは必要ない)ラベンダーの精油も持っていて好きな香りのひとつだ。
さっそく作りました。うーん、いい香り!
香水ではないので、香りは持続しないが、お風呂上りに全身にタップリつけて (何しろ原価がとても安いので) いいかおりを胸いっぱい吸い込んで、身にまとうことの心地よさ。
バラやネロリの精油はとんでもなく高いけど、今度はローズウォーターやネロリ(オレンジフラワー)ウォーターも作って、その日の気分で色々試してみたいわ、などと考えている。
前置きが長くなりましたが、その本に、
つるつるすべすべの美しいお肌を作るのに
“大切なのは、たっぷりの「水」、上質な「オイル」、天然の「花」(精油)” だ、と書いてあり、
肌に大切な16のオイル
(オリーブオイル、アーモンド、へーゼルナッツ、マカダミアなどの木の実のオイル、椿油、馬油、しそ油、亜麻仁油など)
のそれぞれの特徴、効用、成分などが色々出てました。
16種類もあれば、何を使おうか迷うところ。
そんなときに、たまたま愛読していた嶋田真理子さん(後述)のお料理を中心とした “美人レシピ” のなかで、
「以前オイルについての講習会に出たところ、知らないと怖いことがいっぱいあってとても勉強になった」、と出ていたことから、
そういえば前田さんも
「食用できない数種類のオイルを除いては、お肌にいいオイルは食べてもおいしい」、 と書いてあったし、
食用のオイルについてもっと調べてみたいわ、と思いパソコンで検索しているうちに、おもしろいものを見つけたのだ。
ジャーン!その名もなんとー 『油摂りダイエット』(伊達友美・著/ワニブックス刊)
ダイエットというと徹底的に油を抜きたくなるものだが、この本は油を 「取る」(のぞく) のではない。
-たまった脂は油で流せ!-というもので、体にいい油は積極的に 「摂る」(摂取) しましょう、というものである。
我々はお菓子や食品に含まれる “トランス化された脂肪酸”(液体を固体化するために作られるマーガリンなどはその際たるもの) や 「食品添加物 」 など、体に悪いものを知らずに口にしてしまっている。
そういう “悪い油などを良い油が逆に浄化させてくれる” のだということ。
なかでも衝撃的だったのは、油は熱を加える、時間がたつということで、「どんどん酸化する」 のだそうだ。
酸化した油はせっかく元の油がよくても、悪い油になってしまい、逆効果になる。(これは前田さんも言っていた)
いままで体にいいと信じていた 「青魚などに多く含まれる油(DHAとEPA)」 は、
実は煮たり焼いたりして熱処理をしているものはその時点ですでに酸化して栄養価が損なわれているというのだ。
ひょっえ~!!! がぁーん!である。
なので、魚もなるべく刺身とか生で食べた方がいいんだそうだ。
↑ ま、これはそういうもんだと知識だけにしておく。だって、魚料理といえばだいたい煮たり焼いたりするもんで、刺身でばっか食ってられっか、だからね・笑。高いし。
あと、衝撃的だったのは、油の 「製造過程」。
「大量生産する油」、 しかもコレステロールゼロとか、 「理想的なうたい文句を揚げている油」 は、 “まず疑ってみろ”、 ということらしいっす。
つまり “生産する過程ですでに熱処理されている油” というのはそれだけで “すでに「酸化」している” のだそうですよ。
へ~っ、目からウロコ。
なので、『低温圧搾(コールドプレス)』 といって、低温で搾り出した油が一番体にいいから、できれば、そういう油をスーパーで見つけてくださいって。
なので行ってみたら、こんな田舎のスーパーにも、あったんですねぇー。
あのさぁ、オリーブオイルっていったら一番搾りのいい油だけを採ったといううたい文句の 「エキストラ・バージンオイル」 がよりいいと思うでしょ?
ところがラベルをよぉーく見ると、日本の大手油のメーカーのものは、エキストラバージンとうたっていても、なんだか言葉だけで疑わしいわけですよ。ピュア・オリーブオイルとどこが違うの?って感じ。
こういうのは、多分外国産の方が信用できそうだわ、と探してみると 「カルボネール」 というメーカーのエキストラバージン・オリーブオイルは “低温でじっくり圧搾してとりました” と書いてあるではないか。しかも500mℓで980円。そんなに高いものではない。
あとオリーブオイルと同じく熱に強い(酸化しないというのではなく、調理しても油の効能が損なわれないという意味) 「太白ごま油」 も、普通のごま油よりあっさりしていて、オリーブオイルに合わない和風や中華の炒め物、和え物に向く、というので、探したら低温圧搾で採られたオイルがありました。これが340g入りで650円。
以外に安いでしょ?
炒め物はこの二種類の油に限って、揚げ物にするときは大量にいるため普通のサラダオイルを使うけど、一回使ったら捨てる。
→ もったいないし油自体も悪いのをさらに酸化させるためちょー体に悪いので、もう揚げ物はあまりしないことにしようと心に決める・笑。
( せっかくカタログハウスでけっこうなお値段する 「クレーマジック」 というパウダーを使ってこす、とってもいい油こしセットを購入してまだ2回しか使ってないのに・・・
これでこすと確かに見た目は驚くほどキレイでおニューな感じの油ができる。
でも見た目はきれいでも中身が酸化してたらどーしよーもないわけでして・・・
もったいないからといって油を繰り返し使うよりも、体に悪い油を使うほうがよほどお肌や体にとってもったいないんですって。ナルホド、もっともですな )
で、熱に弱い(効力を失う)ので “生でしか使えない油” で、体で作り出すことはできないので外から採るしかないという
「αリノレン酸を含むオメガ3系の油」 を多く含む、 「しそ油」、「えごま油」、「亜麻仁油」 を毎日の食事に積極的に採った方がいいのだそうな。
このオメガ3系油って、前にもどっかで読んだ気がするけど、忘れてたのよね~。
人間の体は、 「リノール酸」 と 「リノレン酸」 をバランスよく採ることが大事だそうだが、我々の日常生活では、まずリノール酸が不足することはなく、むしろ採りすぎてるんだって。
だからそれを “リノレン酸を多く含む油を意識して採るようにしてバランスを取るといい” んだってさ。
「亜麻仁油」(値段が高い)としそ油は売ってなくて、 「えごま油」 というのが比較的安く売っていたので(170gで600円くらい。亜麻仁油が多分もっと少ない量で1200円位するので比べたら安いでしょ?)買ってきて、サラダや和え物に使ってます。
(ドレッシングを手作りするのは面倒なので、市販のノンオイルドレッシングにえごま油をたらしている)非常にデリケートな油で変質しやすいので、冷蔵庫に箱入りで保存してます。
あ~、ここまで書いたら、疲れたぞっと・笑。
それで、だいたいオイルについて書いてあることはこの2冊の本は似たような事を書いてあるんですが、前田さんの本のほうが効能についてはより詳しい。
16種類もあるけど、
自分や食生活にとって必用なオイルは 「オリーブオイル」 と 「マカデミアナッツ油」(しみ、しわなどのアンチエイジング対策に肌の再生を促すパルミトレイン酸がかなり多く含まれている。アンチエイジングの肌用に)、
アンチエイジングの食用では 「太白ごま油」、 紫外線対策では 「ククイナッツ油」、 αリノレン酸補給に安く手に入る 「えごま油」 を取ればいいんだー、と思ったしだいです。
にきび、美白に関しては自分ではあまり心配ないのでここでは省略。
だけど、オリーブオイルがアンチエイジングにもいい、と伊達さんと、次に紹介するなんとー“ニューハーフ美容研究家”の岡江美希先生はおっしゃってまして、今日は長くなるので、書くのは辞めておきます。
でも、ただいま、美季先生の 『オリーブオイル美肌レッスン』(主婦の友社刊) をおためし中なので、2週間後にどうなったか、結果をお知らせするわね~。
ちなみに、以前もマーガリンの怖さについて聞かされていたけど、大好きだったので聞かなかったことにしてやめられずにいたのだけど、この機会に辞めよう!と思って気に入っている「バターの風味」というマーガリンを思い切って処分しました・涙。
でも、マーガリン、恋しいよぉー。
他のものでは代用がきかない、あのとろけるような味。(大好きなチーズ系でもマーガリンの代わりにはなりません・・・代用がきくのは今のところバターだけだな ← 硬くて使いにくいのとコレステロール高そうなのと値段が高いのであるけど使わず。でも、トランス脂肪酸のかたまりのマーガリンよりは、バターのほうがよほど体にいいそうな。 ← 現在では、もう何年もすっかり “バター派!” です・笑。マーガリンは絶対食べない。)
ついでに、なんにでもかけるほどではにゃいが、私はマヨラーでサラダとかには手放せないの。
カロリー1/2のにしてるけど、そんなことよりも多分トランス脂肪酸の油が使われていることのほうが、もっと体に悪いだろうなぁ。
(表示に植物性油脂、とかかれているものはまず疑った方がいいのだそうで、ほとんどのお菓子などに含まれている)
でも、マヨネーズにも変わりのものがないし、手作りするのなんて面倒だから、使用を控えたり、ノンオイルドレッシングと半々にするとか、量を減らす工夫をしよう・・・
(マヨネーズも一時期手づくりしてましたが、今は市販のものにしています)
と、ゆーわけで、私の健康、美肌トレーニング?は始まりましたが、いつまで続くことやら?笑。
乞う、ご期待!!!
【 2015年・付記 】
昨今の健康意識ブームの中、UP後6年たちましたが、未だにこの記事がよく読まれているようでびっくりしています。
当時より改行なども多用して、多少読みやすくしましたが、絵文字や拡大文字は当時のまま使っていません。
オイルの効用などについては、また改めて、今現在の愛用油のこと +α などを、いつかどこかでご紹介さていただきますね。
期待して? 気長に待ってい下さい・・・