夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

あーら逃げたのねえ。ウイグル問題で中共の国家主席

2009年07月09日 | 政治問題
 都はるみに「あーら見てたのねえ」と言う歌がある。
 中共の胡錦濤国家主席はサミットの会場からさっさと逃げ出した。ウイグル問題が深刻化し、その収拾を優先したか、との報道があるが、今更同主席がのこのこと戻って来るまでも無い。中共はさっさと漢民族だけが被害を受けているかのように見せ掛けて、被害者は漢民族とその店だけと報道する処置を取ったではないか。漢民族にウルムチ中心部をデモ行進させているではないか。きちんとやる事はやっている。主席なんか居なくてもそうした事は出来ている。
 それにサミットは国家主席だから任務が勤まるのではないのか。外交担当の職員で済むのなら、世界の首脳が出席する必要は無い。
 だがサミットに国家主席が居たのでは具合が悪い。G8の首脳達はそんなに馬鹿じゃない。当然に同主席に対する批判は強まる。先日のテレビでは中共の知られざる姿を授業形式でやっていた。その中に農村部の人間は都市部には移住出来ないと言うのがあった。都市部の人間と結婚しても、その都市部の人間が農村部に移住しなければならなくなるのだそうだ。農業人口を少しでも減らしてはならないのだ。
 少子化政策で子供は一人と決められ、その結果将来の子供の負担は大きく、しかも男性の方が圧倒的に多いので、結婚出来ない男性が多くなる。
 すべて経済力確保のためである。暮らしだって農村部と都市部では大きな格差があると言うし、そうした格差はウイグル族との間ではもっとずっと大きくなっている。
 ウイグル自治区と言う名前が示すように、そこは中共とは大きく異なる地域である。民族も宗教も大いに違う。それなのになんで中共の一部なんだ。マスコミは「ウイグル暴動」などと言ってはならない。ウイグル民族が漢民族の収奪に怒って立ち上がったんじゃないのか。もうこれ以上我慢は出来ないと。同じ漢民族の間でさえ収奪が行われているのだから、異民族間ならなおの事だ。
 ウイグル自治区はモンゴルと同じくらい広い地域だ。決して少数民族だなどとは言えまい。中共が保護しなければやって行けないような情況ではないだろう。それよりも何よりも、当のウイグル族が漢民族の支配は嫌だ、と言っているのだから、自由にさせるべきではないか。自治区の美名の名の下に中共の支配下に置いてあるのは、その方が中共にとって都合が良いからに決まっている。どこの世界に自分達が犠牲になって弱者の国を助けるような国が存在するか。
 サミットは考えてみれば、まさに絶好の機会だった。ウイグル族が立ち上がったのがちょっと早過ぎたようだが。世界の様々な所で非道な事が行われている。しかし世界の大国は何も言わない。やらない。内政干渉との便利な言葉がある。よその国の事はその国に任せておけ。そう、極端な内政干渉は出来ないだろうが、じわじわと取り囲んで勝手な振る舞いを制限して行く方策は取れるはずだ。現に北朝鮮に対してはやろうとしている。
 国家としては出来ないと言うのなら、国民が率先してやる事も出来る。つまり、中共の物は一切買わないのだ。もちろん、自分の国が中共で作らせた物も入る。安い物は買えなくなるが、仕方が無い。大国の横暴をやめさせる重要な手段になる。よくよく考えてみると、そうした安い物は農村部や異民族の収奪によって実現出来ている。我々はそうした犠牲の上に安い買い物をしている訳だ。
 乱暴な考えだと言うかも知れないが、国連だって世界の主要国と称している国だって出来ないんだから、他人の苦しみに共感出来る庶民がやるしか無い。正義は庶民にあり。国連や大国なんかに正義は無い。あるのはエゴだけである。