竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

五条市念仏寺の「陀々堂の鬼走り」を見てきました!

2013年01月19日 | 日記
1月14日夜、奈良交通観光バスの企画する「陀々堂鬼走り」見学会に参加しました。

陀々堂鬼走りは、国の重要無形民俗文化財に指定の、五百年の伝統を誇る火の祭典です。
一度は見たいと思っていたので、思いきって行ってきました。


鬼走り保存会の前会長の方から祭りの意義についてお聞きしました。

鬼走りというのは、本来は悪鬼と疫病を払う「追儺、鬼追い」ともいわれる節分の行事であるが、
陀々堂の鬼はしり行事の鬼は、追い払われる対象となる悪い鬼ではなく、
阿弥陀如来に仕え災厄を除き、福をもたらす善い鬼とされています。

室町時代から500年以上も続いているそうです。
燃えさかるたいまつを振りかざした父鬼・母鬼・子鬼が堂内を豪快に走り回り、
住民の災厄を払い五穀豊穣を祈願します。


まずは、五條の柿の葉寿司で腹ごしらえをしました。


御すし屋のロビーに父鬼のレプリカがかかっていました。

観光バスなので、市内から5分ぐらいで念仏寺に着きました。


松明(たいまつ)が焚かれ、祭りの気分が高まりました。


午後9時、いよいよ棒打ちの音、法螺や太鼓の響く中、



燃え盛る松明(たいまつ)が堂内に入りました。


堂内では僧による読経の声も鳴り響いています。


ついに父鬼(赤鬼)の登場!
かがり火の中に浮かぶお面、とても神秘的に感じました。
善い鬼だけあって、恐くなく、やさしささえ感じました。


次は、母鬼(青鬼)の登場!


そして、子鬼(茶鬼)の登場!

3人の鬼は、堂内を3度めぐり、祭りは最高潮!


父鬼は口を開けていますが、子鬼はつむっています。



鬼走りが終わると、境内は暗く、現実にもどり、再び観光バスに乗り、近鉄奈良駅に着いたのは、午後11時半でした。


異界からくる鬼、人々に幸せをもたらす鬼に出会い、今年もパワーをもらい、
寒さ厳しい夜でしたが、心あたたまる一日でした。