壁際椿事の「あるくみるきく」

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『警視庁捜査一課刑事』を読んだ

2010年07月15日 | 読書(文芸、フィクションほか)
ここ最近、実在の刑事から材を取ったドラマを放映していました。渡辺健が平塚八兵衛さんを演じたもの、柳葉敏郎が小山田金六さんを演じたものです。どちらも非常に感動的なドラマでした。

『警視庁捜査一課刑事』(飯田裕久著、朝日新聞出版)を読みました。著者の飯田さんは、タイトルどおりの部署に20年ほど勤務した元ベテラン刑事。いまは、刑事ものドラマの監修などを仕事にされています。捜査一課は、かの平塚さん、小山田さんも在籍した、なく子も黙るスゴ腕の刑事が集まる部署なんです。

ネズミを捕るネコが、いいネコだ――。小平の言葉ではありません。デカの間で言い習わされている言葉なんですね。階級や立場でなく、犯人を逮捕する刑事が偉いのだ、という意味です。

例えば、聞き込みでは犯行日時の新聞のテレビ欄のコピーを持ち歩く、とか細部が書き込まれているから、非常にリアル。仮に犯行時間は、鑑識結果から11時過ぎと推定されるとしましょう。

闇雲に「深夜11時過ぎに何していましたか」と聞くより、「この時間帯はこの番組が人気ですよね」という風に聞き始め、「僕はこの番組を見ていました」などと記憶を呼び覚ませる。「そ、そうなの。あのお笑いコンビが出てるんだよね。彼らがテレビに出ていた時、外で物音がしなかった?」と聞く。「たしか、あ、そうそう」と思い出す。こうしたやり方が記憶が喚起されやすいというのです。なるほど。

作家の想像でなく、本職だったわけだから、リアルのなのは当然です。今後、刑事モノのテレビドラマを見るのが楽しくなりそうです。

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2 コメント

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Unknown (ぐるぐる)
2010-07-17 10:48:43
渡辺健は誤りで、正しくは渡辺謙でした。訂正し、おわびします。
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Unknown (ぐるぐる)
2010-07-17 11:15:25
柳葉敏郎さんが演じたのは、小山金七さんの誤りでした。

ただ、同書には捜査一課にいた名刑事として、「小山田金六」という名前が出ていました。小山金七さん、小山田金六さんの2名いらっしゃったのでしょうか?
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