壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

『悪人』を読書中

2011年07月20日 | 読書(文芸、フィクションほか)

九州地方に珍しく雪が降った日の翌朝。福岡県と佐賀県を分ける三瀬峠で、保険外交員の女性が死体で発見された。土木作業員の清水祐一が、以前に携帯サイトで知り合った女性で、前夜、福岡市の東公園で出会ったばかりだった。

幼い頃、母親に捨てられ、祖父母に育てられた祐一。長じてからも物静かで、興味のあることといえばクルマだけ。土木作業も、祖父母の手伝いも、の老人の世話も、ただ黙々とする。そんな祐一が、あるヘルス嬢を真剣に好きになり、そして振られた……。

朝日新聞に連載された小説、『悪人』を読書中。

なかなか明かされない犯罪の状況、どこか陰を背負った登場人物たち、淡々と進む情景描写、そしてリズム感ある歯切れがいい文体で、一気に読ませます。あっという間に「上巻」を読了してしまいました。

著者は、吉田修一氏。「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を受けられた方です。下巻も楽しみです。



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