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VW フェスト 2008 (番外編)

<出発の儀式>

「あの方のエッティンガーがアイドリングに時間がかかるから、
 近所の郵便局に行って帰って来ても、まだ出発出来ないらしいよ(笑)」

とは、僕が小学生の頃に父が友人の車を見て語っていたジョーク。
当時の話だから、今でも所有されているというT氏のエッティンガーゴルフ1型
GTIの事だ。しかしこれは、この時のモデルだけでなく、その後の多くのモデル
でも引き継がれています。

「物を大切にする」という観点から、オイルの管理にもうるさいドイツ人。
この工芸品とも言えるエッティンガーのエンジンも同じなのです。
ですので通常のフォルクスワーゲンに比べ、出発前のオイル暖気には、特に気を使います。
ちなみに、空冷ビートルを設計したポルシェ博士は、誰でも暖気が早く出来るように
(今で言うエコロジー的観点もあったのでしょう)
エンジンを始動して即スタート。最初のワンブロック(1区画)までは、ローギア
で走行する様に設計してあります。要するに最初のワンブロックで油が行き渡る
のですね。70年たった今でも、この考え方で製作されているフォルクスワーゲンは
さすが「国民車」!。


話を戻して・・・
エッティンガー専門メカニックの石口氏いわく

「大体油温が60℃までは、3000rpm以下で走行して下さい。Iさんは丁寧だから
 もっと暖めていますけど(笑)」

事実、I氏は油温が70℃になるまでは、車を全く動かしません。
確かエッティンガーのコンプリートモデルの多くには、ドイツ語での注意書きが
スピードメーターの上部に付いていました。

画像は、暖気中のエッティンガー2000E/16。
当時は上級モデルにしか装着されていなかった”マルチファンクションインジゲーター”
の油温は70℃を表示しています。
これでI氏のエッティンガーは出発出来るのです。
閑静な住宅街ではなかなかエッティンガーを所有出来ないというマニアの噂は
ある意味本当なのです。
(続く)
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