【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

統計不祥事

2022-02-04 16:21:34 | Weblog

 日本のお役所には、小学校に戻って、国語と算数と道徳の授業をやり直す必要がある人が、多いようです。もちろん「国語」が最優先です。算数と道徳の教科書を正しく読む必要がありますから。

【ただいま読書中】『月と人の歴史と物語』デイヴィッド・ウォームフラッシュ 著、 露久保由美子 訳、 原書房、2021年、2500円(税別)

 年代順に100のエピソードで「月と人」について語った本です。最初は45億年前「月の形成」から。そして月の地質年代についての記述が続きます。しかし、月に火山活動があったとは、その熱源はどうやって供給されていたんでしょうねえ。
 紀元前8000年にはすでに太陰暦があった、とか、紀元前4〜2世紀には「月は球体である」「地球は球体である」「太陽は地球よりはるかに大きい(だから「太陽が地球の周囲を回る」のではなくて「地球が太陽の周囲を回る」方が正しい)」「地球の自転には(2万6000年周期の)歳差運動がある」なんてことがすでにわかっていたとは、人間の知性はすごいなあ(おっと、正確に言うなら「知性を持つ人間の知性はすごいなあ」でした)。
 そして、1543年「天球回転論」(コペルニクス)が世界を変えます。
 やがて人々は、月世界旅行の夢を見るようになります。その代表が『月世界旅行』(ジュール・ヴェルヌ、1865年)。1902年にはメリエスが『月世界旅行』という映画を撮ります。私はどちらも読んだり観たりしていますが、昔の人の想像力には驚かされましたっけ。そして、スプートニク、エクスプローラー、ジェミニ、アポロ……
 有名な「地球の出」の写真は、今見ても当時の感動が蘇ります。「地球が一つの星であること」を“外"から示したこの写真は、おそらく多くの“地球人"の意識に何らかの影響を与えた(少なくとも、自分は○○国人であると同時に地球人であると思うようになった)はずです。少なくとも私はそうでした。そして「地球人」からさらに意識を拡張させて「自分は宇宙人だ」と思うようになる……は、ちょっと暴走しすぎですかね。

 



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