昔「壊れたレコードプレーヤー」という言葉がありました。しかし、ここまで“正確"に同じ言葉を確信的に繰り返している政治家を見ると、彼らの頭の中には「壊れていないテープレコーダー」が設置されているに違いない、という確信が私の中に生まれました。
【ただいま読書中】『100万回死んだねこ ──覚え違いタイトル集』福井県立図書館 編著、 講談社、2021年、1200円(税別)
本書はちょっとしたクイズ本になってます。
Q:あなたは図書館の司書です。「こんな本を探しています」と質問が来ました。あなたはその人に「この本のことですか?」とどんな本のタイトルを答えますか?
夏目漱石の「僕ちゃん」……これは簡単。「坊ちゃん」。
「蚊にピアス」……これも簡単。「蛇にピアス」。しかしこの質問で改めて「蚊」も「蛇」も虫偏であることを意識しました。
「紙つくれ」……これも読んだことあるな。「紙つなげ!」ですね。
「ストラディバリウスはこう言った」……これには笑い転げました。もちろん「ツァラトゥストラはこう言った」ですが「ツァラトゥストラはかく語りき」もあるから、さて、どちらを勧めたものか。
いやあ、覚え間違いのバリエーションには驚きますが、そこから“正解"を導き出す司書たちの腕の良さにも驚きます。図書館のシステムならではの検索テクニック(助詞や漢字の間違いも許してくれないので、できるだけキーワードだけをひらがなで入力する)も参考になりました。こんど図書館の蔵書をネット検索するときにはそれでやってみることにします。
図書館の司書の仕事は、貸出業務や本の移動だけではありません。「リファレンス・サービス」という極めて知的な作業もされています。こういった人材を使わないのは、納税者としては損をしている、と私は思いました。というか、こういった仕事だったら私もやりたいな。
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