足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1753  ~ 続 玄倉だより 10月号 ~

2021年11月02日 | クモ

観察月日  2021.10.10.25℃ 曇り

観察場所  山北町 玄倉

 玄倉は、先程まで細かな霧に覆われていたのだろう。張り

巡らされたジョロウグモの網は、細かな水滴に塗されていた。

これでは網を使った狩りは出来ない。

 水分を含んだ大気の中の林道を歩くと、マスクをしていても

呼吸が楽だ。先を行く人達が足を止めて、草叢の一画を見つ

めている。追いついて見ると、「昨年は無かったのに、マルバ

フジバカマの群落が出現して」と語りあっていた。

 マルバフジバカマは、北米原産、明治年間、小石川植物園

で栽培、強羅自然園へ。これが逸失して箱根で野生化して行

ったらしい。

 私も30年程前、大山カミナリ尾根を歩いていた時、ここで初

めて見る植物の小群落に出会った。それが伊勢原での初確

認だと思う。そして間もなく横浜市瀬谷市民の森に小群落出

現。同行の人達から「・・が、靴の裏で運んで来たのでしょう?」

と言われた。帰った時には、靴裏の泥は綺麗に洗い落して置

かないと、無意識に種を運んでしまう事に成る。

 林道脇のマツの倒木のウバタマムシがしっかり止まっていた。

幼虫はマツの幹の中で材を食べて成長し、幹に穴を開け成虫

にて出現する。

 タマムシは、緑に輝く美麗種だ。ウバタマムシは、黒褐色で凹

凸がある樹皮型の渋い種だ。子供の頃は、タママムシが♂で、

ウバタマムシは♀だと思っていた。

 アサギマダラがシラネセンキュウに吸蜜。渡り前のエネルギー補給。

ジョロウグモの網は、小さな水滴の飾りで。

マスクをしていても 呼吸が楽だ。

去年は無かったのに と マルバフジバカマ。

林道脇に トリカブトが一本 そして花 一輪。

林道脇に マツの倒木が転がって。「何かいる!」

ウバタマムシ が しがみついて。

シラネセンキュウ が 咲く。

渡りも 近し。 エネルギー補給に県命。

コロナに負けず みんな元気だ。

では また来月 会いましょう。

 

 

 


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