観察月日 2021.10.10.25℃ 曇り
観察場所 山北町 玄倉
玄倉は、先程まで細かな霧に覆われていたのだろう。張り
巡らされたジョロウグモの網は、細かな水滴に塗されていた。
これでは網を使った狩りは出来ない。
水分を含んだ大気の中の林道を歩くと、マスクをしていても
呼吸が楽だ。先を行く人達が足を止めて、草叢の一画を見つ
めている。追いついて見ると、「昨年は無かったのに、マルバ
フジバカマの群落が出現して」と語りあっていた。
マルバフジバカマは、北米原産、明治年間、小石川植物園
で栽培、強羅自然園へ。これが逸失して箱根で野生化して行
ったらしい。
私も30年程前、大山カミナリ尾根を歩いていた時、ここで初
めて見る植物の小群落に出会った。それが伊勢原での初確
認だと思う。そして間もなく横浜市瀬谷市民の森に小群落出
現。同行の人達から「・・が、靴の裏で運んで来たのでしょう?」
と言われた。帰った時には、靴裏の泥は綺麗に洗い落して置
かないと、無意識に種を運んでしまう事に成る。
林道脇のマツの倒木のウバタマムシがしっかり止まっていた。
幼虫はマツの幹の中で材を食べて成長し、幹に穴を開け成虫
にて出現する。
タマムシは、緑に輝く美麗種だ。ウバタマムシは、黒褐色で凹
凸がある樹皮型の渋い種だ。子供の頃は、タママムシが♂で、
ウバタマムシは♀だと思っていた。
アサギマダラがシラネセンキュウに吸蜜。渡り前のエネルギー補給。
ジョロウグモの網は、小さな水滴の飾りで。
マスクをしていても 呼吸が楽だ。
去年は無かったのに と マルバフジバカマ。
林道脇に トリカブトが一本 そして花 一輪。
林道脇に マツの倒木が転がって。「何かいる!」
ウバタマムシ が しがみついて。
シラネセンキュウ が 咲く。
渡りも 近し。 エネルギー補給に県命。
コロナに負けず みんな元気だ。
では また来月 会いましょう。
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