足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1698 ~ ミニ観だより2月 ~

2020年03月01日 | 昆虫

観察月日  2020.2.16.雨 11℃

観察場所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 朝からあいにくの雨であった。谷戸へ降りると、春を待つ

木々の芽には、冷たい水晶玉を模した雨粒が宿り、辺り

の景色を写し出していた。

 「ヤママユの繭を、見られるといいですね」突然、参加者

の一人から呟きが聞えた。

 それは、ミニ観を始める挨拶の中に、「今年の冬は、ヤマ

マユの繭が多く見られましたよ」との短報があり、それを急

に思い出したのだ。近くの木々を見渡したが“ヤママユ”の

繭はない。私はどう説明しようかと、先ずは考えた。

 私は観察会用のバックの中に、冬季だけ“*ヤママユの

繭から丁寧に取り出した糸”を入れている。冬はヤママユ

の繭に出会う事が多いからだ。

「糸ならありますが」と言いながらそれを取り出し、手に取っ

て貰い、色、艶、手触り、・・・等観察、後、みんなで巻いて

あった糸を伸ばして、1個の繭を造るのに幼虫が吐いた糸の

量(長さ)も感じてもらった。

 続いて谷戸を歩くと、土を覆う植物の緑の色がました様に

思えた。小川の流れる谷筋を行くと、ヤマネコノメソウの小さ

な蕾は黄色に色付き、ユリワサビは白い花を開き、ニリンソ

ウの群落を覗くと、1輪だが花を開き、気付いた人がその早

さに驚き、ここでも、温暖化の傾向が感じられた。

 *(Rさんが 紡いだもの)

Rさんに頼んで ”ヤママユの繭から丁寧に採り出した糸”

ヤママユの繭 この1個からとりだした糸。

みんなで・・・・・・。

ヤマネコノメ

ユリワサビ。

1輪咲いた ニリンソウ。