観察月日 2020.2.16.雨 11℃
観察場所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)
朝からあいにくの雨であった。谷戸へ降りると、春を待つ
木々の芽には、冷たい水晶玉を模した雨粒が宿り、辺り
の景色を写し出していた。
「ヤママユの繭を、見られるといいですね」突然、参加者
の一人から呟きが聞えた。
それは、ミニ観を始める挨拶の中に、「今年の冬は、ヤマ
マユの繭が多く見られましたよ」との短報があり、それを急
に思い出したのだ。近くの木々を見渡したが“ヤママユ”の
繭はない。私はどう説明しようかと、先ずは考えた。
私は観察会用のバックの中に、冬季だけ“*ヤママユの
繭から丁寧に取り出した糸”を入れている。冬はヤママユ
の繭に出会う事が多いからだ。
「糸ならありますが」と言いながらそれを取り出し、手に取っ
て貰い、色、艶、手触り、・・・等観察、後、みんなで巻いて
あった糸を伸ばして、1個の繭を造るのに幼虫が吐いた糸の
量(長さ)も感じてもらった。
続いて谷戸を歩くと、土を覆う植物の緑の色がました様に
思えた。小川の流れる谷筋を行くと、ヤマネコノメソウの小さ
な蕾は黄色に色付き、ユリワサビは白い花を開き、ニリンソ
ウの群落を覗くと、1輪だが花を開き、気付いた人がその早
さに驚き、ここでも、温暖化の傾向が感じられた。
*(Rさんが 紡いだもの)
Rさんに頼んで ”ヤママユの繭から丁寧に採り出した糸”
ヤママユの繭 この1個からとりだした糸。
みんなで・・・・・・。
ヤマネコノメ
ユリワサビ。
1輪咲いた ニリンソウ。