観察月日 2019 10.1.晴 29℃
観察場所 渋沢 頭高山
崖から伸びたキハギの枝が、花が、歩く頭をなでる。
幹は細く垂れ下がり、葉腋に付く花は、黄色地に紫の絞りが
入り、2色型だ。初めてキハギに“出会った頃は“黄色のハギ”
と思ったが、名の由来は〝木の萩“で、和名を付けた人のこだ
わりなのだろう。
ところで、”ハギ“の名は何処から来たのかと思っていたら、
昔はハギの茎をまとめて箒にしていた時代があった様で、
〝掃く”活動から“ハギ”になったと言う説を知り、”コウヤボウ
キ“が頭に浮かんだ。
暗い針葉樹の中を行く道に入ると、いつもの”キチジョウソウ“
の茂みが続く。
「昨年、花の咲いているのを見たのは、何月頃でした?」と、
株の中を覗き込んでいたRさんが、疑問の声を上げた。
私も覗き込むと、株の根元に紅紫色の球形の実が付いていた。
確か花期は秋の頃だと記憶していたのに、花ではなく艶のあ
る実が飛び出し、そこには、穂状に伸びた蕾が付いていたの
で、戸惑いが湧いたのだ。 花も見つかった。
果実は、年を越すようなので、今後よく見てみよう。
キチジョウソウの根元から枯葉色のコカマキリが、モソモソ
と出て来た。枯葉色のスギの落葉に融け込み、姿がうすく
なった。
林の空間にユラッと浮かぶマツの葉一枚、誰が見たって
マツの葉だ。だが、“オナガグモ”と聞かされ、肢が出ると、
初体験の人はびっくりする。
林を出ると、ヒガンバナが咲いていた。今年は気候変動か、
開花が10日位遅れていたので、満開には初めての出会い
であった。
キハギの枝と花が 頭をなでる。
キチジョウソウの 実が一杯
少しだが花もあった。
オナガグモが空間でユウラリ
今年初めての ヒガンバナ