足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1366 ~ 久し振りの 春の木丸 ~

2015年11月30日 | 植物

観 察 月 日  2015.11.27.晴 12℃

観 察 場 所  清川村 宮が瀬

 何年振りかの春の木丸コースを歩くため、宮が瀬でバスを

降りた。周囲の山を見回したが、赤や黄色の色付きが良くな

い。今年の紅葉は速く進んでいたのか、色付きが良くなかっ

たのだろうか。

 道路脇から山へ入り、九十九折りに登って行くと、紅葉より

も草々が種子を付けているのが目に付く。モミジガサは銀色

の羽毛を付けた種をたわわに付け、鱗状の先に羽毛を束ね

たのはカシワバハグマだ。成虫で冬を越すワカバグモが若葉

色の体色を残して、その中に潜んでいる。

「ここに来たら、右上を振り返って見て」と後から登って来る人

達に叫んでいるのはFさん。カメラを向けると、紅く染めたオオ

モミジの木が、モミの林に映えて光って見えた。

 枯れ落ち葉を敷き詰めた尾根筋には、ミヤマシキミが真紅に艶や

かな実を付け、一足早いクリスマス気分を振りまく。

 「春の木丸の高さは487m。弘法山と同じぐらいの高さなの?」

と誰かの声が聞こえ、何人かが話している。「宮が瀬湖そのもの

の高さがあるのだから、そんな訳はないだろう・・・」と私が口を挟

む。(弘法山は標高243,5m)

さて、この話しの結末は、ウリハダカエデ、イロハモミジ、カジカエ

デ、コハウチワカエデ、エンコウカエデ、イトマキイタヤ・・・の落葉

を踏み歩く心地よい音に紛れて、何処ともなく消えてしまった。

 

つづら折りの道を登る。

カシワバハグマの羽毛に ワカバグモが。

 右上を振り返ると ・・・・

狭い尾根筋には ミヤマシキミが

深紅の実を付けて。

ここが 春の木丸 489m。

枯れ落ち葉を踏みながら 。

やせ尾根に タヌキの糞が。 ここはトイレと言うよりは 情報交換の場所。

海岸沿いに見られる植物が 何故か春の木丸の尾根筋に。(アリドウシ)

                           ★ 鋭く長い刺、丸い深紅の実 が魅力だ。