足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1362 ~ 今年出会った テングチョウ ~

2015年11月01日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.10.13.晴 25℃

観 察 場 所  愛川町 中津川

中津川が長い時を掛けて運んだ、肥沃な土地、そこにある田の

稲は黄金に輝いている。田の中に付けた道を歩いていると、す

ぐ目の前から1匹のチョウが飛び立った。そして目の前5~6m

先の道へと降りた。双眼鏡で見ると口吻を伸ばし、道に沁み込

んでいるミネラルを吸っている、頭部が突き出した“テングチョウ“

であり、何故か胸のときめきを感じた。それは、7月24日に宮が

瀬湖畔の小中沢林道で出会って以来、真夏を通じて久し振りの

出会いだったからだ。テングチョウと同じ食草のエノキを食べる

ヒオドシチョウは、暑さの夏は夏眠し姿を現さないが、テングチョ

ウはどの様に過ごしているのだろうか。

 季節を早春に戻すと、3月5日東丹沢の西山林道では、枯葉

や枯れ草の世界なのに、多くのテングチョウが飛び立ち、日光

浴をしていた。厳しかった冬を越したチョウ達が、一斉に目を覚

ましたのであろう。その後も各地で出会ってはいるが、3月30日

には、弘法山へ登る道で、やっと冬芽の鱗片がほころび始めた

ばかりの“エノキ”の小枝に、産卵しているのに出会った。

 その後は、5月15日横浜市緑区の県立四季の森公園で、枝に

下がっている蛹が芽に止まり、6月2日には、伊勢原市の仁ヶ久

保林道では、羽化したばかりと思える新鮮なテングチョウの群

れに出会った。

 テングチョウは、基本的には年1回発生、このチョウが夏を過

ごし、秋を送れたものが、春を待つ厳しい冬越に入る事が出来

るのだ。

 中津川で出会ったテングチョウは、セイタカアワダチソウの花

からハイオクのエネルギーを吸油している所であった。

10月13日中津川の田んぼの道を歩いていると

突然 道からチョウが飛び立った。 テングチョウだ!

7月24日 宮が瀬で見た以来出会っていない。

3月2日東丹沢で

3月26日仁が久保林道 産卵を

5月15日緑区 蛹を

6月2日仁ケ久保林道 羽化して間もない個体を

10月13日セイタカアワダチソウで吸蜜 そして越冬へ!

夏を乗り切れずに。 10月13日中津川で。

 

 ★ 自然は 生きると言う事は厳しいですね。