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足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1455 ~ 実は 待っている ~

2016年12月14日 | 野鳥

観 察 月 日   2016.12.9.6℃

観 察 場 所   清川村 宮が瀬 早戸川林道

 「宮が瀬にベニマシコが来てますよ」

私が浮かぬ顔をしていたのだろう。スマホを取り出したRさんが、画面

を指でスイスイと動かし、私の目の前に向けた。

 昨冬のフィールドノートを開けて見たら、12月9日には宮が瀬に出か

けている。翌日「ベニマシコに出会いましたよ」と野鳥に詳しいWさんに

話したら、「もうとっくに来てますよ」と言われたのを思い出した。

 さればと、偶々昨年と同じ日に宮が瀬に出かけてみた。昨年と同じ林

道を歩いて見たのだが、野鳥の姿に出会わなかった。鳥を狙ってカメ

ラのシャッターも切れなかった。

 昨冬は宮が瀬行きを何回かやって見たが、ベニマシコ、ウソ、ジョウ

ビタキ、ルリビタキ、・・・・・が、木の実草の実を啄んでいるのに出会っ

たが、今日はそれが無い。林道沿いにあるカラスザンショウ、ヌルデ、

フサザクラ、ナガバノヤブマオ、アズマヤマアザミ、等々の実は新鮮で

鈴なり、鳥に啄まれた跡も無い。

 出会う人と交わす言葉は「鳥がいないですね」の一言だ。その後Wさ

んに聞いても「山には鳥が少ない、丘など低地の方がいいのでは?」と。

 12月最近の呟き。“鳥がいないですねー、何処にいるのでしょうか?”

林道は 落ち葉のじゅうたんが敷き詰めっれて! 殆どがフサザクラの葉だ。

フサザクラの林が 続く。

木の実は 野鳥を待っている。空繭はウスタビガ、卵が付いている。

フサザクラの種を、1つづつ食べるウソ♂。(2016年2月18日宮が瀬)

ヌルデも房状に実を付けて。

ヌルデの実を 一粒一粒シロハラが啄ばむ。 (2016年1月28日宮が瀬)

カラスザンショウには、コゲラが種を啄ばんでいた。

林道の脇を領有するナガバノヤブマオが実をびっしり付けて。

写真はジョウビタキ。ナガバノヤブマオは野鳥達の重要な冬の食糧だ。 (2016年1月9日宮が瀬)

 


No. 1402 ~ 突然 不思議な囀りが ~

2016年05月21日 | 野鳥

観 察 月 日   2016.5.7.快晴 24℃

観 察 場 所   山中湖村 石割山山麓

「野鳥に餌付けをしている、人がいるに違いない」4人の意見が一致

したのは、4月30日の事であった。今日再びそれを確かめに、石

割山山麓にやって来た。

 早速、廃道になっている山道に入る。昨年の実を穂状に折り曲げ

て付けたリョウブを見上げると、雲一つない青空が眩しい。

「ドウダンツツジの、蜜を吸う昆虫は大変だろうな」とH氏が呟く。マ

ルハナバチが花にぶら下がり、口吻を花の蜜壺に差し込んでいる。

「ほら、アオダイショウが!」とY氏が叫ぶ。私は気付かづ、ヘビにす

り寄り、マルハナバチを夢中になって写す。

 道は一旦沢へ下ると、対岸にミヤマハコベが咲き、オオバショウマ

が若葉を広げている。

 一寸した広場に差し掛かり、「先日はここで野鳥が近寄って来たん

だよね」と仲間に話し掛けたその時、後方で聞き覚えのない鳥の囀

りが始まり、緑の山々にこだました。

 すぐ頭上の枝に、ヤマガラが飛んで来て、「どうかしたの?」と頭を

傾け、不思議な顔つきで私を見つめた。

リョウブを見上げる。

ドウダンツツジの蜜を吸う マルハナバチ。

「あつ、アオダイショウが!」と・・・

一旦 沢へ下る。

ミヤマハコベが・・・・

オオツクバネウツギが・・・

ホソバテンナンショウが・・・

後方で 突然聞き覚えのない鳥の囀りが 始まった。

  ☆ ヤマガラが飛んできて、「どうかしたの」の顔つき。 つづく!


No.1400 ~ 寄って来た コガラ、ヤマガラ ~

2016年05月17日 | 野鳥

観 察 月 日   2016.4.30.快晴 21℃ 

観 察 場 所   山中湖村 石割山山麓

 山中湖の帰り、よく登った石割山へ立ち寄る事にした。と言っても、

今日は登山の用意もしてないし、時間もない。そこで登山道でない

裏道を少し登って見た。以前沢で見つけた“コガネネコノメソウ”に

寄って見た。株は大分小さくなったが残っていた。今年は開花が早

く、既に種子になっていたが、花も見付ける事が出来た。

 崩れかけた山道を行くと、直ぐ頭上の木の枝にヤマガラが飛んで

来た。私達の周囲を回りながら離れない。それも一羽ではなく何羽

もいる様だ。

 コガラもやって来た。大山丹沢山麓を歩いると、高い木の上ではよ

く囀るのには出会うが、こんなに近くは始めてだ。又、丹沢では、尾根

道か山頂でないと、なかなか出会えない“ゴジュウカラ”もやって来た。

 何か?どこか?変だ!

 U氏が、コガラに向かって腕を伸ばし、手を広げて見たら、飛んで来

て手に乗り、体を動かし、嘴で掌をつついて、餌を探す仕草をした。

 「これは、誰かが 餌付けをしているに違いない」

 4人に 直感が走った。

 

コガネネコノメソウ 花。

すでに 種子になっていた。

登山道ではない崩れた道を登る。

ヤマガラが・・・

コガラも・・・・

ゴジュウカラも・・・・

U氏が差し出した手に コガラが来た。

★ 「誰か 餌付をしている 人がいるんだ!」

 


No. 1397 ~ 近すぎた センダイムシクイ ~

2016年05月12日 | 野鳥

観 察 月 日   2016.4.29.晴 21℃

観 察 場 所   富士吉田市 中の茶屋他

 昨日の天気とは違い、山中湖畔は抜ける様なスカイブルーが目

に沁みる。湖畔にある駐車場、その反対側には忠魂碑を中心に

ケヤキの大木が並び、枝にはヤドリギが大玉を作っている。何年

か前、ヤドリギの下を探して見たら、レンジャクに食べられた実や、

ねばつきを長く伸ばした糞を見付けた事を思い出した。

富士登山道の“中の茶屋”へ向かう。ここはマメザクラの大群落は

有名で、カラマツ林の中にある。

昨年も29日に来ているが、マメザクラが満開で、多くの人で賑わっ

ていた。林の中へ入ると静かで、林床にはヒナスミレが絨毯を作り

、カラマツの芽吹きも弱かったが、今年はマメザクラは葉桜となり

、ヒナスミレの花も既に終わっていた。花弁を落としたマメザクラ

の木には、シジュウカラ、ヤマガラの囀りで賑わい、ホバリングで

小昆虫を捕えていた。

突然頭上で、“チヨチヨビー、チヨチヨビー・・・”「鶴千代君、鶴千

代君」と、野鳥の囀りが始まった。センダイムシクイだ。カラマツ林

を見上げ、首を右に左にと振ってその方向を探ろうとしたが解ら

ない。囀りが余りにも大きく聞こえるので、「まさか?」と小声と共

に、頭上1mを覆っている低木の枝を見上げると新緑の葉の上に

鳥の影を見付けた。

顔のすぐ上に鳥の腹部が迫っている。近過ぎて困った。

山名湖湖畔 目に染みる青空。

ヤドリギの大玉 レンジャクが来たのだろうか?

昨年4月29日の中の茶屋 マメザクラ満開。

今年の4月29日 緑一色。(シオデが太く芽を伸ばし)

花弁を落としたマメザクラの枝に ヤマガラが!

”チヨチヨビー チヨチヨビー ”探すが見つからない。

すぐ頭上に センダイムシクイが!

★  「近すぎて ごめんね」 と センダイムシクイ が。


No.1383 ~ 酒匂川に マガン飛来 ~

2016年02月22日 | 野鳥

観 察 月 日   2016.2.19.快晴 17℃

観 察 場 所   小田原市 酒匂川 (飯泉取水堰)

自然に親しむグループ「けやきの会」の仲間で、酒匂川を歩いた。

 以前は、河口付近は、多くのカモ類が見られ良い観察ポイントで

あったが、近頃は鳥の姿は寂しく、立ち寄るのを止め飯泉取水堰

へと向かう事にした。

 途中芝生の広場では、ツグミ、カワラヒワ、タヒバリ等を双眼鏡で

眺め、テトラポット上のダイサギの群れを見ては、「何を考えている

のかしら」とささやき、対岸近くの流れに「カワアイサ♀が現われた」

と言っては歓声を上げ、取水堰に付いたのは12時近くであった。

 取水堰は川幅がぐっと広がり、水深も深く、マガモ・コガモ・カルガ

モ・ヒドリガモ・オオバン等が小さな群れを作っていた。そこから少し

離れたところに、ひときわ大きく太った水鳥が、水面で逆立ちし白い

腹部を残して水中の餌を取っている姿が、皆の目を引いた。

 それも終わり、川面をゆっくり泳ぎ出すと、周りのカモ達とは比べ

物にならない程の大きさだ。「何だろう」「見た事ない鳥だね」「アヒル

より綺麗で大きい」等口々に呟き、図鑑のある人は、ページをめくっ

て比べ始めた。

 「マガンに似ている」「マガンらしい」中には「私はマガンにきめた!

」と言う人も出てきたが、安易に決めない事が大切と促した。

 マガンは、主として北日本の湖沼や内海に飛来し、宮城県の伊豆

沼に大群で越冬する事が知られている。神奈川県では、多摩川、相

模川、酒匂川、に渡来した事はあるが数例の様で、稀と思われる。

翌日、確認するため、日本鳥類保護連盟に元勤められ、現在(県)

自然環境保全センターの坂本堅五氏に写真を見て頂いた。

*(マガンは国の天然記念物。 国・準絶滅危惧種)

カワアイサが現われた

ダイサギの群れ

取水堰にはカモメ類の群れ、カモの仲間も。

丸々と太ったカモ??水中の餌を!みんなの目を引いた。

餌捕りをやめて泳ぎ出す。大きい!目立つ!

浅いようで 立ち上がる。

砂だまりへと歩き出す。

マガンに楽しませてもらった ”けやきの会” の人達。

★ 神秘さや、不思議さに、目を見張る感性が!