所有

　宗教的には所有観念を持つなと言われる。悟りの境地は物欲がないかもしれないが、所有観念を捨てるためには逆にしっかりとした所有観念を確立していなければ正しく捨てられない。
　所有観念がしっかりしていれば自分のものを大切にするし、自分のものを大切にする心が他人の物も大切にできる心を育む。
　自分のものと他人の物を区別できないことが罪を生む。

日本大学

19世紀に創立され、時代とともに様々な学部が増設され現在は日本最大の学生数を持つ総合大学となった。

建築や土木においても多くの人材を輩出している。2017年の一級建築士試験では最大の合格者数を出している。大学というより素晴らしい施設の整った高級な専門学校のようだ。実力も付く。事実卒業して三年目、同級生の一人と国立大学出身の二人の計四人の仲間で一級建築士の試験を受けに行き日大の二人だけが一発合格だった。

私の大叔父は日大の建築課の第一期生だと聞いている。鉄道省の技師、戦後は国鉄を経てスーパーゼネコンに天下りというリッチな人生だった。だから、親の勧めで私も日大に入った訳だが、入学時期が日大闘争のニ三年あとという時期だったからか非常に閉鎖的で闘争を制したという運動部が大きな顔をしていた印象が強い。

どういう経緯か経営陣も運動部出身者が幅をきかせて来て、期が熟して最近の事件のような結果に結びついたのだと思う。経営トップが反社会的勢力との関係が深いと言われている。このようなことがあってはならない。この際、すべての膿を出して創立の精神に立ち返って国の発展と学生の能力の向上に努めてもらい。

父と子

新潟の五頭連峰で5月5日に入山し遭難していた父子が29日遺体で発見された。死因は低体温症。37歳父と6歳の息子小学一年生。
父の無念と後悔。絶対的に父を信じる息子への申し訳なさ。そんなことを思うと涙が出てくる。

自分も息子が小学校低学年のころ二人で海に行って、危険なところに引っ張られるように行ってしまって危うく引き返した経験がある。何か見せてやろうという気持ちだった。不思議な誘惑だった。

5月の新潟の山はまだ雪が残っていて登山道が分かりにくく道に迷いやすい上に登山靴では滑るから危険。