飛鳥への旅

飛鳥万葉を軸に、
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万葉アルバム(明日香):本薬師寺跡

2012年10月18日 | 更新情報
    (写真文書を追加しました)


忘れ草我が紐(ひも)に付く香具山(かぐやま)の
古(ふ)りにし里を忘れむがため
    =巻3-334 大伴旅人=


忘れ草を私の紐(ひも)に付けます。香具山のあるあの懐かしい古里を忘れられるように、という意味。
九州に太宰府の長官として赴任していた大伴旅人が、香具山のある明日香が懐かしくてたまらないので、辛さを忘れられると言う忘れ草を紐に付けて耐え偲んだ。

カンゾウの花
忘れ草は今でいうカンゾウで、中国ではこれを付けていると憂いを忘れるという思想があって、この古事によるもの。

本薬師寺跡は、藤原宮跡の近くにあり、藤原時代は官の大寺のひとつであった。
ここから香具山を近くに望むことができる。

この歌碑は私の好きな作家黒岩重吾の書である。(1986/6)
小さい歌碑だが、可愛い花が添えられていて、なかなか愛着のある歌碑である。


本薬師寺跡の入り口道路脇に建てられている万葉歌碑(2011/11)
25年ぶりに訪ねた際の写真だが、駐車場の前に歌碑があり、本薬師寺跡は駐車場の裏手になる。
以前は風情があった場所に歌碑があったと思うが、現在はまるで風情が感じられない程になってしまい、残念だ。

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