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酒造好適米の最大の出荷県は兵庫県で、全体の27%を占める(19,400トン)。2位新潟県で15%、3位長野県で8%、4位富山県で7%、そしてわが福井県は5位6%と結構健闘している。
有名な山田錦は昭和11年に兵庫県で開発されたものであり、兵庫県下の酒米の8割強を占めている。平成18年で生誕70周年である。
品質のよい清酒を決定する機関は独立行政法人酒類総合研究所の「新酒鑑評会」である。出品区分は山田錦が50%未満の第1部と、50%以上の第2部に分かれる。第1部の出品点数は98あり、うち金賞は21点数であった。これに対して第2部は出品点数921、金賞は236点数であった(いずれも平成16年度)、山田錦の圧勝であることがここで分かる。こうしたこともあって、全国でも山田錦は酒好適米の26%を占めている。
よく地酒が美味いと簡単に言われるが、酒米は兵庫県の山田錦なのである。
食用の米は「うるち米」と呼ばれる。酒米の山田錦はうるち米よりも茎と穂が長い。そのために倒れやすく栽培は難しい。粒も大きく、中央には白い部分(心白=シンパク)があり、これがうま味を作る。酒造米は契約制である。生産者と酒造業者とが高品質・安定供給を契約するのである。村米制度という。とくに灘の酒はこの制度を利用している。兵庫県三木市吉川町長谷には酒造米記念碑がある。
福井の酒は確かにうまい。しかし、それはコシヒカリを用いているからではない(特に高い酒は)。残念ながらこのことを確認しよう。