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オバマ大統領

 この2年近くの長い選挙戦を経て、米国民はバラク・オバマを次期米国大統領に選びました。

 私は2年近く政治空白が生じる米国の大統領選挙のあり方は、これで良いのかと疑問を感じていましたが、今回の選挙戦を見ていて、この様に厳しい選挙戦をくぐり抜けてくるからこそ、力強い、立派な大統領が誕生するのだと感心致しました。

 長くて、厳しい予備選挙の過程で、討論会や政策判断のふるいにかけられて、民主党、共和党それぞれの候補者が一人に絞られます。予備選挙が始まった頃は、民主党はヒラリー・クリントン上院議員、共和党はジュリアーニ前ニューヨーク市長が優勢で、オバマ対マケインの戦いになると予想した人は殆どいなかったのではないでしょうか。

 政治経験が少ないオバマさんが民主党の候補になった最大の要因は、わかり易く明確なメッセージを国民に伝えることができたからであると思います。また、ご自身の生い立ちを踏まえて、寛容と統合を主張したことも大きな要因であると思います。

 私が子供の頃は、バスへの乗車拒否、学校の分離等まだまだ黒人差別が強く、公民権運動を主唱していたマーティン・ルーサー・キング牧師が暗殺されるような時代でした。それから約半世紀で初の黒人大統領が誕生する迄に米国社会は大きく変わってきました。ライス、パウエル現、元国務長官やジェシー・ジャクソン師が喜びの声をあげるのも当然のことでしょう。

ベトナム戦争の英雄のマケインさんが敗れた大きな理由は昨年来の米国の経済不況であると思います。日本以上に米国の国民は、景気や金利の動向に敏感です。それは、レイオフ等の雇用や、貯蓄等の資産運用に直接的に響いてくるからです。景気が悪くなったのは共和党ブッシュ政権によるもので、共和党のマケインさんは経済に弱く、オバマさんの方が主張が明確で景気を良くしてくれるのではないかという期待が、大統領選挙の結果に継がったと考えます。

 今日116日、衆議院本会議で、金融機能強化法等の改正案を可決し、参議院に送付しました。財務金融委員会の委員として1028日から審議に携って参りましたが、参議院で速やかに審議を進め、一日も早く成立させて頂きたいと考えています。

 米国発の国際的な金融危機をくい止めるためにも、また、我が国の経済を建て直すためにも、国民生活が第一であるという意識で、前向きで建設的な国会の迅速な対応が求められています。 

 オバマさんは来年120日の就任に向けて、政権移行チームを発足させます。どの様な対日政策をとっていくのかまだわかりませんが、日米間の良好な関係が維持されるよう、我が国としてもしっかりとした外交政策を固めていく必要があります。

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