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酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

高千穂・阿蘇1泊旅行②〔高千穂「旅館 神仙」編〕

2021年02月08日 | 旅行記

今回の旅でお世話になるのは、高千穂を代表する宿、「旅館 神仙」です。

「神仙」は、部屋のタイプによって、「本館」、「離れ 神呂木の庄」、「別邸 神庭」の3つのエリアに分かれていますが、私たちは「離れ 神呂木の庄」に泊まります。

(「神呂木の庄」エリアの玄関です。)

ところで、「神庭」は「こうにわ」で、天岩戸神社の神楽殿で勉強した通り、夜神楽の舞台となる、彫り物(えりもの)で四方を囲まれた高天原を表しますが、「神呂木の庄」とは何か。

「神呂木」は「かむろぎ」で、昔、神の山とされていた神呂木山のある地域を「神呂木の里」、後に「興梠(こうろぎ)の里」と呼ぶ、つまり、高千穂・五ヶ瀬・阿蘇などで見られる珍しい姓の「興梠」のルーツという由緒だと思います。(神呂木は男神の総称でもあるようです。)

「神呂木の庄」エリアの玄関を入ると、離れが5棟あります。

そのうちの1棟「蓬莱」が私たちの離れ。

チェックイン、チェックアウトなどは全て部屋で行いますので、旅館の方以外は誰とも会うことはありません。

(ウエルカムスイーツは、抹茶と和菓子。)

部屋にある飲み物などは全てフリーです。

(宮崎名物「きんかんたまたま」がありました。金柑とは思えない甘さでした。)

ミネラルウォーターは「神仙水」というオリジナルのようで、デトックス効果があると書かれています。

部屋の間取りは、使いやすい広いワンルーム。

(写真に写っていない手前壁面にクローゼット、テレビ、水回りが並んでいます。)

洗面所からシャワールームを通って風呂につながっています。

こちらが半露天風呂。

(ラジウム温泉が24時間かけ流されています。)

庭・ウッドテラスに面している引き窓をそれぞれ閉めると、内風呂にもなります。

(滞在中は快晴で暖かかったので、ずっとフルオープンで温泉に浸かっていました。)

ウッドテラスも気持ちよく、巨石を配した庭と高千穂の抜けるような青空を見ながら少し体が冷えたら温泉に浸かるという贅沢三昧です。

ウッドテラスからの景色はこんな感じです。

最近はガーデニングを休止していますが、庭仕事に苦労した体験から、こちらの庭は手入れに手間を惜しんでいないことが分かりますし、何と言っても巨石をこれだけ配しているのは、離れタイプでもなかなか見ません。

(手前、五葉松だと思いますが、松の姿がとてもいい。実際の坪数以上に広く奥行きを感じさせる、植物と石の配置の妙。)

宮崎、高千穂と言えば、食も楽しみです。

今回の食事のプランは、「平家キャビア」と「高千穂牛」のプランにしました。

(ネットより拝借。宮崎県椎葉村の、その名も「平家キャビア」。)

幻の和牛と言われている「尾崎牛」をいただくワンランク上のプランもあります。

(サシがすごい。融点28度!? )

「神仙」では「平家キャビア」をオリジナルブランド「神仙キャビア」で出しているようです。

(鮎は「神仙スタッフが五ヶ瀬がで釣って来た」ってすごいですね。今回、鮎はノータッチです。)

今回は、この「神仙キャビア」を、昨年の正月に食べた「宮崎キャビア1983」と食べ比べてみよう、というお楽しみです。

 

落ち着いたところで、敷地内の「鬼八の森」という庭園エリアを散策してみることに。

その名の通り、「鬼八伝説」関係です。三毛入野命に退治された鬼八は胴・手足・首とバラバラに埋葬されましたが、その「胴塚」がこの庭園内にあります。

(鬼八の胴塚は、写真のフレーム外、この左の巨石の少し上にひっそりとあります。)

小ぢんまりした庭園ですが、高低があり、一番高い場所からは、「別邸 神庭」の建物を見下ろせます。

(中央の2階建ての大きな民家のような建物が「別邸 神庭」。)

ここ「神庭」の1階は個室の食事処にもなっています。

庭園の散策もすぐに終わって、別棟のお土産物屋で「神仙」オリジナルのものを何品か購入。

(お米、柚子胡椒、お茶など。)

 

さて、離れに戻って、温泉に浸かったり、のんびりと過ごして、そろそろ食事の時刻です。

食事処は2棟あります。「神呂木の庄」の玄関すぐにある「迎賓館 蔵」(鳳凰殿・清涼殿・瑞光殿の3室)、先程の「別邸 神庭」(桜・椿・桃・楓の4室)。私たちの夕食場所は「神庭」です。

お品書き。

食前酒は、灘の日本酒「福壽」です。

そして、さっそく登場、「神仙キャビア」です。

(一口パンケーキとバター(エシレバターかな)。)

記念にアップで撮っておきます。(笑)

産地ならではのフレッシュキャビアとのことで、塩はかなり薄いそうです。

(実際に見ると、もっと黒光りしていて美しい印象です。)

パンケーキにバターとキャビアを乗せていただきます。

(ちょっと雑になってしまいました。(笑))

食べた感想です。まずは、間違いなく雰囲気に酔えます(笑)。お味の方は、このバターが美味しすぎるのと、キャビアがフレッシュ重視で塩控えめということで、ちょっとバターに押され気味、というのが正直なところ。

それでも妻と「キャビアのプランにして良かったね。」と意見が一致する豊かな経験をさせてくれる一品でした。

■先附:季節野菜の酒盗和え、さざえ磯焼き、金柑甘露煮、アスパラ豆腐、菜の花とこのしろ酢味噌掛け

さざえが柔らかくていい味が付いています。季節の野菜の酒盗和えは初めての組み合わせですが、これは絶好の酒の肴です。

菜の花とこのしろの酢味噌掛けもアスパラ豆腐も❝春を先取り❞という感じで楽しいです。

「これは日本酒だなぁ。」と思っていると、今回の宿泊特典で付いている「かっぽ酒」がタイミング良く出てきました。

(熱燗2合入り。なかなか豪快な登場です。アルミホイルで包まれた部分は火にかけられて熱くなっているとのこと。)

かっぽ酒は、こちらでは夜神楽の時に振る舞われるそうです。(注ぐ時に「かぽかぽ」と音がするから「かっぽ酒」と言う説もあるとか。)

(黄色点線で囲んだ竹の突起は何?)

この竹の酒器の底に、5cmくらいの突起が切られずに残っています。テーブルに置くことができないので、「飲み干さないと置けないという趣旨ですか?」と旅館の方に訊いてみると、「いえ、地面に刺したりして安定させるための突起です。ここではテーブルの端に置いていただくといいと思います。」とのこと。

先附の一品一品がかっぽ酒によく合います。うまい!

■吸物:かに真蒸(しんじょ)、松茸

(器が素敵です。)

かっぽ酒でやや飛ばし過ぎたところ、上質な吸物で程良い酔い覚ましとなります。(笑)

■造里:伊勢海老、鯛、間八

宮崎県も伊勢海老の産地で、県内各地で❝伊勢海老祭り❞が開かれます。ゆず(かぼすではないと思います)を醤油に絞っていただきました。最高です。

■煮物:かぶ含め煮、湯葉、海老

(この器もとても素敵です。蓋をした姿も見事でした。)

このかぶが感動の美味しさ。コースの最後に料理長がご挨拶に来られましたが、思わず「かぶが最高でした。」と感想を言いました。(他にも褒めどころはたくさんあるのに。(笑))

■焼物:高千穂牛ステーキ

上質の赤身です。写真で見た尾崎牛はかなりの霜降りでしたので、私たちとしては結果的に高千穂牛で良かったです。高千穂牛、さすが日本一の和牛、美味しいです。

■小鉢:たまたま金柑と生ハム奉書巻

金柑と生ハムの組み合わせ、ステーキの後に口をスッキリさせてくれる爽やかさ、相性抜群です。

■揚物:車海老、くわい

(添えられているのはゆず塩。)

サックサクの天ぷら、最高でした。油の重さを全く感じませんが、何の油で揚げているのだろう。

■食事:五ヶ瀬ひのひかり、香物、赤だし

五ヶ瀬のひのひかりは、気持ち小粒のような気がしますが、甘さを感じるもっちりめのお米で、個人的には好みです。

■デザート:ゆずゼリー

蓋に残っている果肉をギューッと搾っていただきます。もう1個食べたくなる美味しさです。

 

❝農業王国❞宮崎の面目躍如となる最高の素材を、五感で味わえるように仕立てる料理人の腕、大満足の夕食でした。ごちそうさまでした。

 

離れに戻ると、夜食用にふかし芋が置かれていました。

確か、宮崎県はブランドさつま芋を産していると聞いた記憶があります。このさつま芋がそれかは分かりませんが、美味しかったですねぇ。

そして、就寝前に何度か温泉に入って、今日の10000歩超の歩きで痛くなった脚をマッサージ。(笑)

(温泉内のライトは色が変化します。(笑))

久々の日本酒2合のほろ酔いも手伝って、熟睡となりました。

 

翌朝、6時頃。空にはまだ月が浮かんでいます。

お願いしておいた朝刊は宮崎日日新聞。

(今年は鳥インフルも猛威を振るっています。)

旅先で地方紙を読むのは楽しいですね。

 

朝食は、夕食の食事処と変わって、離れのある「神呂木の庄」の玄関すぐ近くの「迎賓館 蔵」の1室「鳳凰殿」です。

(手前の枝垂れ梅が満開になると素晴らしいでしょうね。)

「鳳凰殿」は6人でも余裕の部屋、豪華な折り上げ天井と、壁に掛けられた椿の絵が印象的です。

(最上級の折り上げ天井で「格天井」(ごうてんじょう)って言うそうです。鳳凰が舞っています。)

この椿の絵がとても良かったです。

(奈良の白毫寺(びゃくごうじ)の「五色散り椿」だろうか。)

朝食です。

旅館の方が「飛来幸(ひらこ)地鶏」の卵(卵かけごはん)を勧めてくれました。

(宮崎県の内陸の小林市で育てた名古屋コーチン種の地鶏だそうです。)

「これはお願いするしかない。」ということで、1個200円の卵が登場。

(何ときれいな殻か。)

割ってみました。

(照明の加減かもしれませんが、白身の色が濃いですね。)

卵かけごはんをより美味しくするコツは、卵をかき混ぜずにそのままご飯に乗せてから黄身を軽く切って、専用の醤油をお好みでかけていただく、とのこと。(その通りやってみました。すごく美味しかったです。)

蒸し豆腐は粗塩でいただきます。

このカレイの西京漬けが絶品でした。

(ひょうたん型の漬物は何だろうと思ったら、ひょうたんだそうです。(笑))

宮崎の自慢の野菜を蒸し野菜で(ごまだれで)いただきます。

(宮崎の野菜、やっぱり最高です!)

コーヒーと果物でゆっくりと。

豪華な部屋でゆったりと、地元の旬の素材が並んだ朝食、朝から宮崎、高千穂を堪能させていただきました。ごちそうさまでした。

 

今日も快晴です。

(日が昇って、月は見えなくなりました。)

チェックアウトは11時ですので、最後まで温泉を楽しみました。

「鳳凰殿」の絵の椿も美しかったですが、庭の椿も今が見頃の美しさ。

蕾も撮ってみました。

(高い枝に付いた蕾、外の景色が見えました。)

楽しい時間はあっという間に過ぎ、チェックアウトです。

駐車場まで女将さんや宿のみなさんがお見送りに出てくださいました。

女将さんからお土産をいただきました。

左はおみくじ付きの開運干支あめ(大吉でした(笑))、右は「神仙」の高級茶と「みやざき茶」。

「みやざき茶」は県産茶のティーバッグ10個入り、宮崎県に宿泊した県外の方に「宮崎県茶業協会」からもれなくプレゼントされるキャンペーン期間中とのことです。

 

思い出の地、高千穂への再訪は、最高のおもてなしの「旅館 神仙」のおかげで素晴らしいものとなりました。

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