mo-diary

酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

小豆島「海音真理」一泊旅行②〔「海音真理」編〕

2023年03月22日 | 旅行記

休前日はもちろん平日でもほぼほぼ空室がない超予約困難宿「海音真理」(うみおとまり)。島の素材を使った「オリーブ会席」や部屋からの眺望などが人気です。ジョウコウジサクラが満開になる3月中旬の土曜日一泊のキャンセル待ちをしたのが確か昨年の11月頃だったか、ラッキーにも予約することができました。

「海音真理」に到着です。

(さすが石とともに歴史を刻んできた小豆島の宿です、石材がふんだんに使われています。)

食事処と4つの客室が入っている本館棟。

(駐車場にはまだ車は停まっていません。どうやら一番乗りのようです。)

後程タブレットで見た宿の紹介によると、「母から受け継いだ民宿を礎に、『島宿真理』を営んで早20年。その別邸となるこの『海音真理』の構想は、10年前より温め続け、『島宿真理』とは魅力を違えた、島を伝える新たな宿として、2019年春にオープンしました。」とのこと。

「島宿真理」・「海音真理」の「真理」は、宿の主のお母さま「真渡里枝」さんの名に由来するようです。客室は全6室(離れ2棟、本館4室)。その客室の名が「さ」「と」「え」「の」「ゆ」「め」+「の音」。

(客室に置かれているタブレットの画面より。)

今回予約したのは離れ「『さ』の音」。

(鍵のホルダーがでかい!(笑))

離れに入って一旦落ち着いた後に外に回って撮った「さの音」の全景です。

(1棟向こうは離れ「との音」。本館棟との位置関係は、写真の左フレーム外に本館棟が建っています。)

それでは改めて離れ「さの音」の紹介を。再びタブレットによると、「小豆島産オリーブオイルを堪能できる食事や、島の石や木などの根源的な素材を用いたモダンな室礼、程よい心地よさを感じるもてなしなど、新たな表現へのチャレンジを試みている宿です。」とのことで、離れのアプローチにも立派な石材が。

(何か落ち着きます。)

部屋に入ると、巨大な提灯が目を引くリビング。

(大開口の窓の外、石垣の下は浜辺で、波の心地よい音が静かに絶え間なく聞こえてきます。)

テラスからの景色。

(おそらく南向きですので、向こうの陸地は四国(香川県)。大きな船が瀬戸内海を行き交っているのが遠くに見えます。)

リビングと組木細工のパーテーションで区切られた寝室。

(一段上がった畳台の上にセミダブルサイズのマットレスがツインで。)

ちなみに、タブレット掲載の「さの音」の部屋の写真です。

(タブレットの画面の写メなので画質が荒いですが、部屋の様子がよく分かります。)

そしてお風呂です。

(細かいタイルが美しい。)

「海音真理」の湯は温泉ではありませんが、肌当たりやしっとり感などは温泉かと思うほど。それもそのはず、湯は、少し離れた所に建つ「島宿真理」にある自家源泉「里枝温泉」の温泉と、ここ「海音真理」敷地内の地下水をブレンドした特別な湯。(❝温泉❞と言ってもいいと思う湯のクオリティです。)

そんな湯に浸かりながら、この景色を楽しみます。

(湯面が光って見えませんが、湯舟の底に敷いてある石は当地(堀越)の浜辺の石。)

「さぬきの酒風呂」ということで、入浴剤として使う日本酒が置かれています。

(香川県観音寺市の「川鶴酒造」の地酒と書かれています。滞在中にやってみましたが、確かに肌がよりしっとりするような気がしました、、、何かもったいない気もしました。(笑))

シャンプー・ソープなどはオリーブオイル系。

アメニティもオリーブオイル系。

(大阪でもよく耳にする「井上誠耕園」の製品。)

シャワー設備は、オーバーヘッドシャワーと普通のシャワーヘッドの2つ。

(オーバーヘッドシャワー、湯が出始めるまでは要注意。水を浴びることになります。滞在中何度か冷水を浴びました。(笑))

そして、シャワーヘッドはウルトラファインバブルの「ミラブル」。

(「志摩観光ホテル ザ ベイスイート」のシャワーヘッドはリファでしたが、ここはミラブル。「なぜミラブル?」と思ったら、製造元のサイエンス社が2017年に小豆島に「サイエンス香川工場」を開設したので、その関係かもしれません。)

冷蔵庫の中。下段は有料ですが、上段の「水」と「香草茶」は無料。

(「水」は地下水と温泉水の混合、「香草茶」はレモングラスのお茶。冷蔵庫の上には❝真水❞も備えられています。)

有料の飲み物は小豆島産がずらり。

(右の赤とオレンジのきれいなラベルは、小豆島の地ビール「まめまめびーる」のひとつ、レッドエールの「あかまめまめ」。)

そんなこんなで部屋の探検もひと段落した頃に、宿の方がウエルカムスイーツを持って来てくれました。

(スイーツにはオリーブオイルがかけられています。「ミッション種」のオイル。全くクセがありません。)

宿の方から、夜のツアー「静かなる光と祈りのミニツアー」の説明と参加意向の確認がありました。

(無料のツアーです。手前の「小豆島の波おと」というお菓子など、置き菓子が全部美味しかった!)

「静かなる光と祈りのミニツアー」の説明書きにはこうあります。「しんと暗い夜の遍路道を登っていくと広がる、ささやかな島夜景と満点の星を堪能して、小豆島霊場・第二番の碁石山へ参拝いたします。人生の荒波を切ってくださるという、ご本尊・浪切不動明王が奉られた、神秘的な岩屋の本堂で、それぞれの想いを胸にお祈りください。」

宿の方によると、21時にマイクロバスで出発、1時間程度のツアーなのですが、夕食が19:30スタートの私たちは、コース最後のデザートはツアーから帰って部屋でいただくことになります。一瞬迷いながらも、せっかくなので「参加」でお願いしましたが、これが大正解。すごく良かったです。(レポートはこの記事の後半で。)

すっかり落ち着きました。湯に何度か浸かったり、波の音を聞きながらソファやベッドでのんびり過ごします。外はそろそろ日没です。

(雲が晴れてきました。)

テラスの灯りが旅の雰囲気を増してくれます。

(空気は冷たいですが、波の音が優しくて、超リラックスできます。)

夕食の時刻となりました。本館棟に向かいます。

(実は、細工ガラスのパーテーションはお手洗いの入口なのですが、石とガラスと木と提灯がいい感じです。)

厨房(オープンキッチン)が見えるカウンター席に案内されました。席に着くと、夕食の献立表を探しますが見当たりません。その代わり、目の前の石のスタンドにセットされた「オリーブ会席」が表紙になったカードの束が目に留まります。

(「小豆島の農園から取り揃えた高品質なエキストラバージンオリーブオイルを、旬の素材と合わせてご堪能いただきます。島の香りを、どうぞお愉しみください。」とあります。)

タブレットによると、数種類のオリーブオイルを料理とマリアージュしていただくようです。

(タブレットの画面より。)

献立表の代わりに、この石のスタンドのカードを料理ごとにページをめくるように変えていくという趣向です。それではコースのスタートです。

■セロリのジュースにゆずオリーブオイル

旬の香川県産のセロリに、島の文旦(柑橘)を合わせたジュース。

(オイルはオリーブの果実と柚子の皮を一緒に搾ったフレーバーオイル。文旦を合わせているためか、セロリが得意でない私でも美味しくいただけました。)

■朝採れアスパラガスそのまんま

(アスパラとオリーブオイルは同じ農園「高尾農園」産。)

ドーンと超立派なアスパラが生で登場。(笑)

(小豆島産のアスパラ「さぬきのめざめ」だそうです。こんな立派なアスパラは初めて見ました。家庭菜園でアスパラを育てたことがありますが、どうやったらこんなのが収穫できるのか、驚きです。)

てっきり調理前の❝素材見せ❞かと思ったら、「そのままどうぞ!」とのこと。「えっ、アスパラって生で食べられるの?」と一瞬ためらいますが、これがうまい! コース冒頭からちょっと衝撃的です。

ここで注文していた飲み物が登場。先程部屋の冷蔵庫で見た「小豆島まめまめびーる」の「あかまめまめ」にしました。(笑)

(これはうまそう。)

後で「小豆島まめまめびーる」のサイトを見てみると、地ビールへの思いが溢れていました。大胆に要約すると、「島の素材を活かし、島で飲む瞬間を想い、小豆島の『地』ビールを探求する」。ということは、今私は最高のシチュエーションで飲んでいることになります。(笑)

■自家製オリーブ新漬、姫栄螺(ひめさざえ)の含め煮、たけのこ芋とオリーブのコロッケ、かんぱち味噌漬、中海老、南瓜寄せ(バターこんぶ)、オリーブ地鶏のオイル蒸し

宿の主は器にもこだわりがあって全国の焼物を集めているそうです。器と料理のコラボが美しいので、❝一列❞ずつ撮っておきます。

手前から、中海老、南瓜寄せ、たけのこ芋とオリーブのコロッケ、姫栄螺の含め煮。

(コロッケはほろ苦くて大人の味。)

手前から、オリーブ地鶏のオイル蒸し、かんぱち味噌漬、自家製オリーブ新漬。

(オリーブの新漬、よくある瓶詰めのオリーブとは全く違います。美味しい!)

■鯛の潮仕立て 豆腐真薯

潮汁にオリーブオイルを数滴たらして仕上げです。「立ち上る風味を楽しんでください。」とのこと。

(2023年の新搾りのオイルですね。)

宿の方が数滴オイルをたらしてくれます、、、確かに、いい香りがします。

(オリーブオイルの使い方、楽しみ方、実は幅広いということを実感します。)

■春の造り 島野菜 青竹盛り

青竹に盛り付けられた瀬戸内の春の魚の数々。宿の方曰く、「瀬戸内はどうしても❝白い❞魚が多くなります。」とのこと。

(手前の野菜も立派。刺身を造っている包丁さばきも目の前で見ていただけに、一層食欲が刺激されます。)

刺身につけるものは4種類。

右から次の4種類です。

 ・島粒醤:醤油諸味(もろみ)に粒荒大豆を加えた特製
 ・生あげ:島の木桶仕込み火入れ前の生醤油
 ・島三塩:小豆島・家島・淡路島のブレンド
 ・オイル:オーガニックオリーブオイル

島粒醤に大豆を加えるのは食感を出すため。生あげ(生醤油)は「海音真理」の刺身専用に作ってもらったもの。通常の生醤油だと❝強過ぎる❞ので、白身の刺身に合うように特別に優しい仕上げにしてもらっているとのこと。

オリーブオイルはこちらの一本。

魚は4種類。コモンフグ。

(柔らかいけどもちっとした食感。味わいは普通のふぐよりも濃厚な気がします。)

ニシ貝(アカニシ貝)。

(この貝の形・色、見たことはあるような気がしますが、食べるのは初めてかも。)

ヒラメ。

コチ。

4種の魚につけるのも4種類、途中で何が何やら状態になりましたが(笑)、やはり醤油系の2種類(島粒醤、生あげ)がいい感じでした。オイルの方は塩とセットでいただくとバッチリでした。

■平貝の生素麺 島海苔つゆ

オイルの方はこちら。

(「コロネイキ種」のオイル。コクと渋みが特徴とのこと。二日目に立ち寄った「道の駅小豆島オリーブ公園」のショップで一番値段が高いオイルを探してみたところ(笑)、これでした。)

小豆島の生素麺を食べてみたかったので、嬉しい一品です。

(そば猪口が粋ですね。)

薬味と生素麺の間に平貝(タイラガイ)が敷かれています。

(少し縁に焼き色が見えるのが平貝。「タイラギ」という名の方が通るかも。)

温かいつゆの底に黒く見えるのが小豆島産の海苔。

(先日大阪の「万博記念公園」の散策途中で買った小豆島産の海苔の佃煮が美味しかったことを思い出します。)

ちょっと出遅れましたが、ここで飲み物を日本酒に。小豆島唯一の酒蔵「森國酒造」の「小豆島にオリーブの実のなるころ...-さぬきオリーブ酵母仕込み-」。

(「森國酒造」の情報も小豆島出身の同僚からの情報です。ありがとうございました!)

猪口を選ぶことができますが、石の産地小豆島から「菊紋石」をイメージして、この猪口にしてみました。

(かなり気に入りました。可能ならお買取りしたいくらいです。(笑))

宿の方からの情報、「森國酒造さんの酒瓶は透明なんです。」、、、なるほど、お酒の名前の札がかかっていなかったら、ただの瓶ですね。(笑)

(小豆島の美しい海のイメージがします。)

■オリーブ牛の炭火焼 自家製オリーブ三昧

後程「静かなる光と祈りのミニツアー」で誕生秘話(?)を教えてもらうことになる「オリーブ牛」。

(「オリーブ塩」、「オリーブぽん酢」、「花醤ソース」(オリーブの花酵母で醸した醤油で果実を炊いたもの)でいただきます。)

オリーブ牛をアップで。

(赤身でめちゃウマ。オリーブ牛、大ヒットしているのも納得です。野菜もうまい。特に玉ねぎが甘くて最高です。半玉くらい食べたい。(笑))

■オリーブオイルとローズマリーのソルベ

箸休めです。オリーブオイルがミルクソルベの中で凍っています。

(少し黄色く見えるのが凍ったオイル。口に入れると溶けだしてオイルを感じることができる、楽しくて美味しい一品。)

■讃岐でんぷく 蕪蒸し

国内で2ヶ所(ここ(香川県・岡山県の瀬戸内海)と九州の有明海)だけで漁獲が許されている「ナシフグ」。ご当地での名前が「讃岐でんぷく」、、、❝幻の小ふぐ❞だとか。

(蕪蒸しの下に敷かれているのは、オリーブエッグの茶碗蒸し。底に「讃岐でんぷく」の食べ応えのある身がありましたが、これはうまいですね。ふぐとは思えないコクのある白身でした。)

■海音寿司

左の小鉢の蒸し寿司はゲタ(シタビラメ)。白身の握りはカンパチ、ヒラメ。艶っとしているのはオリーブオイルを塗ってあるからです。真ん中の巻物は佃煮の海苔巻き。

(おかわりしたい美味しさです。(笑))

味噌汁は刺身でも出たコチ。

(熱が入るとコチの身がホロッとしてまた格別。)

この後は、コース最後のデザートとなりますが、「静かなる光と祈りのミニツアー」への出発時刻が近づいて来ましたので、ここで「オリーブ会席」は中締め(笑)。今日のコースで出てきたオリーブオイル、勢揃いです。

(いい景色です。)

オリーブオイルには詳しくありませんが、様々な料理に合わせることができ、時に香りの主役になり、時に料理に一味奥行きを持たせて味わいを引き立てる名脇役になる、素晴らしい食品ということを知りました。自宅ではとてもこれだけの種類を使いこなすことができませんので、いつかまた季節を変えて「海音真理」を再訪したい気持ちになりました。

では、宿の方曰く「主の想いが詰まったマニアックなツアーですが、みなさん喜ばれます。」という「静かなる光と祈りのミニツアー」へ出発です。

21時、「海音真理」からのツアー参加は私たちを含めて3組6名。宿の主が運転するマイクロバスで出発です。

(ブレブレの写メ。(笑) 夜、山道に入って行くと、イノシシやタヌキなど獣たちと出会うそうです。)

途中、「島宿真理」に寄ってツアー参加者をピックアップしますが、ここからの合流客はなし。ということで、今晩の「静かなる光と祈りのミニツアー」は3組6名で確定。

(「島宿真理」の夕食は「醤油会席」だとか。興味津々です。)

ツアーではまずは「醤の郷」の「マルキン醤油」の蔵の横で停車して、主の話を聴きます。

(「醤の郷」の醤油蔵が並ぶメインの通りではないでしょうか。夜とはいえ、訪れることができて良かったです。)

主の話は、小豆島の代表的な産業の歴史や今について。とても勉強になりましたので、長くなりますが、記事に残しておこうと思います。

■醤油■

・戦後70年で醤油づくりは木桶からタンク(金属)に変わっていった。それはすなわち醤油の作り方そのものが変わったということ。
・日本に現存する木桶は約2000。その半分以上をマルキン醤油さんが持っている。ちなみに、醤油の生産量は、1位はご存知キッコーマンさん、マルキンさんは5位で、木桶仕込み醤油メーカーではトップ。
・小豆島の醤油づくりの歴史は400年と言われているが、その前は塩作りが中心、小麦粉も海運で大量に入ってくることから素麺も作るようになった。塩、醤油、素麺という小豆島の地場産業は歴史でつながっている。
・(マルキン醤油の蔵の)土塀や木の壁にも無数に付いているが、道路の手すりの黒いのも菌。醤油は菌が作る食品で、麹菌・乳酸菌・酵母菌のバランスで味が決まる。蔵が違えばもちろん、同じ蔵でも北側と南側の木桶で醤油の味が違う。木桶の醤油づくりは人が手をかけるが味は菌のバランスが決めるので、人は介入できない。出来たとこ勝負が木桶の醤油。一方、タンクの醤油は人が菌と温度をコントロールして同じ味を大量生産できる。木桶とタンクではもはや別物と思ってもいい。
・佃煮も名産。元々は、芋の栽培が盛んだったが、ツルを捨てるのがもったいないということで、醤油で煮て食べたことが佃煮の始まり。

■素麺■

・素麵は日本各地で作られるが、小豆島の素麺の特徴はゴマ油を使うこと。ゴマ油を使うと酸化しにくくなり、仕上がりが美しい素麺となる。
・素麺は食べるのは夏だが、作るのは冬。寒いほどに美味しくなる。冬場だけでは生産が追い付かないので、それ以外の季節にも作るが、気温が低い夜の時間帯に作る。夜なべのきつい仕事。

■オリーブ■

・そして、今や小豆島と言えばオリーブ。オリーブは元からあったわけではなく、明治政府の産業振興の政策で、国内で実験的に3ヶ所で試験栽培が始まった。鹿児島県、三重県、香川県(小豆島)。結局、収穫までたどり着くことができたのが小豆島だけだった。
・最初は、みかん農家が畑の片隅で栽培していたマイナーな作物だったが、(オリーブオイルが)贈答品として喜ばれ一定の需要があったことから、みかん農家が細々と作り続けたことが小豆島のオリーブ栽培が存続した理由。
・そうこうしているうちに、ここ10年でオリーブの単価が10倍になり、それにつれ、みかん畑はオリーブ畑に置き換わっていった。
・当初オリーブオイルを搾った後の実のカスは使い道がなく廃棄されていた。その頃、香川県のブランド牛「讃岐牛」を出していたが、全く売れず。石井さんという方が肉質改善のためのオレイン酸を豊富に含んだオリーブオイルの搾りカスを牛に食べさせたところ、非常に美味しい肉質となり、「オリーブ牛」としてブランド化、大ヒット。今や、搾りカスが小豆島産のオリーブでは全然足りないため、海外からカスを輸入している状態。(笑)

■小豆島の今■

・小豆島はこのように地場産業がたくさんあるため、現在、Iターン・Uターンなど移住者が増加中で住居不足(空き家リノベも追い付かない)。
・自治体も子育て・地域医療・産業振興の支援などを展開。その原動力は小豆島町長塩田氏。塩田氏は例の元局長村木さんの厚労省時代の上司で、早々に故郷の小豆島町に戻り町長となり大胆な施策を推進。例えば、小豆島町で9年間働けば奨学金の返済免除など。

再びマイクロバスは走り出し、10分程走ったところで、小豆島霊場第二番の「碁石山」に到着。

(21時過ぎの寺院。ツアーじゃなかったら怖すぎです。(笑))

上の写真の左上に参道が続いています。主が懐中電灯で足元を照らしながら慎重に石段を上って行きます。本堂への石段はまだ続きますが、このあたりが一番高い地点で、鳥居があります。

(妻撮影。この鳥居をくぐって続く石段は❝本線❞ではなく❝支線❞。)

昼間だとここは人気の絶景ポイント。こんな景色が眼下に広がります。

(ネットより拝借。)

眼下に広がる街(集落)が「内海(うちのみ)湾」を囲むように広がっています。そして、主が石段の電灯を消すと、こんな夜景が広がります!

(これは美しい! ツアー参加者全員が思わず「うわ~っ。」と感嘆。)

視線を振って、もう少し広域を撮ると、これまた絶景!

(写メでもこの美しさですが、実際に見ると、感動の景色です。)

妻撮影の一枚。

(星空の広がりも感じられます。実際には満点の星空。オリオン座、北斗七星などもクリアに見えます。ちなみに、昨晩は雨でこのツアーは中止だったとか。)

この夜景絶景ポイントから石段を下りて行くと碁石山の山門に到着。

(木戸を開けて中に入らせていただきます。)

暗くて全容が分かりませんが、岩の洞窟のような中に祭壇が設けられています。

(この賽銭箱の向こう側にも入らせいただき、ご本尊を間近で拝むことができました。)

護摩祈祷をお願いすることができ、住職が昼間はずっと火を焚いて祈祷をしているため、岩の天井や屋根は煤で真っ黒。(夜だと黒さが分かりづらかったですが。)

御朱印もあるようです。

(人生の荒波を断ち切ってくれる「浪切不動」様の御朱印。一応御朱印帳を持参していましたが、もちろん営業時間外で、お賽銭を入れてお参りのみさせていただきました。)

来た道(石段)を戻って、出発地点に戻って来ました。最後に弘法大師さまにお参りします。

(妻撮影。)

妻も私も大満足の「静かなる光と祈りのミニツアー」でした。これは絶対おススメです。「海音真理」に戻って来ました。

(時刻は22:10。)

宿の方が迎えてくれて、「すぐにお部屋にデザートとお夜食をお持ちします。」とのこと。

■島苺のレアチーズ

今が旬の小豆島産「女峰いちご」を使ったレアチーズケーキとそのソース。オイルはまろやかな「ルッカ種」。

(ツアー帰りの遅い夜のデザート。充実感と背徳感で美味しさ倍増。(笑))

■お夜食 焼おむすび茶漬け

(焼かれた醤油の香ばしい香りと、塩昆布の具合が絶妙で、そのままでも絶品。1/3程残したところでお茶漬けで味変を。)

そして、「オリーブ会席」のカードの束が栞のようにまとめられて添えられていました。

(デザートと夜食のカードは自分で綴じ込みました。いい思い出になります。)

夜の「海音真理」。海から見るとどんな景色か、タブレットに写真がありましたので、画面を写メしました。

(夜か夜明け前か分かりませんが、こんな風に見えるのですね。湾処(わんど)のように穏やかな海だからこその、この立地。)

ツアーの余韻を感じながらの会席の最後の仕上げ。その後は湯に浸かって冷えた体を温めて就寝。最高の一日でした。

 

翌朝。快晴です!

(今日の立ち寄りスポットは晴ているのといないのとでは映え方が全く違うのでラッキーです。)

四国(香川県)も昨日よりもよりクリアに見えるような気がします。

(ちょっとズームしています。)

朝食の時刻となりましたので本館棟へ。

(「さの音」の玄関の飾り窓から本館棟を望む。(笑))

昨晩と同じ食事処です。

(さて、どんな席に案内されるか、楽しみです。)

案内されたのはテーブル席で、窓から本館棟の共用テラス越しに海が見えるいい席でした。「嶋の朝ごはん」というカードが石のスタンドにセットされました。

(「嶋の朝ごはん」のカードは3つ折りタイプ。(笑))

オリーブオイルの解説はありませんでしたが、醤油やつまようじと同じトレーに当たり前のようにオイル瓶。

(早摘み。「ルッカ種」は昨晩のデザートでも使われていたまろやかなオイル。)

メインの大盆が来ました。

(どれも美味しそうです。豆腐は「嶋豆腐」という地元産。オイルをしっかりかけていただきました。特に興味があるのが一番手前の「てんぐにし貝の時雨煮」(昨晩のニシ貝とは別物)。)

目覚めのジュースは「赤」と「黄」の2種類から選びます。

(赤:ビーツ、ブルーベリー、みかん、黄:レモン、ネーブル、生姜。)

「地魚の炭火焼」は、昨晩の蒸し寿司でも登場したゲタ(シタビラメ)。

(「遠くへ行きたい」で土井善晴さんが小豆島を訪ねた回のワンシーンで干物づくりの回転台で回っていた魚がゲタ(シタビラメ)だったことを思い出しました。ゲタは小豆島の名産ということですね。)

「オリーブ牛と大根の炊いたん」。

(オリーブ牛、煮てもうまい。さっぱりした赤身がここでも生きます。)

宿の方が「ご飯のおかわりもありますのでどうぞ。」と勧めていただきましたが、土鍋のご飯、完食でした。(笑)

ごちそうさまの後はちょっと浜辺の方に出てみます。

(食事処に続く短い廊下には作り付けの本棚とご当地の書籍。机で読書もできるようです。連泊して❝島時間❞を過ごすのもいいですね。)

外は朝の爽やかな空気。

(本館棟の部屋からの眺望も良さそうです。)

離れの一番端まで来てみました。

(それにしても立派な石垣です。さすが小豆島の宿。)

外から離れに戻ってまったりしていると、太陽も結構昇ってきました。

(時間が進むと海面のキラキラ度が増してきます。)

海がきれい!

(小豆島、いいところです。窓を開け放つにはまだちょっと肌寒いので、一日中開け放っても気持ちのいい季節に連泊、、、って最高でしょうね。(笑))

さて、名残惜しいですが、チェックアウトの時刻(12時)近くとなりました。チェックアウトはもう1棟の建物、売店も入っている「三風舎」(さんぷうしゃ)で。

(主がセレクトした全国の器や、小豆島の醤油、素麺などを売っています。)

もちろん、「オリーブ会席」で使われたオリーブオイルたちもお買い上げを待っています。

(オリーブオイルに詳しい人ならワクワクしながら選ぶのでしょうけど、私たちは買っても持て余すだけなので、「昨晩食べたね。」のみの確認だけです。(笑))

チェックアウトも終え、出発です。駐車場には私たちのレンタカーだけ。今日の運転は、知人との旅行先でレンタカーを運転する予定の妻がレンタカーに慣れるために、フルで妻に任せます。

二日目の観光は、❝魔女のほうき❞に乗って空を飛べる「道の駅 小豆島オリーブ公園」からスタートです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小豆島「海音真理」一泊旅行①... | トップ | 小豆島「海音真理」一泊旅行③... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

旅行記」カテゴリの最新記事