2023GW、ちょうど休みの日はお天気がイマイチのようですが、かねてから泊まってみたかった箱根の宿に行って来ました。箱根湯本駅前を通過して、あの箱根駅伝の5区のコースでもある国道1号線を登って行く途中にある「箱根塔之沢温泉郷」の「金乃竹 塔ノ澤」です。
昨年末の箱根・伊東で2泊旅行で箱根はそこそこ観光したので、今回立ち寄りたいスポットも特にありませんが、お天気がギリギリもちそうなので、「富士山が見えればラッキー。」くらいのノリで「大涌谷」へ。ネット情報によると、GWともなると駐車場渋滞で手前1kmあたりから1時間はかかるとのことでしたが、お天気のせいか、GW前半4月最後の土日という暦のせいか、20分程の待ちで駐車場(1日530円)に入れました。
そして、見えました、富士山!
(駐車場渋滞を避けたい人は箱根ロープウェイを使うといいそうです。)
妻がズームできれいに撮った1枚。
(外国人観光客も大勢いましたが、富士山はみんな大好きなようで(笑)、写真をバシャバシャ撮っていました。この後、昼食後に見たら、富士山は雲に隠れて姿を現すことはありませんでした。)
大涌谷と言えば名物「黒たまご」。
(富士山が背景に入るこの❝黒たまご❞、大人気の記念撮影スポット。富士山が隠れた後は誰もいませんでした。(笑))
12時前ですので、ランチのため「箱根ロープウェイ」の「大涌谷駅」のレストランへ向かいます。
(お天気いいですが強風。気温の方は上着がないと寒いくらいです。)
「大涌谷駅食堂」。メニューはカレーのみです。(笑)
(店名の❝切れ目❞は、「大涌谷駅/食堂」ではなく「大涌谷/駅食堂」。)
どうやら「大涌谷カレー」なるものが名物らしく、トッピングで若干のオプションがあります。せっかくなので、「特製 大涌谷カツカレー」と「特製 大涌谷メンチカツカレー」を1つずつ。
(チェックインまでに結構時間がある上に、外は寒いので、ここでゆっくりしようと、カフェラテのドリンクセットにしました。500円のカフェラテが、セットにすると大胆にも半額250円になります。)
「観光地のカレーだからそれなりだろう。」と思っていたら、侮るなかれ、「大涌谷カレー」、うまいです。カフェラテと、なぜか付いていた❝おかき❞で、1時間程滞在したでしょうか、1階のショップに降りると、特設コーナーで売っていました。
(絶賛売り出し中のようです。(笑))
そして、なぜか付いていた❝おかき❞の正体は、これまた売り出し中の「大涌谷カレーせんべい」の試食品だったようです。
(せんべいということはお米が原料ってことですね。大涌谷カレーからの派生商品のようです。)
さて、お腹もふくれて体も温まったので、大涌谷を見物することに。
(景色はいわゆる❝地獄❞。超久々の訪問ですが、整備?され印象が変わったような。尖った山は「冠ヶ岳」で標高1409m。)
モクモクと蒸気(ガス?)が噴出していますので、立入禁止とは思いましたが、やはりここから先は閉鎖しているようです。
(「火山ガス注意!」と看板が出ていましたので、有毒ガスが噴出しているのでしょうね。)
ちょっとズームで撮ってみましたが、散策道のあちこちに退避場所が設けられています。
(コンクリの退避場所があるということは噴火もあるってこと。それにしても、退避場所が真新しいのが気になります。)
順番が後先になりましたが、「大涌谷くろたまご館」の1階にある「箱根ジオミュージアム」で勉強。
(入館料100円。ガラガラです。)
小ぢんまりとしていますが、大涌谷や箱根・芦ノ湖の成り立ちなどを分かりやすく勉強できます。
(メインホール。大涌谷をはじめ箱根の有名スポットの地理的歴史などを学べます。)
大涌谷一帯は過去から火山活動(地震、地殻変動、噴火)を繰り返していますが、最近では2001年、2008年、2011年、2015年、2019年と大きな活動があったとのこと。印象が変わったような気がしたのはこれら最近の連続活動の影響かもしれません。ジオミュージアムで勉強したので再度景色を眺めてみます。
(果たしてこんな間近で見ていて安全なのかと思ってしまいます。手前の段々畑状になっているのはコンクリの地すべり止め。「高耐食性グラウンドアンカー」という特殊なもののようです。)
さて、大体見物は終わりましたが、心残りのないように、気になっていた地元のソフトクリームを最後に。(笑)
(「大涌谷くろたまご館」の名物「チョコソフト」(初めて聞きましたが(笑))。観光地価格の450円ですが、コーンの中までみっちり詰まっていて重いです。)
車の中だと外の寒さも気にならず、❝こたつでアイス❞的な感覚で美味しくいただけました。これにて大涌谷から下山ですが、対向車線にはこれから大涌谷駐車場に向かう渋滞ができていて、最後尾は1時間待ちではないでしょうか、、、富士山はもう隠れてしまったけど。
大涌谷からもと来た道(国道1号線)を戻る感じで20分、「箱根塔之沢温泉郷」です。
(ポツンとあった古びた看板を写メ。)
「金乃竹 塔ノ澤」は早川に架かる専用の鉄橋を渡って入って行きます。
(ここから「金乃竹」の私有地。)
GWと言えば新緑のシーズン。ちょっと標高のある箱根のここでも新緑が輝き始めています。
(チェックインを待つ間にここまで歩いて戻って来て写メしています。(笑))
「金乃竹」の鉄橋から、早川とそれに架かる箱根登山鉄道の「出山鉄橋(早川橋梁)」を望みます。
(登山鉄道が通りかかっていれば最高の景色ですが、しばし待つも音もせず。(笑))
15時チェックインですが、みなさん14時半頃には入って来るのでチェックインは順番待ちとなります。お天気のいい今日のうちにアプローチの写メも撮れましたので、満足してロビーへ戻ります。駐車場にはEV充電スタンドもありました。
(2機あるうちの1つはなぜかエヴァ仕様。(笑))
ここが「金乃竹 塔ノ澤」の玄関となります。
(翌日チェックアウト後にここで2人の記念写真を撮ってもらいました。意外とこの門柱が低くて、やや映えず。(笑))
ロビーです。
(ネットより拝借。❝満席❞で写メしづらかったので。)
上の写真の右側フレーム外にフリードリンクのカウンターがあり、好きな飲み物を注文(無料)できます。
(私たちは利用しませんでしたが、サントリー「山崎」のボトルも見えますが、これも無料なのだろうか。)
ウエルカムドリンクとスイーツ。
(私が選んだのは確か「富士山紅茶」のアイスティー。ケーキは当宿オリジナルのバスクチーズケーキ。)
チェックインも終わり、15時前だったと思いますが、部屋へ。
(私たちは最上階(4階)の「Club floor」。ちなみに、ロビー(&レストラン)は3階で、1、2階にも客室があります。)
クラブフロアには確か3室あったと思います。重めの扉を開けると、部屋の全景が目に飛び込んできます。
(あえて仕切りをなくしているそうです。宿のサイトには「全てのお部屋は、仕切りが少なく森に溶込むテラス・温泉露天風呂付。」とあります。)
テラス側から見た部屋の景色。
(今までにない面白い作りです。仕切りがない分、とても広々と開放的に感じます。)
楽しみにしていた箱根の温泉はこちら。
(湯舟はヒノキではなく、青森ヒバ。手触りや体に触れる感触はなめらかでいい感じでした。)
温泉は地下深くまで掘って探し当てた自家源泉、その名も「金乃竹温泉」。天候や気温によっては湯が金色にも見えることがあるそうです。
(今日は完全に透明です。(笑) 青森ヒバ、なかなか味があっていいです。泉質はアルカリ性単純温泉。優しい肌当たりで、お肌がスベスベになる感じ。いい温泉です。)
部屋に戻って、、、ユニークと言うか不思議と言うか、洗面所がキッチンのシンクのようになっています。
(鏡は天井から吊るされています。まぁ掃除はしやすいのでしょうけど、趣きはないですね。椅子もないので妻は使いづらそうにしていました。また、価格帯の割にはアメニティ全般がチープなのは残念。)
シャンプー・コンディショナーなどは「Sensatia(センセイシャ)」の「ボタニカルシリーズ 」ってもの。
(1日でバクテリアに分解されるので環境に優しいと説明書きがあります。使ってみるととても良かったので、残ったものをいただいてきました。)
で、クラブフロアについてですが、「クラブフロア」というと通常は専用ラウンジがあるイメージですが、ありません。チェックアウト時刻も11時が11時半とのことですが、私たちは予約サイトの特典で12時チェックアウト。ということで、実質的な特典は、冷蔵庫の飲み物はフリーってことくらいかも。(冷蔵庫の中身の品揃えが充実しているので、その点はグッド。)
(冷蔵庫の中身の一部。ジュース、ガス入り水、日本酒、ワイン赤・白、シャンパン。他にもサイダー、コーラ、お茶、ビールなど。)
ちなみに、宿のコンセプトは「昼の森に溶け込み 夜の森に潜む 大切な人と愛しい時を過ごす珠玉の隠れ宿」。非日常と森との一体感を味わうためか、部屋にはデフォルトテレビなしで、観たい場合はフロントに言うと取り付けに来てくれます。ただ、テラスのすぐ向こうは「林→早川→国道1号線」ですので、車のエンジン音・走行音が結構聞こえますし、眺望も抜けているわけではないので、このコンセプトはちょっと盛り過ぎかと思います。テレビも客側でコントロールすればいい話なので、全般的に価格帯とのバランスという点では物足りなさを感じました。
そんなことを思いながらも、泉質はさすがの箱根ですので、ゆっくりと箱根の湯を楽しみます。
(温泉、最高です。)
夕食の時刻となりました。レストランは個室タイプではありませんが、隣のお客の気配をほぼ感じない、ゆったりとした配置です。(いい感じに酔ったおばさまの大きな話し声が遠くから聞こえていましたが。(笑))
本日の献立です。
(夕食御献立「春爛漫」。4月もあと2日。ギリギリ春メニューですね。)
乾杯の飲み物も、せっかくなので「桜ロワイヤル」という、辛口の白ワインベースのカクテルを注文。
(写真では見えませんが、塩漬けの桜の花が浮かべられています。)
■先附:卯の花塗し(蛍烏賊、春甘藍、蕗、独活)
■添え:筍と才巻海老 木の芽味噌和え
■猪口:カリフラワーと箱根湯葉 摺り流し(蒸し鮑、うすい豆、新玉葱)
(献立名と写メは順序逆です。知らなかった言葉→「甘藍」=キャベツ、「才巻海老」=10cm以下の車海老(車海老は「出世海老」だそう)。)
■お椀:清汁仕立て(蓬麩、鳴門真丈、鮎魚女、籮蔔、鍵蕨)
(具の上にのっている花のつぼみは、柚子だそうです。「蓬」=よもぎ、「鮎魚女」=アイナメ、「蘿蔔」=薄く切ること。)
ここで日本酒を。地酒を選びたいところですが、どれにすれば良いか、なかなか難しい。ちょうど「地酒『利き酒』セレクション」というのがあったので、それを注文。「お好きな地酒を3種類選んでください。」と更に難しいことを言われたので、「辛口でお任せ3種でお願いします。」と宿の方に丸投げ。(笑)
(最近流行の「ペアリング」はありませんでした。)
出てきました。辛口3種類。
(普通のコップサイズですので、なかなか❝良心的な❞ボリューム。(笑) 右から「相模灘 特別純米」、「いずみ橋 楽風舞」、「手の鳴る方へ」。)
コップに添えられたカードの裏には詳しい情報が書かれています。
(「楽風舞」は高度精米耐性のある酒米の品種だそうです。)
3種類とも際立った個性よりもキレ味抜群という感じで、これはいい地酒です。次の料理が「造里」ですので、いいタイミング。この利き酒セレクション、「朴葉味噌」がセットで付いていました。
(焼けた味噌、日本酒の最強の相棒です。これだけで地酒を飲み尽くしそう。(笑))
■造里:鮪、間八、烏賊、鮃、栄螺と飛子(小鉢)
(小皿の中央の白いのは「泡の塩」。白身魚に合います。)
■凌ぎ:煮穴子炙り握り
(1個と言わず、もっと欲しい。(笑))
■強肴:桜鱒菜種焼、酢取り赤玉葱・百合根笑面、蓮根と海老挟みおかき揚げ・草蘇鉄天
(「草蘇鉄」=こごみ。読み方はそのまま「くさそてつ」。)
■温物:滋養と美容と山菜(手羽鶏、大粒蛤、多羅の芽、芹、自然薯、金山寺味噌)
(「滋養と美容と山菜」って。(笑))
■焜炉:かながわ牛陶板焼き
(「かながわ牛」というブランド、初めて聞きましたが、美味しかったです。)
■留椀:まるや八丁味噌の赤出汁
■御飯:雑魚と十郎梅の御飯(雑穀米) ■香物:五種盛合わせ
(赤出汁は写っていませんが。)
さて、あとは「水物」(デザート)を残すだけですが、場所を変えることもできるとのことで、現在休業中の「Bar Bamboo」へ移動しました。
(私たちの貸し切りです。)
■水物:小豆とバナナの求肥の包み揚げ、豆乳プリン(黒蜜、黄粉)、煎餅アイス(新緑ソース)、柑橘ゼリー、きらぴ香
(デザートに❝春巻き❞、なかなか斬新ですが、美味しかったです。「きらぴ香」はイチゴの品種。)
この後、お茶をすすりながらバーカウンターでゆっくり。何だか得した気分です。夕食「春爛漫」のコースは以上です。料理はどれも美味しくて、お酒も最高。欲を言えば、コースの中に「何か印象に残る❝逸品❞があればなぁ。」と思いました。ちょっと辛口コメントですが、この価格帯の宿だと、そう感じる客もいるのではないでしょうか。
最後にバブリーな(笑)オブジェを撮って、「Bar Bamboo」をあとにしました。
(バスケットボールくらいの大きさはあるガラスのオブジェ。ロックアイスのイメージか?)
ごちそうさまでした。この後、フロントに寄って、テレビの設置をお願いしました。(笑) 「小さいのが来たらちょっとね。」なんて妻と話していましたが、40型以上の大きさのテレビが来ました。
部屋に戻って、いつものように温泉三昧。やはり箱根の湯はいいですねぇ。まだ雨は降り始めていませんが、これからお天気は崩れるようです。
・・・箱根「金乃竹 塔ノ澤」一泊旅行②[完]〔2日目〕へ続く。
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