読んで、観て、呑む。 ~閑古堂雑記~

宮崎の某書店に勤める閑古堂が、本と雑誌、映画やドキュメンタリー、お酒の話などを、つらつらと綴ってまいります。

第19回宮崎映画祭追加情報 やはりあの監督が三たびの降臨!

2013-08-14 17:28:27 | 映画のお噂
24日の開幕まで、残すところ1週間ちょっとに迫ってきた第19回宮崎映画祭。ここにきて本日、新たに参加が決定したゲストの発表がありました。

な、なんと、最終日の9月1日に行われる『ネオ・ウルトラQ』の上映に、入江悠監督の登壇が決まりました!やったー!パチパチパチ。

入江監督といえば、2009年から始まった『SR サイタマノラッパー』シリーズで、一躍日本映画界の寵児的な存在となった方であります。
宮崎映画祭への参加は、おととしの第17回に『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』(2010年)を引っさげて参加して以来2回目。実はわたくし、そのときに初めて入江監督の存在を知り、そのパワフルかつ前向きな作風に魅了されることになりました。
その翌年には、『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(2011年)の宮崎公開に合わせて来県されていますので、宮崎への降臨は今回で3回目となります。いやー、まことにありがたいのでありますよ。

今回の映画祭で上映される『ネオ・ウルトラQ』の3本が入江監督の作品と知り、おそらく監督ご自身がゲストで来られるのではないかと期待していただけに、それが実現するのは嬉しいですね。
『ネオ・ウルトラQ』の上映、ますます楽しみになってきましたぞ!

宮崎映画祭公式HP
http://www.bunkahonpo.or.jp/mff/

9月刊行予定文庫新刊、超個人的注目本5冊

2013-08-14 17:26:05 | 本のお噂
来月9月に刊行予定の文庫新刊から、わたくしの興味に引っかかった書目をピックアップしてみたいと思います。
•••とは申しましても、9月刊行分にはビビッとくるような書目があまりなく(あくまでもわたくし個人にとっては、という意味でありまして、普通の皆さまにはいろいろと引っかかる本があるのではないかと思われます)、今回ピックアップするのは5冊のみであります。ゆえに、前回ご紹介したとき以上に、皆さまにとって参考になるかどうかは疑わしいのですが•••。もし何か引っかかる書目がありましたら幸いであります。
刊行データのソースは、出版取次会社が書店向けに発行している情報誌『日販速報』8月12・19日号付録の9月刊行文庫新刊ラインナップ一覧です。発売日は首都圏基準で、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。

『異体字の世界 最新版』(小池和夫著、河出文庫、4日発売)
異体字とは、正字、俗字、古字、別体、略字などの総称。常用漢字の変遷や人名用漢字の混乱、パソコンからケータイ、スマホへと移りゆく中で変化していく漢字の世界を異体字から解き明かす本。2007年刊行分に増補した最新版です。われわれがまだ知らない漢字の世界に触れられそうな、興味深い一冊のようですね。

『日本中世都市の世界』(網野善彦著、講談社学術文庫、10日発売)
中世都市の市場原理や自治、自由の諸問題を考古学や文献史学等、多角的視点で実証的に探求し、新たな中世社会像を提唱した記念碑的名著が再刊。わたくしはまだ未読でしたので、この機会に読んでみたい気がしております。

『トラウマ映画館』(町山智浩著、集英社文庫、20日発売)
呪われた映画、闇に葬られた映画などなど、心に爪あとを残す映画を25本取り上げて語っていきます。読んだあと、それらの映画を観たいと思えるかどうかはわかりませんが(笑)。

『異形の白昼 恐怖小説集』(筒井康隆編、ちくま文庫、10日発売)
日常生活の中に忍び寄る不安と歪みを捉えた星新一、遠藤周作、小松左京、生島治郎、曽野綾子、都筑道夫、吉行淳之介ほか全13人の恐怖短篇を筒井康隆さんが選んだアンソロジー。1986年に集英社文庫に収録されたものの復刊。ということは、同時期に集英社文庫に収録されていた、筒井さんによるユーモア小説アンソロジー『12のアップルパイ』も、たぶんこのあと復刊されると見たぞ。

『グーグル秘録』(ケン・オーレッタ著、土方奈美訳、文春文庫、3日発売)
最強にして最も危険なネット企業、
グーグル。それによって存在を脅かされる既存のメディアや企業。双方の幹部などに取材を重ねて書き上げられたノンフィクション。巻末解説は成毛眞さんとのことです。