河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

11/23(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑫最終回」Op.67、Op.68全曲 

K.378 第2テーマ

2007-02-14 23:01:34 | R,シュトラウスとモーツァルトのVn.ソナタ
2月18日日曜、ザ・フェニックスホール(大阪梅田新道)の本番で弾く、2曲のヴァイオリンソナタ。
モーツァルトとR.シュトラウス、どちらも惚れ込んでます。

この楽譜は、モーツァルトK.378の第2テーマ。
ずいぶん前の日記にこの楽譜をアップしたまま、何がすばらしいかも書かないままでした。

めっちゃ上等なこの部分、書き出すとキリがないので、今日は、その中でもとびきりの所を。

①この楽譜でいうと、2小節目のピアノソロ「ソ・ド・シ♭ーラ」の「ラ」は、「ヘ長調Ⅵの和音(短三和音)」(半拍後には「ヘ長調Ⅰの和音(長三和音!)」)。

②さらに、5小節目でヴァイオリン(今回はフルート)が入ってくると、今とまったく同じテーマ「ソ・ド・シ♭ーラ」の「ラ」が、今度は、「ト短調(!!さっきはヘ長調でした!)のⅤの和音(長三和音)」になってる。
それも、たった一個の音「ファ」に♯が付いただけで!!

つまり、
①では、「ラ」は、長調の中の短三(マイナー)和音で、
②では、「ラ」は、短調の中の長三(メジャー)和音!!

この、なんとも複雑微妙なハーモニー!!

だから、この楽譜の7小節目に入ったとき(ト短調)、ほんとにほんとにきれい。
モーツァルトさんが、ピアノのパートにPP(ピアニッシモ)と書き入れたの、すごくすごくすご~くわかります。

ト短調って、独特のうす緑色を帯びた愁いがある。
それが、ピアノ右手16分音符のピアニシモのさざなみになっているのですね。

コメント
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