54年前の未完成の自作807送信機の修復作業 その6(令和3年08月19日)
VFOアンプの追加工事について
まず手始めとして、VFOとX-talの切換関係の配線を行い試験運転しました。
X-tal関係は切替えSWの配置上配線をかなり延長したので発振するのか少し不安でしたが、問題なく発振しています。
ところが、VFOに切り替えると送信のダミー球が光りません。
信号自体は終段の807まで通っていますが、807を励振するだけのパワーがないのが原因のようです。
ようは、VFO(クラップ回路2SC1815、出力pp 500mV)の設計ミスで、VFOの出力が足りません。
VFOのAMPが必要と判断して、もう配置スペースは殆どないのですが、変調部の空きスペースにVFO-AMP用の真空管を無理やり設置することとしました。
またまた手戻り状態となりましたが、しかたありません。
更に電源トランスの非力(120mA)さに輪をかける結果となりました。
VFO-AMP関係
VFO-AMP用の同調コイルが必要となりまず、試しに直径25mmのベークボビンに0.4mmのエナメル線を20回密巻します。
早速今回購入した中国製のLCメーターで測定するとLは10.5μHです。
ということは、7Mhzの同調には49pFのコンデンサーが必要となります。
実際にSGから7Mhzを入力として被測定のLC回路をオシロで同調点を調整すると問題なく動作することを確認できました。
これで準備万端です。
早速配線作業に入ります。
基本的には、発振段で使用した回路で帰還部をはずしだけの簡単な増幅回路のハズです。
このため6AR5で試して、できれば6BA6に変更して極力使用電力を最小化するのがベターです。
ところが、どんなにトライしても増幅できません。
主原因はLC回路が同調できていないように見受けられます。
問題は狭隘なエリアの部品配置のため、コイルとバリコンの配置が遠くなりどうも配線浮遊容量が想定以上に大きいのが要因と思われます。
したかないので、コイルの巻き数を半減し、再度試験しましたが同調には至りません。
どうも高周波が漏れているようです。
ストッパーとしてRFCコイルが必要ですが、もはや断捨離をやりすぎたせいで家には在庫がありません。
ネットで調べると小型の2mHのRFCが出ていたので不本意ですが購入することとしました。
少し耐圧に問題がありそうですが、もはやしかたありません。
この対処でなんとかVFOによる送信機の出力を回復することができました。
VFO_AMPの出力(入出力電圧比 約10倍、20dbの利得確保)
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