東亜電波 波602波形直視装置 オシロスコープの修理記録(その1)(平成27年4月7日)
本機も来歴不明です。
銘板から製造元は東亜電波工業株式会社、製造時期は昭和25年10月とあります。
東亜電波工業株式会社をインターネット検索しますと、以下の情報がありました。
沿革
1944年9月 - 東亜電波工業株式会社 創立[1]
1945年 - 電気化学計器株式会社 創立
1961年11月 - 東亜電波工業が東京証券取引所2部上場
1990年 - 東亜電波工業が三井造船株式会社と資本・業務提携
2000年 - 東亜電波工業株式会社と電気化学計器株式会社が対等合併し、東亜ディーケーケー株式会社となった(存続会社は東亜電波工業)
2005年11月 - 米国HACH社(en:Danaher Corporation傘下の水質検査機器メーカー)と資本・業務提携し、HACH社が筆頭株主となった
2006年11月1日 - 電子測定器事業部門を日置電機に譲渡
2013年10月31日 - 東京証券取引所1部に指定替え。
残念ですが、現在は東亜ディーケーケー株式会社から電子測定器事業部門を日置電機に譲渡され存続していないようです。
昭和25年に時間を戻してみると、昭和20年の敗戦により、当時の軍用無線機器メーカは存続の淵におり、民需に転換を図っておりました。
このオシロスコープの名称であります「波602波形直視装置」の「波シリーズ」とは、日本無線が敗戦後、軍用から民需転換し、船舶無線機(主に外洋漁船)の名称でした。
この「波602波形直視装置」は、日本無線の無線機の保守・点検用に開発されてものではないでしょうか。
この当時の真空管も「波」の名称が付与されてものが多数見受けられます。
1インチオシロスコープの製品化は大変ユニークですが、安価な製品を目指したものかもしれません。
本機の修理に関する考察は以下のとおりです。
①回路図、説明書の入手は困難です。
②内部を見ていないので修復については踏み込めません。
③フロントのつまみがオリジナルではありません。内部もかなり改造されている可能性があります。
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