■Bruce Bungum / Music’s Got The Best Of Me■
ミネソタ州 Minneapolis から南に 100km ほど下ったところにある Mantorville という田舎町から届けられたローカルアルバムをとりあげてみました。 1986 年の作品ですから世の中にはすでに CD が出回り始めている時代の産物です。 80 年代中期の作品ということで、このアルバムはいい意味での AOR 感と田舎臭さいロック感が微妙にブレンドされています。 そこに楽曲の良さやイヤミのない演奏が加わってくることで、なかなか聴き応えのあるアルバムに仕上がっていると思います。
おそらくは Bruce Bungum のデビュー作であろうこのアルバムを通して聴いてみましたが、その感想を述べてみたいと思います。 まずは A 面から。 1 曲目の「Terror」は、翳りのある大人のロック。 この曲だけでは、手の内を明かさないという気分ですが、この手のサウンドには珍しいフルート・ソロが新鮮に響きます。 つづく「Running Away」と「You Can Do It」はそれぞれアップとミディアムですが、平凡な出来に留まっています。 正直、この 3 曲で先に進むのを辞めたくなってもやむを得ないという流れです。 しかし、次の「Come On Over」で一気に展開は変わります。 この曲はまさにキラーチューン。 イントロのサックスソロや流麗でメロウな展開、AOR 的な要素を含んだサウンドを代表する 1 曲となっています。 つづく「His Music’s Got The Best Of Me」は「Come On Over」の流れを汲んだバラード。 アルバムタイトル曲ということもあって Bruce Bungum のボーカルはアルバム随一のエモーションを感じます。
B 面に移ります。 「Just For you」特筆すべき点のない凡庸なロックで減点対象ですが、それ以降の流れはスムースでメロウなものになります。 「I’ll Be Yours」はセシリオ&カポノが好みそうな AOR 風サウンドで、コンピレーションや Playlist に似合う楽曲です。 つづく「A Love That Will Never End」ゆるやかな 3拍子のバラード。 中間部で舞うフルートが瑞々しく感じられます。 スロウなナンバーが続き「Nobody Said Its Gonna Be Easy」も歌い上げ系のバラード。 REO Speedwagon の楽曲といってもおかしくないメジャー感あふれるシンプルなメロディーは、どこかで聴いたことのありそうな気にさせます。 そしてラストの「Smiles, Kisses And Hugs」です。 この曲はラストに相応しいセンチメンタルなもので、タイトルから連想できる通りの甘いラブ・ソング。 直接の関係はまったくありませんが、ちょうど「花より男子」の主題歌で aiko の「Kiss Hug」という曲が流行っているようです。 もちろん僕は未聴ですが、きっと良く似たシチュエーションの曲なのでしょう。
さて、こうしてアルバムを聴いて見ましたが、歌詞カードはなく、裏ジャケのクレジットもあまり詳しくありません。 そこで、いつものように Bruce Bungum で検索していたところ、公式ページを発見しました。 しかし、そこにはディスコグラフィー的なメニューがなく、このアルバムに関する記載も見つかりませんでした。 記載がないというよりも作りかけのページでトップページだけが完成しているという印象です。 あきらめずに、もう少し検索してみると Facebook に彼の名前を発見しました。 Facebook はアメリカで Myspace をしのぐ勢いで流行している SNS です。 Bruce Bungum が普段取り上げているミュージシャンより 10 年以上若い世代だということを、そんなところから実感しました。 きっとまだ 40 代後半くらいなのでしょう。
■Bruce Bungum / Music’s Got The Best Of Me■
Side-1
Terror
Running Away
You Can Do It
Come On Over
His Music’s Got The Best Of Me
Side-2
Just For you
I’ll Be Yours
A Love That Will Never End
Nobody Said Its Gonna Be Easy
Smiles, Kisses And Hugs
Produced by Vic Bungum and Bruce Bungum
All Songs Written by Bruce Bungum
Bruce Bungum : piano, synthesizer, rhythm guitar
Sev Behnen : piano, synthesizer
Mark Walsh : bass, flute, sax
Mike Hanson : sax
Jon Wayne : lead guitar, rhythm guitar
Bryce Hinck : drums
Dave Erwin : drums
Sargeant Town Records
ミネソタ州 Minneapolis から南に 100km ほど下ったところにある Mantorville という田舎町から届けられたローカルアルバムをとりあげてみました。 1986 年の作品ですから世の中にはすでに CD が出回り始めている時代の産物です。 80 年代中期の作品ということで、このアルバムはいい意味での AOR 感と田舎臭さいロック感が微妙にブレンドされています。 そこに楽曲の良さやイヤミのない演奏が加わってくることで、なかなか聴き応えのあるアルバムに仕上がっていると思います。
おそらくは Bruce Bungum のデビュー作であろうこのアルバムを通して聴いてみましたが、その感想を述べてみたいと思います。 まずは A 面から。 1 曲目の「Terror」は、翳りのある大人のロック。 この曲だけでは、手の内を明かさないという気分ですが、この手のサウンドには珍しいフルート・ソロが新鮮に響きます。 つづく「Running Away」と「You Can Do It」はそれぞれアップとミディアムですが、平凡な出来に留まっています。 正直、この 3 曲で先に進むのを辞めたくなってもやむを得ないという流れです。 しかし、次の「Come On Over」で一気に展開は変わります。 この曲はまさにキラーチューン。 イントロのサックスソロや流麗でメロウな展開、AOR 的な要素を含んだサウンドを代表する 1 曲となっています。 つづく「His Music’s Got The Best Of Me」は「Come On Over」の流れを汲んだバラード。 アルバムタイトル曲ということもあって Bruce Bungum のボーカルはアルバム随一のエモーションを感じます。
B 面に移ります。 「Just For you」特筆すべき点のない凡庸なロックで減点対象ですが、それ以降の流れはスムースでメロウなものになります。 「I’ll Be Yours」はセシリオ&カポノが好みそうな AOR 風サウンドで、コンピレーションや Playlist に似合う楽曲です。 つづく「A Love That Will Never End」ゆるやかな 3拍子のバラード。 中間部で舞うフルートが瑞々しく感じられます。 スロウなナンバーが続き「Nobody Said Its Gonna Be Easy」も歌い上げ系のバラード。 REO Speedwagon の楽曲といってもおかしくないメジャー感あふれるシンプルなメロディーは、どこかで聴いたことのありそうな気にさせます。 そしてラストの「Smiles, Kisses And Hugs」です。 この曲はラストに相応しいセンチメンタルなもので、タイトルから連想できる通りの甘いラブ・ソング。 直接の関係はまったくありませんが、ちょうど「花より男子」の主題歌で aiko の「Kiss Hug」という曲が流行っているようです。 もちろん僕は未聴ですが、きっと良く似たシチュエーションの曲なのでしょう。
さて、こうしてアルバムを聴いて見ましたが、歌詞カードはなく、裏ジャケのクレジットもあまり詳しくありません。 そこで、いつものように Bruce Bungum で検索していたところ、公式ページを発見しました。 しかし、そこにはディスコグラフィー的なメニューがなく、このアルバムに関する記載も見つかりませんでした。 記載がないというよりも作りかけのページでトップページだけが完成しているという印象です。 あきらめずに、もう少し検索してみると Facebook に彼の名前を発見しました。 Facebook はアメリカで Myspace をしのぐ勢いで流行している SNS です。 Bruce Bungum が普段取り上げているミュージシャンより 10 年以上若い世代だということを、そんなところから実感しました。 きっとまだ 40 代後半くらいなのでしょう。
■Bruce Bungum / Music’s Got The Best Of Me■
Side-1
Terror
Running Away
You Can Do It
Come On Over
His Music’s Got The Best Of Me
Side-2
Just For you
I’ll Be Yours
A Love That Will Never End
Nobody Said Its Gonna Be Easy
Smiles, Kisses And Hugs
Produced by Vic Bungum and Bruce Bungum
All Songs Written by Bruce Bungum
Bruce Bungum : piano, synthesizer, rhythm guitar
Sev Behnen : piano, synthesizer
Mark Walsh : bass, flute, sax
Mike Hanson : sax
Jon Wayne : lead guitar, rhythm guitar
Bryce Hinck : drums
Dave Erwin : drums
Sargeant Town Records